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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第二章 神秘の森
98/110

暖かな光って素晴らしい




 あたかも元々あった森のように木々がふさふさと葉っぱを茂らせている。


 木々の枝の上で精霊達がモゾモゾと楽しそうに歩き回ってる。


 光が差し込む美しい森の中、よく見れば栗鼠や鳥達に狐に狸、動物達もいる。


 そして木々や動物達に見守れた、その真ん中に。。





 ーーーーーー 横山 翔陽 ーーーーーー




 

 死の水が止まった。。



 俺達はやった!と喜んだ!

 

 

 俺達は何もできずに枯れた木々の間からずっと見ていた。



 朝を迎えた曇天の空。

 

 あの冷たい雨も止んで雲の隙間から希望が俺達に差し込んだ!!


 そして何よりも目の前で起きている事が奇跡にしか思えなかった。


 そして美しい姿をした黄緑色の光の女の人。

 キリッとした目に美しい顔立ち。

 なんて神々しくて美しい人なんだ光のなのに衣服や装飾品が見える。

 衣服や装飾品が光の女の人をさらに神々しく飾っている。


 エックの形の死の水がどんどん形を崩して行っている。。

 ドロドロと崩れ落ちる死の水。


 まさに神の力が働いて死の水を止めたとしか思えなかった。。


「すごいっちゃ。。」

「これは神様。。?」

「凄すぎて言葉が出ねーよ。。」


 俺達は奇跡的な光景を目の前にして呆然と今の景色を見続けていた。。



 。。。。。



「はぁ!???なんやねん!!!あかんあかん!なんや知らんけど訳の分からん奇跡とか、絶対あかん!」


 明け方の空に聞いたことのある嫌な声が響いた。


 あの声は、、タトゥーの男か?

 あの野郎、また来てやがるのか?

 もしかして、この状況はまたあの男のせいなのか??


 俺の中に怒りと不安が同時に込み上げてきた。


 俺はギロリとエックの形の死の水を睨みつけた!

 小春もヴェルさんも真剣な面持ちで声のした方を睨みつけてる!

「あ!」

「あ!」

「ちゃ!」

 エックの形の死の水の首の後ろあたりにタトゥーの男が小さく見えた、タトゥーの男の後ろにさらに誰か一人いる。

 何か男がザワザワしていると思ったら男からブワッとタトゥーの生き物が溢れ出した様に見えた!

 一匹とかじゃない!

 何かわからないけどそれぞれ違う形のタトゥーの生き物がいるように見える。。

 

 そしてそのタトゥーの生き物は急にギュンッと集まり黒い球体となった。


「行ってこい!」

 タトゥーの男の声とともに、その黒い球体はスッとエックの形の死の水に入っていった様に見えた。。


 もう一人の誰かも死の水の中に入って行った。


 死の水に入って平気なのか?

 死ぬだろ?

 普通。。


 。。。。


 俺もあの中に入れたら。


 いや、絶対無理だ。

 中入ったらってか、触れたら死ぬって。。


 俺達は何か出来ないのか?

 今。。

 きっとニケは戦ってるんだ。

 俺達も何か出来る事ないのか?


 俺は必死に出来ることを考えた。。



 。。。



 でも思い浮かばない。。




 ポツ。。




 。。。




 ポツポツ。。。




 ポチポツポツポツポツ!




 ザァァァァァ!!!




 枯れた森にまた雨が降り始めた。。。


 

 ポツポツポツ。。




 

 グゥウォォォォォオオォォォ!!!!!!!!

 怒号のような声が雨の空に響いた!!!!!


  

 バシャバシャバシャっと崩れかけた死の水がエックの形に戻っていく!

「なんだよ!?せっかく崩れかけてたのに!!!」

 見上げる俺達の顔を雨が叩く。。

「くそーー戻っていくっちゃ」

「何か私たちに出来る事ないですかね。。」

「そうなんだよな。。俺もずっと何かできないか考えてるんだ」

「うちもだっちゃ。。でも。」


 。。。


「思い浮かばないっちゃーーー!!!!」


「っむ!」

 ネロが急に顔を上げた!

「これはもしや!」

 ビアも何かに反応してる。

「すまぬわしらは行くべき所ができた」

「え?どう言うことだ?」

「説明してる時間はない」

「お主らはここに!」

「ビアとネロは大丈夫なんだっちゃ?」

「わからぬが、大丈夫であることを祈るのみだ」

「いくのか?」

「むろんだ!」

「気をつけてくださいね」

「うむ!お主らもな」

 くるっとビアとネロは私達に背を向けて走り出した!!!

 白と黒の狼が走り去っていく。


 グゥウォォォォォオオォォォ!!!!!!!!

 途端にエックの形の死の水が叫んだ!!!


 叫び声に力がある。

 ブルブルと小刻みに体を震わせる死の水。


 ブワン!!!!


「え!?」

「なんだっちゃ??」

「っ!??」

 エックの形の死の水の背中からブワッと何か飛び出した!

 あれは?

「羽だっちゃ??」

「羽っぽいな。。」

 エックの背中から大きな大きな真っ黒な二枚の羽が生えた。

「いや、もう、どういう事なんだよ!!」

 その羽が大きくゆっくり羽ばたいてニケに似た光の女神様を包み隠すように周りから囲った。

「不気味な羽だっちゃ」

 ヴェルさんが言うように羽は薄気味悪くってその羽自体がまるで漆黒の夜みたいだ。。


 ニケに似た光の女神様を羽が囲うと、苦しそうな表情で光の女神様はッフッフっと少し薄らいだ。。


「これはマジで良くないな」

「だっちゃ。。」

「いきましょう!」

「え?」

「どう言うことだっちゃ?」

「私達もニケちゃんの元へいきましょう!」



 。。。


 俺達は向かい合って目線を交わす。

「だっちゃね!いくしかないっちゃ」

「ここにいても何もできないもんな!!」

「でも行けるんですかね」

「この黄緑色の光の中ならきっと大丈夫だっちゃ!」

「ああ!行けるよ!!」


「よしいくっちゃ!翔陽小春うちに捕まるっちゃ!!!」

「はい!」

「わかった!」

 小春はヴェルさんに抱っこされるみたいにしがみついて俺は後ろにしがみついた!

「いくっちゃーーー!」

 そういうとヴェルさんはふわりと宙に浮き、ブワッと黄緑色の光の中に入っていった。


「すげぇ!」

 そして俺達はぐんぐんと黄緑異色の光の中を上昇していく。

 黄緑色の光がフワッフワッと不安定に点滅しているようで力がない。。


 だんだん光の女神様もやせ細っているように思える。。

 

「え!?ニケ??」

 ニケが見えた!

 ニケがなぜか吹き飛ばされてる!

「ヴェルさん!!!」

 俺はヴェルさんからパッと離れた!!

 両手に火の珠を創り出して爆発させる!!!

 ボボン!!!

 ビュンっと俺は爆風で一気に加速する!!!

 でも上手くいってない!

 左右の爆発の強さが違った。。

 俺の体がくるくる回転してしまってる!!

 俺の下手くそ!

 でも、そんなことより!

 飛ばされるニケだけはなんとかしないと!

 どれだけ体が回っても俺はニケから目を離さなかった!!!


 パシ!!!!

 俺は体制を崩しながらもニケを受け止めた!!!


「ニケ!!!」

 ニケは呆然としている。。

 スピードは落ちたけどまだ飛ばされていってる。。


「翔陽!大丈夫だっちゃ??」

 ガバ!!っとヴェルさんが俺とニケを受け止めてくれた!

「びっくりしたっちゃ!」

「翔陽君、大丈夫??」

「ああ!小春ありがとう!おいニケ。。大丈夫か??」

「ニケ大丈夫だっちゃ??」

「ニケちゃん。。」

「みんな。。」

 ゆっくりとニケが目を開けた。。

「ニケ!」

「大丈夫だっちゃ?」

「ニケちゃん」


 。。。


「すまない、止められなかった。。」


「ははは!ニケ、まだだろ?俺達は助けに来たんだぞ!」

「そうだっちゃ諦めるのははやいっちゃ!」

「ここからは一人じゃないですよ!」

 俺達はニケの顔を覗き込んだ!

「ああ。。」

 ニケは驚いたように目を見開いた。

「まぁでも!俺達は何もできないけど!ニケの支えになるよ!」

「もう一度頑張るっちゃ!!」

「ニケちゃん一緒にエックさんを元に戻しましょう!」


「ああ、そうだ、、ありがとう」


 。。。。


「なんだかお前達がいると出来る気がするよ。。」

 ニケがくっと身体を起こした。

 そして目を一度瞑って手の上に黄緑色の光の珠を創り出した。


「ニケそれは。。」

「うちらと一緒だっちゃ。。」

「ニケちゃんも運命を。。」


 ニケの黄緑色の光の珠からフワッと森の精霊のユン達が生まれてきた。

 さらにユン達は弾けるように眩く光った!


 一気にこの黄緑色の光の世界に力がました!!!!

 

 バッと辺りが光り!

 ボォォォォォォォオオオォォォォォォォォ!

 っとエックの形の死の水の叫ぶ声が聞こえる!

 

「いい感じだっちゃ!!!」

「ニケちゃんいい感じ!」

「ニケ頑張れ!このまま抑え込んでエックを元に戻そうぜ」

「そうだっちゃ!」

「ニケちゃん頑張って!!!」


「みんなありがとう!!!」

 ニケはまた黄緑色の光の珠を創り出した!

「ニケも黄緑色の光の珠を創り出せるんだっちゃね!」

「ヴェルこれは光の珠じゃない、これは生命の力を込めた生命の珠だ」

「そうなのか!」

「すごいっちゃ!」

「これが森の生命。。」

 そうニケが言うと生命の珠からまたユン達が生まれてきた。

「力を貸して。」

 ニケは優しく言うとユン達は小さなつぶらな瞳で微笑んで弾けた!


 ブワン!

 黄緑色の光の空間が波打った!

 女の人みたいな空間に力が帯びた!


 ゴォォォォォっとまたエックの形の死の水が叫んでる!

 すげー良い感じだろこれ!

 飲み込まれそうだった死の水の力を押し返してるのがわかる!


「ックックックック」


 この声は!


「そんな貧弱な力すぐ覆い潰したるわ!!やれ!」


 。。。。。。


 ゴォォォォォ!!!!!!!

 少し間を置いて死の水がまた押し返してきた!


「お願い!!!」

 っと何度もニケが生命の珠を使ってる。

 生命の力を増し続けてもなかなか押し返せてない!

 あっちの死の力が強すぎる!!!


 それに。。。

 何度か会ってるあのタトゥーの男の力も感じる。。。

 二対一になってるのかもな。。


 ッシッシッシッシッシ!

「あ!」

 思った途端聞いたことのあるあの黒い蛇のいやらしい笑い声が聞こえた!

 っくっそ!

 あの腹たつ笑い方。


 俺達にニケを助ける力があれば。。。

 

「んぐぐぐぐぐぐ!!」

 またニケが生命の珠を創り出してる。


 何度も何度も何度も繰り返してる。


 ハァハァハァハァっとニケも相当辛そうだ。。

 グイッとニケが流る汗を拭った。

 

「グォォォォォォォオオオォォォォ!!!」

 っとさらに死の水が光の女神様を覆うように襲いかかってくる!!

 エックの形の死の水から生えた羽が女神様を覆ってその羽からも生命の力が死の水に吸収されてる!!


 あの羽、もしかしてタトゥーの男がやってるんかもしれないな。


「っく。。」

 せっかく一回押し返したのに、また生命の光の力がどんどん弱まる。。

 ニケはどんどん生命の珠を創り出してるけどそれでも間に合ってない。。


「くそ!」

「すごい力だな。。」

「やばいっちゃよ。。。」

「なんとかしないと!!」


 どれだけニケが生命の珠で死の水の吸収を抑えようと頑張ってもダメだ。。

 どんどん死の水に生命の空間の女神様が覆われていく。。

 それでもとにかく抗ってニケは生命の珠を創り続ける。


「ハァハァハァハァ。。」


「ニケ頑張るっちゃ。。」

「ああ。。」

 ポッと生命の珠を創り出しユン達が光に変わっていく。


「ハァハァハァハァ。」


「ニケちゃん。。」

「まだいける。。」

 またポッと生命の珠を創り出す。

 そしてユンが。。

 あ。。

 生命の珠から出てくるユン達の数が減ってる。。


「ハァハァハァハァ。。」

 ガクッとニケが光の中で膝をついた。。


「ニケ!」

「ニケちゃん!」

「大丈夫だっちゃ??」

 俺達はニケに寄った。

 小春がニケの肩を抱いた。


「くっ、このままでは。。」

 ニケが顔を上げる。

 ニケの目が疲労を物語ってる。。

 ッパッパっと黄緑色の光の女神様が薄らいだ。。


 ッシッシッシッシッシ!

 っとまたいやらしい笑い声が聞こえた!

 

 ザバッ!

 エックの形の死の水から何かが飛び出した!

 それは黒い闇で猛スピードで俺達に迫ってきてる!!!

「あの蛇だっちゃ!!!」

 赤い目の真っ黒な大蛇が闇を引いてこっちの這い寄ってきていた!!

 黒くて丸い闇の球がいくつも黒い蛇の後ろに浮いてる。

 バスケットボールくらいの大きさだ。。

 嫌な予感しかしないわ!

「あいつ!!!」


 ッシッシッシッシッシ!!!!


 速い!

 もう目の前まできてる!!!

「やばい!!」

「あの蛇からニケを守るっちゃ!!」

「はい!!」

 俺達はそれぞれ珠を創り出た!

 ヴェルさんが雷の珠を投げる!!!


 バリバリバリバリ!!!!


 シャァ!!

 バリバリバリィ。。


 大蛇に向かった電撃はなんと!

 後ろの丸い闇の球が蛇の前で盾を作って防がれた!!

「え?あれなんだっちゃ!!今まであんなのなかったっちゃ!」


「次は私が!!!!!」

 小春がヴェルと入れ替わって氷の珠を投げる!

 何本もの氷の大針が真っ黒な大蛇へと襲いかかる!!!


 ッシッシッシッシ!!

 また闇の球が動いてバシュッバシュッっと大蛇を守った!!!

 闇に刺さってスピードが落ちた氷の大針を真っ黒な大蛇は難なくスルスルっと潜り抜けて迫ってきた!

 ニヤニヤ笑う目が腹立たしい!


「俺は叩き飛ばしてやるよ!!!」

 俺が皆んなの前に立った!

 両手に火の珠を創り出して極限まで大きく力を込めた!!!


 ギラリと赤い目を光らせて迫る真っ黒な大蛇!!!


 俺はビシッと迎え打つ姿勢をとった!!

「お前なんか爆発さして吹き飛ばしてやるぜ!!!」


 俺と大蛇が交錯する!!!


 俺が腕を振ぬこうとした!

 その直前に火の珠を浮かした両手に闇の球がバチャンっと絡みついた!

「何!?」

 動けない!!?


 ッシッシッシッシ!

 真っ黒な大蛇は俺の首の横をすり抜けていく!

「おい!待てっ、、!!!」

 俺は闇に取り憑かれて動けなくなった!

 闇は俺にスライムみたいにまとわりつく!

「くそ!こいつ!」

 俺は闇の球を引き剥がそうとしたけど水っぽくて外れない!

 それどころか体の周りに広がって動きづらい。


 ビシャビシャ!!

「っちゃ!」

「っく!」

 ヴェルさんと小春も闇の球に取り憑かれた!!!

「離すっちゃ!!」

「ニケちゃん逃げて!」

 二人ともスライム見たいな闇の球に動きを詐害されてる!


 ハァハァハァハァっと息を切らすニケに真っ黒な大蛇が迫ってる!!!!

「ニケ!!」

「ニケちゃん!!!」


 ダメだ!

 ニケは動けてない!

 俺達も動けない!!


 黒い大蛇がニヤニヤと赤い目を光らせてニケに襲いかかった!!


「ニケーー!避けるっちゃーーー!!!」


「っく!!!」

 ぐるぐるぐるっと黒い大蛇はニケに巻きついた!

 ッシッシッシッシ!

 太い蛇が足から首までみごとに巻きつかれてる!

「っぐ!」

 ニケは苦しそうだ。

 黒い大蛇はいつでもニケを噛める体勢で笑ってる。。

 

 ペチペチペチっと尻尾でニケの顔を叩いた。


「っくそ!!」

 闇のスライムが纏わりついて身体をしっかり動かせない!

 なんて力の強いスライムなんだ。。

 俺の体全体に広がって時に鉄みたいに固まって俺の体の自由を奪ってる。


 動けない。。。


 なんだよこれ!!!


 ッシッシッシッシ!

 黒い大蛇がまたニケをぺんぺんっと叩く。


 さらにその間にも命の空間の力が弱まっていく。。

    

 負けた。


 完敗だ。。


 守れなかった。。

 ニケも。

 エックも。

 この森も。

 

 この世界全て。。


 なんて不甲斐ない。。


 くそ。。


 光の女神様もほぼ全てが死の水に侵食されて姿形残ってない。

 残ってるのは。


 俺達のいるこの狭い命の光の空間だけ。。




 。。。




 その時!



 ッパ!!!!!!

 



 世界が光った。。。




 



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