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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第一章 崩壊と運命
59/110

長い長い夜編 諦めたくない気持ちって素晴らしい



 

 俺の頬を涙が伝い空へと飛び散っていく。


 その涙は街の明かりを受けてキラキラと綺麗に輝いていた。





 ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー



 俺はもう少しでヴェルを抱きしめられるってところで、突然の横からの突風に煽られてヴェルを見失った。


 それから見失ったままヴェルと打つかってしまった。


 俺からすごいスピードで落ちて離れていくヴェルを、俺は空中で泳ぐように必死に追いかけた。


 なかなか追いつかへん!

 なんでやねん!

 待てよ!

 って思ったその時。

 ヴェルのスピードが一気に落ちて俺の腕の中にヴェルが飛び込んで来た。


 不自然なほどに落ちたヴェルの落下スピード。


 俺はヴェルに意識があってこっちに、俺の胸に飛んできたのかと思った。



 けど違った。

 俺の腕の中のヴェルの意識は無くって、「ヴェル!」っていう叫び声にピクリともしなかった。



 とにかく。


 ヴェルを捕まえる事ができてよかった。。


 俺は一旦方を撫で下ろした。


 

 。。。。



 ビュゥゥーーーーー!!!


 ふぅ。。


 次は俺達がどうやって無事助かるか。。


 俺は落ちて行きながらどうやって助かったら良いのか考え始めてた。


 美し過ぎるほどの綺麗な大浜町の夜景が眼下に広がっている。

 空は雲というカーテンがかかり、宇宙からの灯りは消えて人工的な灯りのイルミネーションが世界を彩っていた。


 もうその美しい光を放つ大浜町がすぐ側に迫ってる。。


 何もすることも出来ずに俺達はただただ、どんどん、どんどんと重力に逆らうこともできずに落ちていく。



 。。。。



 くそ、助かる方法が思い浮かばへん。

 

 ヴェルだけでも。。


 なんとか助けたい。


 助けたい!


 諦めたらあかん。


 諦めたらそこで試合終了や!


 考えろ!

 助かる方法を!!

 

 なんかあるやろ??


 なんか!


 なんか。。


 この状況で一番良いのはヴェルが飛べる様になる事なんやけど。


 この状態のヴェルじゃ絶対無理や。。


 気を失ってる上に体が黒く冷たくなって来てる。


 なら、次の助かる方法は。。


 海へ落ちる。。


 そう海へ落ちる!!

 俺が夢を見た後に想定してたやつ。。

 出来るだけ体を広げて風圧を受けてスピードを殺して。

 んでもって俺が先に海に落ちてヴェルだけでも助ける!


 それしかない気がする!


 よし!

 海や!

 海へ行くんや!!


 体を広げて、体に風を流して!


 海の場所を確認しようしたら、夜景の輝く大浜町が目に飛び込んできた。


 もう目の前まで大浜町が迫ってきてる。

 

 。。。



 海。。


 海って、もう町が目の前なのに、どうやって海に落ちるっていうねん。。

 もう間も無く俺っとヴェルはは落ちるっていうのに。


 もっと高いとこにいたらそれも可能やったかもしれんけど。


 時すでに遅し、か。


 それに、たとえ海の上に行けて。

 衝撃を吸収するために俺が海に打つかって死んだら。。


 ヴェル一人じゃ溺れてまうやん。

 ヴェル今意識もなくって動けへんのに。。


 俺はアホか。


 海に落ちて二人とも生き残るなんて瞬間移動でもしない限り無理やわ。。


 あぁくそ!!


 じゃあ次の方法は。。。


 次の方法は。。


 。。。。


 なんかないか。。?


 なんか思い浮かばへんか?


 俺は最悪死んでもいい。


 とにかくヴェルだけでも助ける方法は。。


 何か。。


 無いか?


 。。。



 。。。


 くそ。。


 なにも思い浮かばへん。。



「ヴェル。」


「ほんまにごめんな。。」



 俺はヴェルを思いっきり抱きしめて呟いた。



 。。。




 俺達は大空から落ちていく。


 もう数分もしないうちに俺は。


 いや。


 ヴェルは。。。


 

 。。。。



 くそ!!


 心を折るなよ俺!


 死んでまうなんて!あかんやろ!あきらめたくない!


 何より!


 ヴェルを救いたい!


 ヴェルを守りたい!


 もし助かる可能性があるんなら、俺は死ぬほど頑張る。

 それこそ死に物狂いってやつで。

 でも。

 何も希望のないこの状況じゃ頑張ることも出来ない。

 何か一筋の希望でもあれば。。


 くそ。。


 せめて。


 何か。。



 。。。



 何も。。


 あるわけないよな。。


 上空の雲の上ら体だけで落ちている二人に可能性なんてある訳ないやんか。。



「ヴェル。」

 俺はヴェルの顔を覗き込んで囁いた。

 そしてギューーーっときつく抱きしめる。


 ヴェル今までありがとう。

 俺はヴェルと出会ってからの間本当に楽しかった。


 ヴェルのお陰で毎日、心が暖かくて。。


 そしてめちゃくちゃ幸せだった。。


 ヴェルの笑顔が頭をよぎる。

 一緒に海に出かけて波乗りして。

 学校に行って質問攻めしてくる生徒達から逃げたり。

 翔陽達と俺の家でワイワイ騒いだり。

 BBQしたり!

 どんな時もヴェルは側にいて笑っていた。。


 今までの思い出が頭をよぎる。。


 俺の頬を涙が伝い空へと飛び散っていく。

 その涙は街の明かりを受けてキラキラと綺麗に輝いていた。


 もっとずっとヴェルと一緒に居たかった。。

 もっとちゃんとヴェルに俺の気持ちを伝えたら良かった。


 もっともっと。


 もっともっともっと一緒に笑っていたかった。。。


 もっとずっと二人で。。



 涙が止まらへん。。

 


 。。。



 ヴェル。。



 ありがとう。。



 そしてごめんな。。



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