長い長い夜編 神々しい光って素晴らしい
ヴェルはその光の女神様の胸の部分に。
俺は女神様の掌の上にいた。。
ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー
ヴェル。。。
ありがとう。。。
そしてごめんな。。
俺達は空から落ちて。
もう間もなく地面へと落ちる。
涙でほぼ前は見えないけどもう今。
地上にぶつかるのが解る。
俺はもう目を閉じた。
。。ググ。。グググ。。
あ。
少しスピードが落ちた。。
もしかしてヴェルが。。?
ヴェルの顔を覗き込む。
もう目の前に迫る街の灯りでヴェルの顔が見える。
顔の左半分は真っ黒な闇に侵食されてる。
こんな状態でもヴェルは頑張ってくれてる。
。。グググ。。ググ。。
また浮こうと頑張ってくれてる。
がんばれヴェル!
がんば、、!
ッフ!
あ。。
ヴェルの飛ぼうとする力が消えた。
そうだよな。
こんな黒い闇が侵食するような普通じゃありえない状態で頑張ってくれた。
ヴェルありがとう。。
俺は優しくヴェルを抱きしめた。
もう夜景も見えないくらい街に近づいてる。
助けられへんくてごめんな。
ヴェル。
大好きやったで。
せめての救いはこの最後の瞬間に一緒にいれたことやわ。。
ありがとう。。
俺は目を瞑った。。
。。。
ッドン!!!!!!
落ちた。
俺は今地面にぶつかった。。
くそ。。
俺はほんまに何も出来ひんかった。。
ヴェルも。。
ん?
ってあれ。。?
ヴェルが俺の腕の中にいない。。
んん?
なんで俺死んだのにこんなに色々考えられるんや??
そーーーと目を開ける。
うわ、眩しい。。。
黄色い光が俺を襲った。。
さっきまで夜やったのに妙に明るい。
ここはどこや。。
辺りを見渡そうと体を起こす。
俺は黄色の光の上に乗ってる。。
はっきりとはさっきまでの涙で周りが見えない。。
俺、死んだんやんな?
ほんまに死んだんかな?
っていうかヴェルがいない。。
最後までヴェルと一緒に居たかったのに。。
この腕でしっかり抱きしめてたのに。。
死んだら別々になってしまうものなんか。。?
ヴェル。。。
どこへいったんや。。
くそ、涙で周りが見えない。。。
周りを見たいのに涙がどんどん溢れてきて。。
くそぉ。。。
涙を拭っても拭っても出て来る涙が止まらなかなかった。。
ヴェルを助けられなかった。。
俺に力が無いからヴェルを助けられなかった。。。
くっそぉぉぉおおお。。。
ダ。。。リ。。ン。。。
あ。。
ヴェルの声が頭に響いた。
ヴェル!!
ヴェルどこや。。
ヴェルの声が聞こえた瞬間俺の涙は止まった。
涙でぼやけた視界で周りを見てみる。。
黄色の光は途中から上へ上がって行ってる。
俺の今いる位置から見上げるような所に人影がある。。
あの長いふんわりした髪型とスタイルの良いシルエットは。。
ヴェル。
ヴェルや!!!
よかった!!!
必死にぼやけた目をゴシゴシと拭う。
しっかり確かめたい!!
ヴェル!
ヴェルがあそこに居る!
よか。。った。。
ヴェルは光の中で立っているかの要な姿勢で浮いてた。
手を左右に広げて、掌を上に向けてる。
女神が空から降りて来たらきっとこんな感じなんだろうなって思ってしまった。
神々しい。
さらにヴェルの周りを見てみると、ヴェルが神々しく見えた理由が解った!
ヴェルを包んでいる黄色の光はなんでか。
女性の形をしている。
光が女の人の形になっているのだ。
その黄色の光の女性は光なのにも関わらず、装飾品をつけている。
ブレスレットにネックレス、ピアスにティアラまで。
女神様の顔を見ると穏やかな表情まで見て取れる。
顔も美しい。
いかにも女神様っていう様な顔もうパーフェクトな顔だ。
なんて神々しい。
フワッとした長い髪も美しい。
そしてヴェルはその光の女神様の胸の部分に、俺は女神様の掌の上にいた。。
俺。もしかして死んだからこんな女神様が見えてるのか?
俺を迎えに来たのか?
それとも、前の様に俺は今夢を見ているのか?
くそ。
頭が混乱して全然状況が把握できない。。
ほんまにどうしたらいいのか分らへん。。
考えろ。
今から俺はどうしたらいい?
「ダー。。リ。ン。。」
は!
ヴェル!!
ヴェルを見上げる。
「良かった。。っちゃ。。」
ヴェルの顔が。
左半分と右目の周りが黒い。
「よ。。か。。った。。。」
喋った!
意識はあったんや!
「ヴェル!ありがとう!ヴェルのおかげで助かった!」
俺はヴェルに向かって叫んだ!
ヴェルは俺に向かって微笑んでくれた。
すると途端にヴェルから力が抜けて、ダランと腕が垂れ下がる。
ヴェルの首もカクンと落ちた。
「ヴェル!」
ヴェルは気を失ったんやと思う。
俺はまたヴェルに助けられてしまった。
あ。。
黄色い光の女神様が消えかかってる。
ヴェルの意識がなくなったんか。?
ヴェルを注視しても目を瞑り、体に力は全く入っていない。
やはり気を失ったっぽい!!
あかん!ちょっと待て!
俺のいるここは地上まで5mはある!
ってか5mしかないんか。。。
ほんまにギリギリで俺達助かったんやな。
でも今光が消えるのはあかん。
高さは空と比べたら全然比べ物にならない程低いけど、この光が消えて俺達が落ちたら、俺は多分何とか大丈夫。
でも!
俺良い全然上に浮いてるヴェルはやばい。
きっと女神様が消えたら。
当たり前に俺達は落ちる。
ヴェルに意識が無いと受け身も取れない!
頭から落ちたらそれはもう無事ではすまへん、最悪は死、、
俺は地上ギリギリで助かってた安心感と。
ヴェルがまだやばい、まだ助かってないという危機感が同時に襲って来てなんとも言えない気持ちになった。
この光が消えても絶対ヴェルを助ける!
さっきヴェルに助けられたばっかりなんや!
絶対絶対絶対助ける。
よしまず今の状況を確認や!
今のヴェルは今俺の斜め上にいる。
ヴェルは気を失っいるみたい。
ヴェルのいる場所は俺の上3mくらい!
そして俺は地上から5mくらい!
で、さっきから俺はヴェルに駆け寄ろうとしている!
でも空気を蹴るだけで前には進めない。
光の女神様の掌の上にいる様で実は俺は浮いているみたいや。。
何か蹴り出せる物があったら前に進めるんだろうけど。
現状どうしようもない。。。
あ。
女神様の光が薄らいでいく、ああぁ、、消える。
でも、少し薄くなった光のおかげで下が見える様になった。
下は一軒家の屋根がある。
消えた瞬間あそこを蹴り出せる!
ヴェルはコンクリートの道の真上8mくらい。
8mって建物でいえば3階くらいの高さだ。。
あんな所から落ちたらタダじゃすまへん!
ッパ!
え?あ!
消えた!!
光の女神様が消えた!!
慌てるな!
一軒家の一階の屋根を使ってヴェルの所へ!!
ダン!
俺は屋根に落ちた!!
ヴェルも落ちてる!!
「ヴェル!!」
俺は全力で屋根の上をヴェルに向かって走った!
無我夢中で走った!!
全力で屋根の端っこギリギリまで走ってく!
ヴェルが目の前だ!!
でももう屋根がない!
ダン!!
俺は思いっきり屋根を蹴って飛び出した。。。
ヴェルが落ちて行く。
ヴェル絶対助けるから。。
目の前にヴェルがいる。
横向きになってなって落ちて行ってる。
間に合え!
ヴェルに届けこの俺の腕!
俺の手がヴェルの足と背中に滑り込んで見事にお姫様抱っこの姿勢でキャッチ!!
隣の家の塀を 飛び越えれそうだ。
よかった飛び越えれなかったらどうしようかと思った。
ヴェルを絶対傷つけたくない!
俺は空中でクルッと反転し進行方向に背中を向ける。
バサ!!ザッザザザザーーー!
隣の家の花壇に俺はヴェルと飛び込んだ!
背中で着地!
「いててててて、、、、」
くそ。
背中を多分擦りむいた、けど!!
そんな事問題じゃない!!
帰って来たんや!!
地面や!!!!
「よっしゃーーーー!!!!」
俺は感極まって叫んだ。
ガヤガヤガヤガヤ!
『外で凄い音がしたぞ!』
あ!やば!!
やばいな、この家の人が来る!!
俺はヴェルをお姫様抱っこでダッシュで家を出た!!
しばらく走る!!!
ヴェルを抱いて走れることが嬉しかった!
俺の目から涙が流れて頬を伝った。
涙を後ろへ流しながら俺は駆けた!!
しばらく走ると街灯のついた公園を見つけた。
よし公園に入ろう!
俺は公園の中に駆け込んだ。
ハァハァハァ。。
ちょっと疲れた。
どれだけ走ったんやろ?
俺はヴェルを抱いたまま街灯の下膝をついた。
ヴェルは俺の腕の中にいる。
「良かった。。」
無意識のうちに安堵の言葉が溢れた。
その途端にまた涙が溢れてきた。
「ヴェル。。生きてる。。俺たち生きてるぞ。。。良かった!よか。。った。。」
涙が溢れて止まらない。
今日の俺は泣きすぎやわ。
わかってるわかってる!
けど涙が止まらへん。。
俺はゴシゴシと腕で涙を拭った。
「ヴェルごめんな。また俺はヴェルに守られた。絶対。絶対絶対。俺は全力でヴェルを守るから。。」
くそ。。
涙が止まらない
また目が霞んで周りが見ない。。
ピタッ。
頬っぺたに手が触れた。
「ダ。。。リ。。ン」
ゴシゴシ
俺は目をこすって涙を拭う!
「あり。。。がと。。だ。ちゃ。。」
ヴェルの声が途切れ途切れだ。。。
「ヴェル!!よかった!大丈夫か??」
「ダリ、、そ、に、、いて、、た、、ぶ、、ち、ぁ」
「ヴェル!なんて??大丈夫か??なぁヴェル!!」
。。。。
「ヴェル!」
それからヴェルの反応は無くなってしまった。
「ヴェル。。」
俺はヴェルをぎゅーーーっと抱きしめた。
ありがとう。
ヴェルのおかげで助かった。。
あぁ、にしても。
あの光の女神様は何だったんだろう。
考えてもわからへん。
まぁでも何でもいいか。。
奇跡やな。
神様ありがとう。。
この瞬間、俺は初めて神様に感謝したのだった。。




