空からの景色って素晴らしいっちゃ
空は黄昏。
山々の向こうの地平線に太陽の痕跡が残る。
雲一つない空が真っ赤に染まって天辺に向かうにつれて蒼色へと色を変えていく。
ーーーーーー リム・ラ・ヴェル ーーーーーー
太い大きな木々の間を飛び抜けていく。
こんなに大きな木々の森なのに全然、鬱蒼としてなくって明るいっちゃ。
美しい苔と大木の森。
木々の葉っぱに覆われてるけど木々があまりに大きいせいで窮屈な感じがしないっちゃ。
『生まれた命を探して、命の芽吹きを追いかけろ』
うちはこの言葉を胸に森の中へと飛び出してきた。
猫守様って神様を探して。
生まれた命を探すって、要するに草木の芽吹いてる場所を探したらいいってことだっちゃよね?
うちは生まれたての草木を探して飛び回ってる。
ダーリンの為に相当な時間この森を飛び回った。
この森は色々な景色を見せてくれた。
流れる清流は森全体に広がって薄く流れ、その清流の水から木々がさも当然ように生えていたり。
地面から真っ白な湯気がモクモクと立ち昇る林に。
見事な苔に覆われて一面緑色、モコモコしてて気持ち良さそうな森に。
地面から霧が立ち上って真っ白な世界に光が差し込みむ森もあった。
一面の竹林はとても力強く天へと伸びていて神様を探し疲れたうちの体と気持ちを強くしてくれたっちゃ。
紐みたいな草に木々がすっぽり覆われた場所もあったっちゃ。。
蔦の森。
あの蔦の森はもしかしたら束になってる蔦の下に通れる場所があったかもしれないっちゃね。。
でもあの森は薄暗くって気持ち悪かったっちゃ。。
あと見つけたのは大きな洞窟。
入らなかったけど大きな口を開けてうちを誘ってるように思えた洞窟。
少し怖かったっちゃ。
うちは森中探し回った、でも、どれだけ探しても猫守様はいないっちゃ。。
神様がいない。。
どうしたらいんだっちゃ。。
うちちょっと疲れたっちゃ。
辺りが暗くなってきてるっちゃ。。
もううちどれくらい探し回ったんだろ。。
疲れからうちは地面にストっと降り立った。
辺りを見ても何もいない。。
ずっと苔むした木々が続いているっちゃ。
「ダーリン。。うち頑張るっちゃ」
うちは自分に言い聞かせてまた飛び始めた。
そうだっちゃ空の上から見たら何かわかるかもしれないっちゃ。。
そう思いつくとうちは木々の葉っぱをすり抜けて空に飛び出た!
全体を見渡す為にぐんぐん空へ上がっていく。
そして空の上から森を改めて眺めるとうちは驚くことに気づいたっちゃ。。
見渡せる全てが山と森。。
地球人が住んでる気配が全くないっちゃ。
空は真っ赤な太陽を浮かべている。
オレンジと朱色が空を染めてる。。
こんなに人のいない世界をうちは初めて見たっちゃ。
うちの星でもダーリンのいる地球でも、どこにでも人はいたっちゃ。。
ここは本当にダーリンのいた地球なんだっちゃ??
山頂が二つある大きな山がそばに聳え立ってる。
陽のあたって輝く頂ともう片方の頂は陽の当たる頂の影に入っていっちゃ。
同じ山なのに二つの頂で色が全然違う。。。
「ダーリン。。」
うちは猫守様を見つけるためのヒントは無いかと空から辺りを見渡した。。
ダーリン達がいる泉が見える。
竹林や清流の林も蔦の林も上から見ると分かったっちゃ。
だけど、、生まれたての命っていうのは全然分からんっちゃ。。
どこに猫守様いるんだっちゃ。。。
やっぱり上から見てもわからないっちゃ。
恐竜の赤ちゃんはうちのほっぺたにすりすりと擦り寄る。
可愛いっちゃ。
まだうち頑張るっちゃ。
うちは恐竜の赤ちゃんの頭を撫でた。
うん、やっぱり下を探すっちゃ。。
うちはヒュルルルっと元いた森の方へ戻っていく。
木々の葉っぱの間をくぐり抜けて降りていく。
ガシッ!!!
「っちゃ!」
急に何かがうちの足を掴んだ!
そのままうちにぶら下がる何か。
なんだっちゃ!??
重いっちゃ!!
ガサガサガサ!!
うちは飛び続けるバランスを崩して落下した。
足をを掴んだ何かもうちにくっついて落下していく。
キュイっと恐竜の赤ちゃんが鳴いてバッと羽ばたこうと翼を広げた!
うちも飛ばないと!
ガサガサっと枝や葉に当たりながら必死に体制を整えた!
ふわ!
なんとか空中に浮けた!
足の物はなんだっちゃ??
え?真っ黒な毛むくじゃら。。
ギラっと目が光ってる!
猿?
真っ黒な猿だっちゃ。
キィキィキィ!!!!
キィキィキィ!!!!
ギィギィギィ!!!!
周りから他の猿の声が響いた!
他にもいっぱいいるっちゃ??
ババババババババババ!
なんの音??
やばいって危険を感じる音を聞いて上を見上げると、木の上から何匹も猿が飛び込んできた。
猿達はギラギラ目を赤く光らしてるっちゃ。。
「なんだっちゃこの猿!!」
うちは慌てて雷の珠を創り出した。
「こっちからだっちゃ!」
うちはまず足にしがみつく黒い猿に電撃を放った!
ギャギャギャギャ!っと黒い猿は感電して手を離した!
うちから離れて落ちていく黒い猿。
よし!!
上も!
ガバ!バッバババッバ!
「っちゃ!!」
うちの上いっぱいの黒い猿が抱きついてきた!
「やばいっちゃ!!」
数が多すぎるっちゃ!!
飛べない!
落ちていく!
黒い猿に握られてる場所が痛い!
この猿握力が強すぎるっちゃ!!!
この黒い猿を全部振りほどかないと!
うちはさらに雷の珠を創り出した、グッと雷の珠に力を込めてた。
黒いボコボコと戦った時みたいに雷の珠を投げずに、うちの周りで爆ぜさせたっちゃ。
雷の珠はブゥンっと一気に広がって大きな雷の球体になって黄色い雷の空間を創り出したっちゃ。
雷の空間の中にいる黒い猿達はギャギャギャっと感電してる!
「キュイー」
恐竜の赤ちゃんも辛そうだっちゃ。
「ごめんちゃ。。」
うちは恐竜の赤ちゃんを手で抱きしめた。
猿のうちを掴む力が弱まってるっちゃ!!
うちはそのタイミングで下降するのをグッと飛んで一気に止めた!
ギャギャギャギャギャ。。。
すると感電する黒い猿達はうちを離して落ちていった!
「やったっちゃ!」
ほっと一安心した途端、雷の空間は消えたっちゃ。
「一体あれはなんだったんだっちゃ?」
ババババッババババ!!!
「あ!」
やばいっちゃ!!
うちの上からまた黒い猿が飛びかかってきてるっちゃ!
あれ、何匹いるんだっちゃ!!!
いっぱいの黒い猿が木の葉のように降ってきてるっちゃ。
電撃で!!
うちは雷の珠をまた創って、上から飛びかかっていく黒い猿に投げた!
空中で電撃になっていく雷の珠!
見事に空中の黒い猿達は感電した!!
ッバッバッバ!
「ええ!?」
すると突然横から黒い猿に飛びつかれた!
上からの黒い猿に気を取られて全然気付かなかったっちゃ!
暗くなってきたうえに猿が黒いから闇に溶け込んで見づらいっちゃ!!
また三匹の猿に抱きつかれて痛い。
本当にこの黒い猿、力が強いっちゃ。。
うちはさらに雷の珠を創り出して猿を感電させてやろうとしたら。。
ガブっと雷の珠を創った右手を噛みつかれた!
「痛!!痛いっちゃ!!!」
この猿、、うちが今雷の珠を使うのを防ごうとしたっちゃ。。
知能があるっちゃ。。
でもそんな事ではうちの雷の珠は止められないっちゃ!!
ブゥンっと球状に雷の珠を弾けさせた。
ギャギャギャっと感電する黒い猿。
このまま雷の空間を維持出来たら黒い猿はうちに手出しできないっちゃ。
でもいつまでこ空間を維持できるかな。。
「ごめんっちゃ」
うちは苦しそうな恐竜の赤ちゃんを撫でた。
でもちゃんと息をしてる。
大丈夫そうだっちゃ。
周りを見ると地面に落ちた黒い猿がまた木を登ってきてるっちゃ。。
それもゾロゾロと列をなして。。
バッと黒い猿が横から飛びついてくる。。
バリバリっと雷の球体の空間に触れた途端黒い猿は感電した。
うん、このままなら大丈夫だっちゃ。
でもこの雷の球体、長く持たない、し、中にいる恐竜の赤ちゃんが可愛そう。
パリパリ、あ、今にも雷の球体の空間は消えてしまいそうだっちゃ。
早く逃げないと!
うちはキッと上を見上げた。
逃げるべきは空だっちゃ!
空に逃げたら黒い猿達はうちを追いかけてくることはできないっちゃ!
うちは空に向かって飛び上がり始めた。
ッギャッギャっと黒い猿達が騒ぎ始めた。
バババっと黒い猿達が木の幹を駆けるように登っていくっちゃ!
うちが逃げようとしてるのがバレたのかな。
ッギャッギャ!!
うちより上から黒い猿達は飛び降りて襲ってきた。
まるで上に逃がしたらダメって分かってるみたいだっちゃ。
バリバリ!
雷の空間に入った途端やっぱり黒い猿は感電する。
うちは感電して落ちていく黒い猿を避けながら空を目指す。
ガリッ!
痛!
感電してるはずの黒い猿にすれ違いざまに引っ掻かれた、あの黒い猿、感電しながらもうちを掴みにかかってきたっちゃ。
「っちゃ!」
黒い猿達は感電して落下ながらも必死にうちに手を伸ばしてくる。
ッパ!
「あ!」
雷の球体の空間が消えた。。
キィッキッキッキッキ!!
ッギッッギッギ!!!
猿達が急に騒ぎだした!
「やばいっちゃ!」
うちは雷の珠を創り出して、大きくしていく。
もう少しで森の木を抜けて空に出れるんだっちゃ。。
頭の上から数えきれないくらいの黒い猿が降ってくる!
雷の珠で球体を作ってもあいつら微妙に動いてくるっちゃ。。
やっぱり電撃じゃないとダメだっちゃ!!
うちは上空の黒い猿体に向かって思いっきり雷の珠を投げた!
雷の珠をすぐに電撃に変えて飛びかかる猿達を感電させる!
ババババババ!
また感電した猿達の後ろで別の猿達が飛び出した音がしたっちゃ。
まだ来るっちゃね!!
うちの上昇はすでに猿達の飛びかかりで木々の狭間で止まってしまってる。。
雷の珠を創り出して第一波の感電して落下してくる黒い猿をくぐり抜けようと隙間を探した。
途端!
ガバッと横から飛びつかれた!
「しまったっちゃ。。」
上に気を取られすぎたっちゃ。。
雷の珠を持つ手に掴みかかってくる猿!
このままじゃダメだっちゃ!
「ごめんっちゃ!もうちょっと耐えてほしいっちゃ!」
うちは雷の珠を爆ぜさせてうちに周りに雷の空間を作り出した。
うちを守る雷の球体。
横から飛びついてきた猿は感電した。
でも飛びついてる勢いは死んでないっちゃ。。
猿はドンッと横からただ打つかった、それに上からも感電した猿が降ってくる。
ドサドサドサ。
まだ上から猿が飛びかかってきてるのにこの感電した黒い猿が邪魔だっちゃ!!
ダーリンの為に神様探さないといけないのに、こんなことしてる場合じゃないのに!!!
邪魔だ退けって感情と共に怒りが込み上げてきた。
うちはまた手の上に雷の珠を創り出した。
その雷の珠はいつもより少し大きい。
ッガシッガシッガシ!
飛びかかってきた黒い猿達がうちに掴まった!
「邪魔だっちゃーーーーーー!!!!」
うちはただ雷の珠を爆ぜさせてその場で放電した!
球体とかじゃなくってただその場でうちの周りから電気が爆ぜた。
ギャギャギャ。。
猿達は電撃痺れ落ちていった。
上から降ってきてた猿達も全部感電してるっちゃ!
けっこう良い電撃ができたんじゃないっちゃ??
なんだか体が軽く感じるっちゃ。
うちは木々の間をすごい速さで飛び抜けて空へ飛び出た!
木々の枝にはまだいっぱい黒い猿がいてみんな痺れてたっちゃ。
すっごい速さで飛び上がったのにも関わらず周りの状況ははっきり見えたしなんでか暗かった木々の間も少し明るく見えた。
なんだろ力が溢れているように感じるっちゃ。。
うちは自分の手を見ると少しだけぼんやり光っているように見えた。
でもその光はすぐにスッと消えてしまったっちゃ。
キィキィキィキィキィキィキィキィっとさっきまでの林の木々の上で黒い猿達がうちの方に向かって鳴いてる。
「もう、なんだっちゃあの猿!」
うちはあの黒い猿達に引っ掻かれたりッガシっと掴まれて腕や足が痛いけど、今はそんなことで怯んでる場合じゃないっちゃ。。
ダーリンを。。
うちは実は一人だけ神様に生き返らせてもらった人がいるって聞いて。。
ダーリンを生き返らせたいって思ってる。。
期待はするなって言ってたけど。。
そんなの期待しないほうが無理だっちゃ。。
絶対にダーリンを生き返らせるっちゃ!
「キュゥゥゥーー!」
うちがダーリンを生き返らせるって決めた途端恐竜の赤ちゃんが鳴いたっちゃ!
「よかった、生きてたっちゃ!」
「キュウ!!」
ツン!
「っちゃ?」
恐竜の赤ちゃんがうちのほっぺたを突いた。
「キュウキュウ!」
ツンツン!
「どうしたっちゃ?痛いっちゃ。」
「キュキュキュキュキュキュ!!!!!」
ツンツンツンツンツンツン!!
「いたたたたたったた!」
うちは恐竜の赤ちゃんの顔を両手で捕まえて突くの止めたっちゃ。
恐竜の赤ちゃんの顔を覗き込むとすっごい怒って顔してるっちゃ。。
あ、感電させて怒ってるんだっちゃ。。
「ご、ごめんっちゃ。。」
プルプルっと顔を振ってうちの手を振り解いた、そして。
ツンツンツンツンツンツン!
「てて、いたたたた、ごめん、ごめんっちゃ」
でも生きててよかったっちゃ!
ツンツンツンツン!
「てて、はは、ははは、いててて」
だんだん突く強さが弱くなってきたっちゃ。
ツンツンツンツン。。
この子、戯れてるっちゃ!
「ははは、ごめんちゃ!」
ツンツン。。。
もう一度恐竜の赤ちゃんの顔を見るともう怒った目をしてなかったっちゃ。
「キュイ!」
ニコッと笑って恐竜の赤ちゃんが許してくれたように見えたっちゃ。
「キュイ!!」
すいっと恐竜の赤ちゃんは後ろを向いた。
そしてうちの腕から手の先へと歩き出した。
「どうしたっちゃ?」
うちは慌てて両手を伸ばした。
うちの手の上を歩いていく恐竜の赤ちゃん。
夕陽は沈んで。
今の空は黄昏、山々の向こうの地平線に太陽の痕跡が残る。
雲一つない空が真っ赤に染まって天辺に向かうにつれて蒼色へと色を変えていく。
黄昏時。。
その黄昏の空の中うちの両掌の上で恐竜の赤ちゃんは赤く染まる空を眺めた。
「キュイ」っと鳴いてうちの方を振り返る恐竜の赤ちゃん。
いくよって顔をしてたっちゃ!
バサっと羽を広げた恐竜の赤ちゃん!
黄昏の空を背景にかっこいいっちゃ。
うちが見とれてる間に恐竜の赤ちゃんはうちの手からバサっと飛び降りた!
「っちゃ!?」
頭を下に落下していく!
うちも慌てて追いかけていく!
迫る森の木々!
キィキィキィっと木々の先に黒い猿達がいて捕まえようと 手を伸ばしてるっちゃ!
「やばいっちゃ!」
バサ!!!
「あ。。。」
森に落ちる寸前で恐竜の赤ちゃんは羽ばたいて方向を変えた。
そのまま落下の勢いを使って綺麗な弧を描き上昇する!
そして上昇がが止まった時、恐竜の赤ちゃんは羽ばたいてその場で飛び続けたっちゃ。
バサバサっと。
少しふらつきながらもその場で飛んでる。
「すごいっちゃ!!!」
うちは恐竜の赤ちゃんの前に飛びよった!
「キュイ!」
嬉しそうな恐竜の赤ちゃん!
バサバサっと上昇していく。
下では諦めた表情で黒い猿達がうちらを眺めている。
上昇した恐竜の赤ちゃんはフワッと吹いてきた風に乗って羽を広げた。
風をつかんで羽ばたかずに空の上で浮いている!
「キュイ!」
恐竜の赤ちゃんは空を自在に飛び回り始めた!
うちも一緒に空を舞う。
「キュイキュイ!」
楽しそうに空を舞う恐竜の赤ちゃん。
うちも楽しいっちゃ!
うちらは黄昏の空の中、恐竜の赤ちゃんと飛び舞った。
ふふ、きっとうちの電撃に感電しないために飛び出したんだっちゃね。
すごいっちゃ!
しばらくすると恐竜の赤ちゃんはうちの方に帰ってきた。
よし!
元気でたっちゃ!!!
ダーリンを助けなきゃだっちゃ!
絶対神様をみつけるっちゃ!!
そしてうちはさらにこの山や森を探し回ったっちゃ。




