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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第二章 神秘の森
91/110

天候に恵まれるって素晴らしいっちゃ


 ゴロゴロゴロっと稲光が光る。


 空から止めどどなく落ちる雨粒に中に、天地逆さまの小さな小さなうちらがいた。


 濡れた葉っぱや、足元にある水溜りにも落ちる雨の波紋でいびつになったうちらが稲光に照らされて映っている。


 なんでだろう。


 こんなにはっきりと周りの景色が見えるっちゃ。。




 ーーーーーー リム ラ ヴェル ーーーーーー




「グルルルルルルル」

 っと槍を咥えたビアが唸って、辺りの侍猿達を威嚇してる。



 。。。



 数秒か数分かわからない。


 短くて長い緊迫した睨み合いが続いたっちゃ。



 うちには動いたほうがいいのか動かないほうがいいのか分からない。

 ニケとビアが動いたタイミングで動くっちゃ!


 途端一匹の猿が後列から飛び出してきた!

 ッギャッギャッギャ!

 凄い顔と勢いでビアに飛び迫った!


 バスッ!

 ギャ?


 その猿は宙を駆け抜けた。

 身体を半分切られて。

 ニケに上半身を切り飛ばされていたっちゃ。

 夜の森に舞う血飛沫を周りに輝かせて凛とした目で侍猿を睨みつけるニケ。

 ゴクンとうちは喉を鳴らした。

 ニケ、かっこいいっちゃ。。


 でもやっぱり先に動くのは不利なんだっちゃね。。


 そしてまた、睨み合いの時間が始まったっちゃ。



 。。。



 ザァ。。


 ザァザァ。。


 ザァザァザァ。。。



 すぎていく時間。



 降りしきる雨がうち達の身体の体温を奪っていく。。



 ゴロゴロゴロっと稲光が光る。

 空から止めどどなく落ちる雨粒に中に、天地逆さまの小さな小さなうちらがいた。

 濡れた葉っぱや水溜りにも落ちる波紋でいびつになったうちらが稲光に照らされて映っている。


 なんでだろう。


 こんなにはっきりと周りの景色が見えるっちゃ。。


 こんなっ小さな細部のものまで。。

 

 頭に稲光が光る度に雷の珠のイメージが湧いてくる。。



 いい感じだっちゃ。。


 このいい感じのうちに動き出したいっちゃ。


「いくっちゃ。。」


 うちは両手に雷の珠を創り出した。

 雷の珠に力を感じる。。


「ヴェル。。」

 ふわりとビアの背に飛び乗った。

 パリパリっと光り雷の珠をうちは両手に創り出した。

 ゴロゴロゴロっと雨に打たれるうちを稲光が照らしてる。


 ビアとニケもうちに釣られる様に体から緊迫感が増したっちゃ。


 雨の中ピーーーンっと緊迫する空気。

 パリパリと鳴るうちの雷の珠と雨の音だけが聞こえる。


 チキチキっと侍猿達も武器を構えながら低姿勢で構えたっちゃ。

 ザァァァァっと雨が降り注ぐ。

 体から雨が流れている。

「ニケ、ビアビアの背に乗って」

「え?」

「ビアは次の雷の音と共に飛び上がってほしいっちゃ」

「わかった、でもなぜ?」

 ニケがビアの背に飛び乗る。

「それは、、」

 バリバリバリ!


 話し終える前に辺りが激しく光った!

「音がくる!」

「飛ぶっちゃ!」

 ッドンガラガッシャーン!!

 大きな雷が響き渡ったその瞬間!

 うちはニケ、ビアと共に跳び上がり、下に向けて広範囲の電撃を放った!

 二つの雷の珠を同時に同じ方向へ放った。

 

 バリバリバリバリバリバリ!!!!

 ギャギャギャギャギャギャ!!!

 かなり広範囲の猿達が感電したっちゃ!


 さらに電撃は雨の水を通じて辺りの侍猿達にまで到達した!


「いい感じだっちゃ」

 雷の珠の電撃の力が上がってる!

 もろに食らった侍猿達は感電して動けてない。


 ギャギャ!!!!!

 それでも遠くにいた侍猿達が前の侍猿達を踏み蹴りながら一気にうちらに襲い掛かった!!

 感電した猿達を押し踏み倒して雪崩のように襲い掛かってきたっちゃ!


 ドシャ!

 うち達は地面に着地した!

「ヴェルすごいじゃないか!ここからだよ!やるよ!」

「早く倒してエックのところへ!」

「やるっちゃ!」

 ニケはビアの背中から降りた。

 ビアは正面、ニケは左側、うちは右側!

 三人で三方向の猿達を睨みつけた!

 自然とうちらは背中を守り合う位置に動いていたっちゃ。

 身を低くして猛スピードで駆け寄って来る侍猿!

 そして侍猿達は空中にッバ!っと飛び出した!!!

 

 空から侍猿達が刀や鎌とか色々な武器を振りかぶって飛び掛かってくる!

 でも甘いっちゃ!!

 バリバリ!

 うちはまた雷の珠を電撃へと変えて扇状に走らせた!

 ギャギャギャと感電しながら降ってくる侍猿達をうちは刀で切ったっちゃ!


 ガシビシ!


 う、うーーーん。。

 なんか切ったっていうか叩いたっていう感じだっちゃ。

「刀って難しいっちゃ。。」


 でも今はそれどころじゃないっちゃね!

 うちはまた電撃を放つ!

 感電した猿の痺れがとれる前にだっちゃ!

 

 ビアは咥えた槍で侍猿達を叩き落としてるっちゃ!

 槍の柄の真ん中を咥えてるビア!

 ビュンビュンと長い槍を見事に使いこなしてる!

 時には刃先で突いて時には柄で横殴りにして、素早く首を振りパパパパパっと槍を繰り出す!

 大きな体に見合わない機敏な動きで襲い掛かる侍猿の山を作り上げていく。


 ニケはまた不思議な戦い方をしてるっちゃ。

 ニケの周りの地面が黄緑色に光ってる。

 何度か見た事のあるあの空間だっちゃ。

 その中でニケは踊る様に舞ってるっちゃ。

 短い刀を二本持ってる、きっとあれは小太刀と脇差ってやつだっちゃ!

 それをクルクルと回りながら飛びながらまるで新体操の選手みたいに黄緑の光を舞台にするかの様に侍猿達を切り裂いていってる。

 まるで美しく舞い踊るショーみたいだっちゃ。


 でも、ニケ。。。


 それって。。


 それって。。


 その戦い方って!!


 小太刀二刀流だっちゃ??

 あ!今やったの!

 回天剣舞六連だっちゃ???

 やばいっちゃ!!!

 それはテンション上がるっちゃ!!!!

 ここにきてまさかの御庭番衆だっちゃね!!

 忍者だっちゃ!


 そんなこと思いながらうちは電撃を放ち痺れて弱った侍猿達を刀で倒していったっちゃ!

 

 なんかうち調子いっちゃ。

 なんでだろ。。


 キンキン!

 バリバリ!

 ザクン!

 ギャウ!

 っと戦いは続いていく!


 うちらの周りには10mくらいの戦いの場ができていてその周りを侍猿達が押し迫り取り囲んでいる。

 

 そこからどんどん侍猿が飛び出してくる感じだっちゃ。


 でも確実に侍猿の数は減ってきてるっちゃ!

 この調子で倒していけばいけるっちゃ!

 そして早くエックの所へ!



 バリバリバリバリ!!

 ザンザンドガバキ!

 サッ!シュシュッシュ!



 ドンバリバリバリ!!

 ガシュ!ザンザンドガバキ!

 シュシュッシュ!ッサ!



 緊迫感の中、永遠と思えるほどの長く思える時間の戦いが続いていく。

 うちらの体力が尽きてきてるのがわかるっちゃ。

 侍猿への反応が遅れる。。

 雷の珠もいつ創れなくなるか分からないって不安がよぎってから、多用できなくなってきたっちゃ。。

 ニケも、ビアも、息が上がってきてる。。


 ジリジリと戦いの場が小さくなってきてるっちゃ。

 野生の力か侍猿達は倒してもまた起き上がってきて、その起き上がった猿ときたら決死の勢いで身体を張って襲いかかってくるっちゃ。

 体力を温存する余裕なんて全然ないっちゃ。

 ニケもビアも体に傷を作りながらギリギリで戦ってる。。

 何かしないとこのままじゃ数で押されてジリ貧だっちゃ。。


 

 バリバリバリバリ!!

 ザンザンドガバキ!

 サッ!シュシュッシュ!



 ドンバリバリバリ!!

 ガシュ!ザンザンドガバキ!

 シュシュッシュ!ッサ!


 このままじゃ。。

 数で押されて飲み込まれる。。

 何か状況を変えないと。。

 ギリギリの過ぎて戦いに変化を作れないっちゃ。。

 くっそー、、このままじゃダメだっちゃ!

 

 何か方法はないっちゃ?

 

 ドン!

「あ」

「っちゃ?」

 ニケとビアとうちの背中が同時にぶつかった。

 三方向とも押し込まれて戦いの場が小さくなってもう動くスペースがなくなってきたっちゃ。。


「や!ばいっちゃ!!」

「っくう!」

「っな!」

 うちら三人の背中が当たって動きが止まったその瞬間!

 ッキッキッギャッギャ!!!!!

 侍猿達が全員同時に一斉に飛び掛かってきた!!!!

 木の上からも地面からも四方八方から襲い掛かる侍猿達。

 

 うちらは息を呑んだ。。


 目の前には猿の壁。


 降っていたはずの雨が止み、稲光が消えて、雷鳴らいめいも全てが遮られた。


 キンキンキン!


 ドサドサドサ!


 うち達の上に猿の雨が降ったっちゃ。。


 。。。


 うう、重いっちゃ!!


「痛たたたた!」

 身体を引きちぎられる勢いで掴んで引っ張られる。


「痛た!」


 う、、痛いっちゃ。


 ニケとビアは。。?


 もう猿達の中でうちらは今どうなってるか全く分からないっちゃ。。


 ただ大勢に猿の質量に埋め尽くされて身動きできない。


 ただ侍猿達も仲間にのしかかられれて上手いこと動けてないっちゃね。。

 防いでたといえ、今、刃物がうちに刺さってない事が奇跡だっちゃ。。

 痛い!

 また猿にぎゅっと体を掴まれた?

 何箇所も掴まれてるっちゃ。。


「ガァウ!」

「やめろ!」

 ニケとビアの声が聞こえる。。

 助けないと。

 刀とかで刺されてれてたら大変なことだっちゃ。。

 でも。

 こんな侍猿にのしかかられて身動きが取れない中どうしたら。。

 うちは侍猿達に掴みからられて、さらに髪を引っ張られながらもニケとビアの声がした方に腕を伸ばした。。

 

 あ。。

 ビアのふわふわの毛が手に当たった。。

「ガフッガフッ。。」

 ビアのおかしな息遣いが聞こえるっちゃ。

 きっと怪我してる。。


 ザリ!

 痛っ!

 背中を引っ掻かれたっちゃ。

 さっきからどんどん体に傷が。。

 このままじゃダメだっちゃ!!!


 でもどうしたら。。

 うちは目を瞑って心の底に聞いてみた。。

 目を瞑るとうちの傷ついた身体を感じる。

 今、うち、数えきれないほどの手に握られてるっちゃ。

 このままじゃすぐ体が壊されちゃうっちゃ。

 

 どうすればいいっちゃ。。


 。。。


 やっぱり。。


 うちには雷の珠で感電させることしかできないっちゃ。


 うん。


 そうだっちゃね。。!

 前にやった電撃の球体のエリアを創りだすしかないっちゃ。

 ニケとビアも皆んな感電しちゃうけど、少しだけ我慢してもらうしかないっちゃ。。

 そして感電した猿達を押し退けてうちが空中にニケとビアを飛んで連れ出すんだっちゃ!


 今のうちにはそれしか思い浮かばないっちゃ。。

 

 迷ってる暇はないっちゃね!

 大きな体のビアを持ち上げれるかとか、この大量の侍猿を全部痺れさせられる雷の球体エリアを創り出せるかとか、心配はいっぱいだけど。。


「やるっちゃ!」

 うちは掌の上に雷の珠を二つ創り出した。

 ギギギギ。。

 痛い。。

 引っ掻かれて引っ張られて、噛み付かれてるっちゃ。。

 侍猿達の力強くなった。


 侍猿も少し危機を感じ取ってるみたいだっちゃ。


 でもそんなこと気にしてられんっちゃ!

 できるだけ雷の珠を大きく大きく、力を込めて。。

 創っていくっちゃ!

 

 手が熱くなるのがわかるっちゃ。。


 いい感じ。


 そろそろだっちゃ!


 いくっちゃ!

 うちはパッと瞑った目を開くと共に雷の珠を膨張させた!

 

 バリバリバリ!

 っと周りの侍猿達を感電させながら雷の球体のエリアが広がっていく。

 ックっとニケとビアが苦しんでるのも感じるっちゃ。

 でも感電してうち達にしがみつく侍猿達の腕力が抜けた。

 今だっちゃ!

 ゴソゴソっとうちは侍猿達のニケとビアに這い寄って抱きつかんだ!

「もうちょっと我慢してね」

 うちはビアを絶対離さない様に思いっきり抱きついた。

 うまい具合にニケはビアの上にいるっちゃ。

「いくっちゃ!!」

 うち思いっきりビアを抱きしめて飛び出そうと力を込めた!

 ッグ!!。。。

「うう。。」

 っすっごい重いっちゃ。。

 持ち上がらないっちゃ。。

 ビアが大きいから抱え辛い、だから力が込められないっちゃ。

 

 うん、こうなったら。。

 うちはゴソゴソっとビアのお腹の下へっと潜り込んだ!

 前足の下でうちは思いっきりビアを抱きしめた。

 前足がうちの腕にかかってこれならいけそうだっちゃ!

 うちはお腹側からビアを抱き抱えて飛ぼうとググッと体に力を込めたっちゃ。


 グググ。。

 少し浮き始めた。

「うーー。。」 

 重いっちゃ。。。。。

 でもこのままじゃダメだっちゃ。

 雷の球体のエリアもいつまで続くか分かんちゃ。

 ここは気合いだっちゃーーー!!!

 

「んぐぐぐぐぐぐ。。。」

 ズズッとビアの身体が浮き上がり始めた!

「ニケ、しっかりビアに抱きついておくんだっちゃよ!」

「あ、ああ」

 ズズズズ。

 上がりそうだっちゃ。

「頑張るっちゃーーー!」

 ズズズズズズ。。!!

 侍猿達が落ちて軽くなってきたっちゃ!

「いく!っちゃーーー!!!」

 ブワン!

 っとうちらは侍猿の山から飛び出した!!!

 勢い任せに雷の球体の中心のままに飛び上がる!

 侍猿達は感電して捕まる事ができずバラバラと落ちていってるっちゃ。


 ファーーーーーっと上昇してうちは空中で止まった。

 

 ザーッと降る雨がパリ、パリっとうちの雷の球体に入ってきて音を立ててるっちゃ。

 

 うちはビアを両手で抱いた状況で雷の球体の中から空を見上げた。

 

 やりきったっちゃ。。


 ッパッパっと雷の球体のエリアが輝いたと思ったらフッと消えたっちゃ。

「色々ギリギリだったっちゃね。。」

 ホッと胸を撫で下ろしたその時、ぽたんとうちのほっぺに何か水滴が落ちてきたっちゃ。

 なんだっちゃ?

 うちが見上げると、ビアの顔あたりから血が滴ってるっちゃ。

 ぽたん。

 もう一滴。。

「ビア大丈夫だっちゃ?」

 返事がないっちゃ。

 ビアは白い毛皮が所々赤く染まってる。

 ツーーーっとうちのほっぺたに赤い血が流れた。

 ビアの体に力も入ってないっちゃ。。


「ビア大丈夫だっちゃ!?」


 。。。


「ビア?」


 。。。


 返事がないっちゃ。

 きっと侍猿にやられたっちゃね。

 大丈夫。。かな。。?

 ニケは。。?

 見えないっちゃ。。

「ニケ大丈夫だっちゃ??」

 呼びかけてみると。

「ん、、ヴェル、ありがとう、、大丈夫」

 ニケの大丈夫そうじゃない声が聞こえてきたっちゃ。。

 ビアの背からニケが顔を出した。

 力強いけど、どこか虚なニケの目。。

 少し嘘のある目。。

 きっとどこか怪我してるっちゃ。。


 休ましてあげたいけど、どうしたら。。

 下で雷の球体のエリアから解放された侍猿達が起き上がり始めてる。。

 うう、重いっちゃ。。

 このまま飛んでどこか侍猿がいない所まで、あ、エックの所まで飛んで行きたいけど、この重さは無理だっちゃ。

 重た過ぎるっちゃ。

 このまま飛び続ける、の、、き、厳しいっちゃ。。

 どうしよ、どうしたらいいっちゃ。。

「んぐぐぐぐぐ。。」

 っと耐えていたらうちらの周りに黄緑色の球体のエリアができた。

「ヴェル。」

「ニケ!」

 疲れてきたいた身体が少し楽になった気がするっちゃ。。

 このまま長いことは飛べない、今少し耐えてるうちに何ができるか考えるっちゃ。。

「ッハ!?」

「ビア!大丈夫??」

「ビア気がついたっちゃ??大丈夫だっちゃ??」

「ああ、すまない気を失っていたようだ」

「気が付いてよかったっちゃ。。」


 ガサガサ。

 ん?なんの音だっちゃ?


 キラッと赤い目がいくつも木の幹に見えた!

 あ!周りの木々を侍猿達が登ってきてるっちゃ。

「ほんとにしつこいっちゃ!!ニケしっかり掴まっておくっちゃ!!」

 うちは反射的に下へと飛んでいった、ほとんど落下みたいなものだっちゃ。

 下にはいい武器を持ってない弱い侍猿達がいる。

 まだ痺れてる猿もいるっちゃ。

 弱い猿が動き出せずに残ってるんだっちゃね!!

 うちは落下しながらビアから片手を離して雷の珠を創った!

 そして「えーーーーーい!!」っと着地するであろう場所に電撃を放った!

 バリバリバリバリ!!!

 下の猿達は全部感電したっちゃ!!

 

「ビア!」

 うちは空中でまたビアを掴み直した!

 飛ぶ力で勢いを殺してッザッザっと着地する!

 着地したと同時に黄緑色の光は消えたっちゃ。


 着地した周りは痺れた侍猿達ばっかりだっちゃ!

「掴まれ!」

「っちゃ!」

 急に何かに引っ張られたっちゃ!!

 なんだっちゃ?って見たらビアの背に乗ったニケがうちの腕を掴んでる、そしてビアは全力で駆けてたっちゃ!

 気を失ってたのに急に駆け出してビアは凄いっちゃね。


 うちはニケに引っ張られながら雨の落ちる空を仰ぐと、上から木を登ってきていた侍猿達が雨と共に飛び掛かってきてた!

「やばいっちゃ!速くいくっちゃ!!」

 うちもクルッと姿勢を変えて飛び始めた!!

 前の方でも狙ったように侍猿達が降ってきてる!!

「ググググゥ!!!」

 ビアが唸りながらスピードを上げたっちゃ!!

 速いっちゃ!!

 風に溶けるようにビアが駆ける。

 雨を駆ける風で雨を舞い上げながら駆ける姿は白く光る光みたいだっちゃ!

 パラパラとビアの後ろで血混じりの水滴が舞ってる。


 この包囲から一気に駆け抜けてしまいたい気持ちでの全力疾走!

 あ!でも前に侍猿が降ってきてる!

 猿達は口に手に、いろんな方法で刀を構えてるっちゃ!

 

 ここはうちが電撃でなんとかするっちゃ!

 っと思った瞬間!

 グルルルルルっと唸ってさらにビアがスピードを上げた!

 光跡こうせきを引くかのようなスピードで駆けるビア!

「っちょ、っちょっと待つっちゃ!」

 だんだんビアに離されていく。

 ビアの速さについていけなくなってうちもビアに抱きついた!

 

 速いっちゃ!!

 それでも、、間に合わないっちゃ!!

 うちは今の目の前を見て悔しさと打開策に頭を巡らせようとした。


 瞬間!


 ッバ!!!


 抜けた!!!!!

 最後の一歩でビアはさらに加速した!!

 


 。。。。



 ザァァァァァ。。


 駆けるビアの上でうちは雨の音だけを聞いた。。

 うちは仰向けに飛んで真っ暗な曇天を眺めた。

 顔に雨粒が当たってうちの頬を伝って雨水がいく粒も後ろへと流れる。。


 ああ。。


 こんな雨だけの音の安心感があるなんて。。


 うちは不思議な一瞬の安堵に浸った。。


 ハッハッハッハ、ッ、、

 あ、ビアのスピードがさらに一気に落ちたっちゃ。。

 

 大丈夫かと辺りを見回したらうちらは草原に出てたっちゃ。。

 よかったっちゃ。

 もう木の上から飛び掛かって襲われることがないっちゃ。。


 ハッハッハッ。。

 草原に入ると足を引き摺り始めるビア。。

「ビア大丈夫??」

 ニケがまた祈りながら黄緑色の光の空間を創り出した。

「ああ、大丈夫だよ、それにもう少しあやつらから離れないとね、、ニケ、命の光を消しておくれ、バレてしまうからね」

「あ、そうだね、すまない」

 苦しいしたニケがそういうと弾けるように黄緑の光の空間が消えた。

 きっとビアを心から心配してるっちゃ。


 スッと息を潜め始めたうちら。


 うちは草原の草の中からスッと頭を出して辺りを確認してみる。


 ッハ。。。!!!!


 目の前に白いぼんやりした光が暗闇に二つ。。

 しかも手が届きそうな距離に。


 これは。。


 そう思った途端!


 白いぼんやりした光の下にある暗闇が割れた!


 バカっと割れた空間の中は赤くって、ギラリと光る鋸のような歯が見えた!


 これはもじゃもッ!

 ッバンン!!!!

「ぢゃぁ!!」

「ッガァッッ!」

「っっだ、、!」

 

 うちらは横殴りされて吹き飛ばされた。。


「っくぅ。。!」

 うちは空中でなんとか止まった。

 目の前をニケが拭き飛ばされていく!

「ニ、ケ、、!」

 うちは慌てて手を伸ばしたけどちょっとだけ届かない。

 うちからニケとビアが飛ばされて離れていくっちゃ。。

「っく、、」

 うちは吹き飛ばされた場所を見返したらそこにはもじゃもじゃがいた!

 やっぱりお前いたんだっちゃね!!

 もじゃもじゃはこっちに向かって追い討ちに走って来てるっちゃ。

 やばいっちゃ!

 こっちは誰も態勢を整えられてないっちゃ。。


 ドカドカドカドカってもじゃもじゃが迫ってくる!


「キュイーーー!」

 ザス!

 空の上から宗近が飛び降りてきてもじゃもじゃの首筋に突っ込んだ!!

 ガウ!!

 ザザザザ!

 もじゃもじゃが前へつんのめってこけた!

「キュイ!」

「宗近すごいっちゃ!!」

「キューーイ!」

 宗近はまるでディズニーアニメに出てくる動物のようにもじゃもじゃの上で胸を張ってえっへん!どうだ!ってドヤ顔を決めてるっちゃ!


「ははは!宗近すごいっちゃ!」

 ウギャウ!!!

 突然もじゃもじゃが起き上がった!

 そして宗近を掴もうと首の後ろに手を回した!

「宗近!」

「キュ!」

 宗近は間一髪もじゃもじゃの手を避けた!

「早くこっち来るっちゃ」

 そう言いながらうちは宗近に気を取られてるもじゃもじゃに電撃を放った!!

 バリバリバリ!!

 もじゃもじゃが宗近に気を取られてるから簡単に電撃が当たったっちゃ!

「キュイ!」

 宗近がもじゃもじゃを尻目にうちの所のに帰ってきた!

「宗近すごいっちゃ!」

 うちは肩に乗った宗近に頬擦りすると、宗近もすりすりと返してくれた。

 可愛いっちゃ!


 ドンドンドンっとまたもじゃもじゃが駆け出した!

 ニケ達はまださっきのダメージからか立ち上がれてないっちゃ!


 うちは片手を後ろに回して両手のひらの上に雷の珠を創り出した。

 後ろの雷の珠が大きいのはもじゃもじゃには内緒だっちゃ。

 見えてる雷の珠をもじゃもじゃに投げた!

 電撃が飛んでいく!

 まぁもちろんこれは避けられるっちゃ!

 バッっともじゃもじゃは横に飛びのいた!


 っふっふっふ!

 この時を待ってたんだっちゃ!!

 うちは隠してた大きな雷の珠で避けてる最中にもじゃもじゃに電撃を放った!

 空中で避けることもできずリバリバリっともろ電撃をくらったっちゃ!!!

「よっしゃーー!うちの作戦勝ちだっちゃ!」

 肩で「キュイキュイ!」っと喜ぶ宗近に手を差し出したらちっちゃなてでハイタッチしてきたっちゃ!

 可愛いっちゃ!


 電撃を喰らってバタンザザザザザザっと痺れて前に倒れ滑るもじゃもじゃ!

「ヴェル、、!」

 っと後ろからニケの声が聞こえた。

 

 ニケ、ビア、二人ともボロボロだっちゃ。


 二人が足を引きずりながらうちの方へやってきた。


 空から降る冷たい雨がニケとビアの流れる血と泥などの汚れを洗い落とそうとしているのか強く降り始めた。


 。。。


 うちは直感的に思ったちゃ。

 もうここで三人で戦って時間を使っても。。。

 意味ないっちゃ。。

 もじゃもじゃ達はきっとうちらがエックの所に行かない様にしているように思えるし。。


 ここは。。


「ニケ、ビア!ここはうちに任せていくっちゃ!!」

「ヴェル、、」

 ニケ戸惑いの混じった声。。


「ニケビア!エックのところへ早く行くっちゃ!こいつはもともとうちと因縁があるんだっちゃ!」

 うちがそう言うと目の前にいるもじゃもじゃがニヤリと笑いながらむくりと起き上がったっちゃ。

「もじゃもじゃやる気まんまんだっちゃね、、」


 ドンドン、、、

 ドンドンドンドンドン!!!

 もじゃもじゃ胸を叩き出した。

 ドラミングってやつだっちゃ。

 

 これは他の猿を呼んでるっちゃ!

「ニケビア早く行くっちゃ!!!」

 そう叫びながらうちは全力で雷の珠を両手に創り出した!!

「ちゃぁぁぁぁぁ!」

 翔陽みたいに両手の珠を大きくする!

 いい感じだっちゃ。

 力がどんどん雷の珠に集まっていくっちゃ。

 ふぅーーーーっと息を吐き出してうちは自分を感じるように目を閉じた。

 両手の雷の珠同士が共鳴してる?

 うんん、どっちかいうとうちの体を通じて通電しているみたいだっちゃ。

 今までにない感覚だっちゃ。。


 すっと目を開くと何か明るいっちゃ。。

 青白く辺りが照らされている。

 もじゃもじゃもうちを睨む様に警戒してるっちゃ。。

 もじゃもじゃの視線に違和感を覚えて自分も体を見るとうちの体。

 なんか青白く光ってるっちゃ。


 うん、うち月みたいに光ってるっちゃ。

 宗近はうちの横で飛んでる。


 ッパチッパッチっと弾けるような音が雷の珠から聞こえる。。

 雷の珠も今までのよりも強く大きいっちゃ。


 うちはくっともじゃもじゃを睨みつけた」

 

「ニケいくよ!ヴェルは大丈夫だよ」

「ああ、、そうだねビア、、」

 ニケとビアが死の谷へかけていった!


 よし、ニケとビアがエックの方へと駆け出したっちゃね。

 邪魔者が追いかけないようにうちがここで食い止めるっちゃ。

 それがきっとダーリンの為にもなるっちゃ!

 

 よね?

 ダーリン。。


「よし!やるっちゃ!」

 

 ギャァオオオォォっともじゃもじゃが吠えた!

 そしてうちらは全速で突進しあったっちゃ!!


 うちともじゃもじゃは激しく交錯して、さらなる決死の戦いへとなだれ込んでいったちゃ!



 

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