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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第一章 崩壊と運命
46/110

学校編 何事もないって素晴らしい


 ザーーーーーン。。


 波の音が聞こえてくる。


 降り注ぐ太陽が暖かくて。


 春を迎えて芽吹いた草木の優しい香りが気持ちいい。




 ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー



「おーーーーーーい!かいせーーーーーーい!」


 ん。。。?


 翔陽。。?


「ちょっと待つっちゃーー!」


 ヴェルも。。


 という事は当然小春ちゃんもいるよな。


 バタン!


 ドタドタ!


 あーー

 騒がしい。。



 。。。。



 すーーーーーー。。はーーーーーー。。



 俺は大きく息を吐いてゆっくりと目を開けた。。


「おい海晴!」

 目の前にはいっぱいの翔陽の顔面!

「うわ!」

 近!!

 俺は慌てて両手で翔陽の顔を捕獲した!

 バチン!

「いて!!」

「びっくりしたわ!」

「いやいきなり叩かれてびっくりしてるのは俺だからな!」

「顔が近すぎんねんて」

「ずっと寝てるからだろ!」

「女の子ならまだしも男のお前の顔面が目の前にあったらああなるわ!」

「女の子が良いんだったらうちが毎日したげるっちゃ」

「いらんわ!」

「あ!なんでだっちゃ!」

「ふふふ」

 俺たちの意味のない会話を聞いて小春ちゃんが笑った。


 途端に俺の心の中に懐かしさと嬉しさが襲ってきた。

 目頭が熱くなってくるのをグッと堪える。

 あの黒蘭鋳事件の後、俺達は体は筋肉痛でバキバキ、そして体の中の力が失われた様に力が入らず全然動けなかった。

 生活するので精一杯。

 俺達は限界まで体を動かして身体中の筋肉を痛めてしまったのと、翔陽やヴェル、小春ちゃんは珠の力、俺は光の力、その体の中の力を使い過ぎて空っぽになって、全然体の力が入らなくなってたんだと思う、知らんけど。。

 珠の力を使ってる時はもしかするとなんか体も強くなってるんかも、めちゃくちゃ速く動けてる気もするし。。

 その代わり筋肉痛とかそう言ったものが反発で帰って来てるんかな、知らんけど。。

 俺達は黒金魚と戦った後、家を出る事もできず、マジずっとベットの上だった。

 翔陽と小春ちゃんとは会うのはあの黒蘭鋳の時以来。

 あの最悪の奴らに俺達は勝って学校を守った!

 久しぶりに会うと勝った実感がまた湧き出してきて嬉しさが止まらへん!


 俺が立ち上がって!

「翔陽!」

 バチン!俺達は思いっきりハイタッチ!

 ガバ!!

 俺はそのまま思いっきりハグをした。

「俺らやったな!」

「ああ!やった!」

 翔陽もハグし返してくる!

 まるでサッカーでゴールを決めた時の様にお互いを褒め称え合う選手みたいに!

「うちらやったちゃねーーー!」

「私達やりましたね!」

 ヴェルも小春ちゃんも抱きついきた!


 あの最悪の事態を乗り切ったんだと改めて実感がひしひしと湧いてくる。


「ヴェルちゃーーーん!」

「あ“!!」

 この声はあの猿野郎やな!

 俺はッパっと今まで抱き合ってた三人から離れた。

 やっぱりな、翼が俺達、いやヴェルに向かって飛びかかってる最中だった。

 ほんまにこいつは本能でしか動いてへんな!

 俺は飛びかかって来ている翼に向かって上段蹴り!

 それを翼は両手で猿が木から木に飛び移るようにヒョイっと足を掴み背後へいなした。

「何!?」

 ほんまにまるで猿みたいや!

 空中で俺の蹴りをいなしてさらにその力でヴェルへと跳んだ!

「やめるっちゃーーーー!」

 ビリビリビリビリ!!

 ヴェルへと飛びかかる翼は空中で電撃をくらい感電し落とされた。

「翼!毎日毎日急に飛びかかるのやめるっちゃ!!」

 黒焦げで痙攣する翼にヴェルが言葉を投げつける。


「おう!翔陽!元気になったかぁ?」

 綾ねぇもズカズカと俺の部屋に入って来た。

「海晴君おはよぉ〜」

「みんなおはよう!」

 なーちゃんとウッディーも入って来た。

「みんな元気になって良かったね!にゃははは!」

 ポンと翔陽の肩に腕を置いてもたれ掛かる綾ねぇ。

「綾、ありがとな!」

「ありがとう!」

「ありがとうだっちゃ!」

 綾ねぇと翔陽の距離が近いのが気になるのか。

「綾ちゃん毎日毎日ありがとう。」

 小春ちゃんが綾ねぇに近寄った。

 少し俯いて心配してる感じがもろに出てるって小春ちゃん。


 綾ねぇ達四人は体ボロボロで動けない俺達に、毎日お見舞いに来てくれて、食べ物を届けてくれた!

 俺の家でしばらくワイワイしたらそこから翔陽の家にも行ってた!

 ほんまにこいつらっていい奴らすぎて感謝しかない。


 なーちゃんなんて時々俺とヴェルの分ご飯を作ってくれた。

 洗濯とか朝来てゴミを捨てに行ってくれたりとにかく一生懸命俺達の世話をしてくれた。

 ほんまに感謝!


 なーちゃん。

 献身的でほんまに感謝しかない。

 男には絶対出来ひんやろな。

 

 そうこの四人がここまでしてくれるのはあの学校での黒蘭鋳事件の記憶があるらしい。

 体育館で何があったかも断片的に覚えているらしい。

 俺がタトゥーの男と戦ってたのも俺を助けてくれたのも話してた。

 そらそうよな!

 だって身をしいて俺を守ってくれたんやもん。

 忘れる訳ないやろあんな印象的な出来事。

 ある意味あの戦いでの勝因はこいつらやったんかもしれへん。

 俺が助けてもらえなくて、もし体育館でタトゥーの男にやられてたらあの黒蘭鋳は誰が倒してたんや。

 ヴェル達はもう限界だったし。

 のぞむんもヤバそうやった。

 あ、てかあれからのぞむんと全く会ってないいけどどうしてるんやろ。。?


 皆それぞれ口々に話して楽しそうだ。

 俺はのぞむんが心配になった。

「皆んな、そろそろ学校行かないと遅れますよ」

 すると俺の部屋でワイワイとするみんなに冷静なウッディーの声が飛ぶ!

「うわほんまや!」

「時間の経つのは早いねぇ!」

「ダーリン学校いくっちゃ!」


 そうして俺達八人は久しぶりの学校へと向かった。



 ーーーーーーーー学校三時間目ーーーーーーーー



 ザーーーン!ザッザーーーーン!

 波の音が聞こえてくる。

 降り注ぐ太陽が暖かくて。

 春を迎えて芽吹いた草木の優しい香りが気持ちいい。

 

「あーーーー。。」

 俺は授業を受けながら天を仰いだ。

 波の音が気になって授業に集中出来ひん!

 空が高いなーー。

 俺は今なぜか外で授業を受けている。

 目の前には青空とホワイトボード。

 横目には海も見える。

 海には波も風も入ってて白波が見えた、ウィンドサーフィンには最高なコンディション!

 全然授業に集中出来ひん、あの黒蘭鋳とかタトゥーの男と戦った俺の最強の集中力はどこいったんや。。

 はぁーーっと溜息をついた俺はチラリと海から目を背け授業をしている先生を通り越し反対側を何となく見る。

 俺の横、そこには見るも無惨に壊れた学校があった。


 学校は雹弾によって酷く壊れてて、海に面した側はガラスは全部割れてて、コンクリートで出来ている校舎も壁が壊れ落ちて教室が丸見えや。

 俺達こんな事する黒蘭鋳からよく皆を守れたよな、改めて自分のした事に驚いてしまった。

「よく全員無事でいれたよなーー。。」

 ポツンと呟くと。

「ほんと、それだよな」

 翔陽が俺の独り言に相槌を打ってきた。

「だっちゃねーー。」

「ですねーー。」

 ヴェルも小春ちゃんも続く、皆授業に集中しろよ、まぁ俺も人のこと言えへんけど。


 壊された学校には危なくて入れないから黄色いテープで入れないように止められている。


 教室どころか学校が使えへん、やから俺は今グラウンドの上で授業を受けてる。

 グラウンドの上に先生の授業をする声と生徒の俺達がノートを取るカリカリという音が響く。


 ただいま絶賛青空教室中!


 普通ならさ。 


 自然災害であるひょうが降って学校が潰れたし休校!!

 それは仕方がないやろ!?


 海で遊び放題やーーー!!!


 ってなるやん?


 なるよな?


 なるはずやねんけど、俺は今、グラウンドの上でその名の通り絶賛の青空の下で授業を受けてる。

 なんでやねん。。

 こんな波と風があって、めちゃくちゃいい天気で。

 

 くそーー。


 はぁ。。


 でもここは一回授業に集中しよ、がんばれ俺!

 

 ザーーーーンッ!


 ザーーーーーンッ!


 。。。


 ザーーーーーンッ。。


 あーーーー、あかん海の誘惑がすごい!

 

 あんだけ体を張って学校のみんなをま守ったんやからちょっとぐらいさぁ、ご褒美的な感じでさぁ、休みとかくれてもいいのになぁ。。

 クゥークゥーー。

 かもめが俺達の上を楽しそうに飛び始めた。

 かもめまで俺を誘惑に来てるやん!


 はぁーーーーーーーーーーー。


 ザーーーン。。ザザーーーーン。

 

「ダーリンため息ついたら幸せ逃げて行くっちゃよ!」

 後ろの席のヴェルが元気な声で話しかけてくる。

 ため息ついたら幸せが逃げるなんてってどこで覚えて来たんだよ。

 宇宙人やのに。

「こんな青空の下で学校なんて地球の学校は面白いっちゃ!」

「あのなヴェル学校は前のひょうで壊れたからこうやって外で授業しているだけで、いつもは教室でやるんやぞ!」

「そうなんだっちゃねーー!でもうち、外での授業の方が好きだっちゃ!!」

 ヒューーーー!

 風が吹いてきてみんなの教科書やノートがパタパタとはためく。

 先生のスカートもヒラヒラと。

 うわ!もうちょい!

 先生は慌ててスカートを押さえる!

 あー惜しい。。

「あ!いや、そうやな!ヴェルの言う通り外の方がいいわ!」

「ダーーーリン!?」

 ヴェルが後ろの席から俺の顔を覗き込んでくる。

 

「な、なんやねん、、」

「外の方がいい理由をうちに話すっちゃ!」

「え?そんなん、き、決まってるやん風が気持ちい良いから。」

「ははは。ヴェルさん皆に見られてる」

 翔陽が頬杖をつきながら軽く笑って話しかけてくる。

 小春ちゃんも可愛い顔でふふふっと笑ってる。

 綾ねぇも翼もなーちゃんもウッディーもみんな俺とヴェルを見てる!

 皆笑顔。


 ははは。

 恥ずかし。

 

 まぁでもよかったみんな無事で! 

 あの雹の事件が起きてから一週間。


 こんなにも学校は壊れているのに、先生も含めて学校の全員傷一つなかった!

 黒金魚や雹に襲われて一時は皆相当な傷をおったんやけど、戦いの最中にのぞむんが皆を回復させた。

 だから現状みんな傷はない。

 それに何故か分からへんけど、朝一であった全校集会以降から俺達が黒蘭鋳を倒した後に、体育館で目覚めるまでの間の記憶がすっぽり無い。

 だから皆あの時の戦いの全貌が全て無くなって、勝手に都合の良い解釈になってる。

 その解釈っていうのは。


 全校集会で何故か全員体育館でぐっすり寝てしまって、その眠っている間に災害である雹が降り、その雹が学校を壊したという解釈らしい。。。

 起きたら学校は壊れグラウンドは雪景色だったんだってさ。

 なんてチープで簡単な解釈。。

 ッハ!って鼻で笑ってしまうほどの解釈。

 ちょっと俺の活躍覚えてて欲しかったなーーって心の隅で思ったのは内緒。

 まぁ全然忘れててくれて良いんやけどさ。

 ああ、それで、闇に染まって気を失ってた皆が闇から解放されて、目覚めて起き上がり体育館から出てきた時は、すでに降っていた雪は止んで俺達四人はグラウンドの上の雪の上で疲れて眠ってしまってて。

 その俺達をのぞむんが見守っていたらしい。

 

 とまぁこれが今の皆の記憶と解釈だ。

 で、その日と翌日は学校に色んな人が押し寄せた。

 春休みの明け初日の学校を襲った悲劇、コンクートの建物を破壊する程の激しい雹が降り、海沿いの学校を破壊した。

 自然災害での学校の破壊、そんな惨事なのにも関わらず、その学校にいた生徒や先生は皆、傷一つ無く無事という奇跡が起きたと、テレビは騒ぎ、奇怪おかしな気象現象を調べる人達、さらに警察の人達が押し寄せて学校は休校となった。

 暫くはこのニュースがテレビの主役を飾り続けてた。


 黒蘭鋳とか黒い竜宮の使いとかテレビに映って日本中が混乱しなくて良かった。

 あんな変な化け物見たらマジ日本中大パニックやと思うし。

 ほんまに全て上手い事収まって良かった良かった。


 ああでも、ただ一つ心配な事が。。


 それは、のぞむん。。。

 まだ俺達の誰も先生であるはずの、のぞむんの姿を見てない、今日学校に来たら当たり前にのぞむんに会えるかと思ったけど。。

 もう三時間目やのに誰ものぞむんを見かけてない。

 翔陽と小春ちゃんが麗子さんにのぞむんのことを聞いても「さぁ大仙人様なんだから大丈夫でしょ」と知らない様子だったらしい。

 のぞむんはめちゃくちゃすごい魔法の様な力を使かいまくってた。

 学校の皆を治したのものぞむんやし、炎の攻撃も氷の盾も作り出していた。

 俺が体育館に走って行ってからも『のぞむんはねー、色んな魔法を使いまくっていたっちゃ、ほんと神様みたいだったっちゃ』ってヴェルも言ってたし、あの季節外れの雪を降らしたのも、のぞむんらしいし、すっげー雷も落としたらしい。

 本当かどうかも疑わしい程の魔法の数々!

 マジで凄い。

 それに雪原の上で最後の唱えようとしていた魔法はほんまに嫌な感じがした。

 まるで身を焦がす様な魔法の雰囲気やった。。

 

 色々な魔法を使って体にめちゃくちゃ負担があるだろうなって思う。

 戦いの後の反動は半端ないんちゃうかな。

 

 。。。

 

 ほんまにのぞむん大丈夫かな、?


「はい!じゃあ授業はここまで!」

 先生はチラリと腕時計を見ると現代文の授業の終わりを告げた。

 チャイムも雹弾で壊れたのか鳴らない。

 先生はホワイトボードを消して持って来ていた教材を纏める。

 教材を纏めながら教卓の前で少し考え込む先生。

 ッハと先生は何か決めたかの様に顔を上げた。

「あ!海晴君渡さなきゃいけない物があるのこっちへ来て。」

 え?俺?なんやろ?

「はい」

 俺は先生のいる教卓の方へと歩いていく。

「はいこれ。ありがとう」

 先生に紙袋を渡された、その開いてみてみると中には俺の制服のブレザーが入っていた。

 ああ!ブレザーないなーって思ってたんやけど。

 そういえば服を青黒い竜宮の使いに千切られて倒れていた先生に掛けてあげてたんやった。

 ってかこの先生があの黒い竜宮の使いに捕まって見せしめにされてた先生か。

 皆のあの時の記憶がなくって良かったね先生!

 服破られて裸だったし、完全に皆んなに見られてたし。


「あのね。。海晴君だよね?私を助けてくれたの?」

 皆に聞こえない様に小さい声で先生は話しかけて来た。

「え?」

 あれ?

 先生記憶あるん、、?

 いやでも、くれたの?って疑問系やし、、確信はないんか?

 もしかしたら、うっすらなんか記憶あるんかな?

 それでもここは本当のこと言わん方がいいよな。

「いや、、たぶん、違うと思いますよ、ってっか助けるも何もみんな体育館で寝ちゃってただけやから。。」

「でもこの制服を私にかけてくれたのはあなたでしょ?ほらだって名前あるし!」

「いや、あーー。まぁ多分風かなんかで俺のブレザーが飛んで、、」

 って俺言い訳下手くそか!

「私は現実か夢か判らないんだけどね、あの時すっごい怖いことがあって、そこから光るあなたが助けてくれたのよ。」

「いや、それ夢っすよ」

「でも夢から覚めた私はね、、夢で見たまま服を破られてて、、そしてこのブレザーで守られたの、だから私は確信したの!私を助けてくれたのはあなた!流石!世界の救世主ね!」

「いや先生!それ夢ですって!じゃあブレザーありがうございます!」

 そそくさと俺はそこから逃げ出した。

 ヴェルが俺の側で飛んで聞き耳を立てていたらしく、すぐに俺に飛び寄って来た。

「ダーリン!あの女はダーリンに恋してるっちゃ!ダーリンダメだっちゃよ!」

「いやヴェル、先生やで!恋なんてしてへんわ!」

「先生とか関係ないちゃ!」

「あるわ!」

 俺は翔陽と小春ちゃんの元へと歩いていく。

「海晴制服見つかって良かったな」

「うん。良かった。どこにやったか完全に忘れてたわ。でもさ、先生、微妙に体育館の事覚えてるっぽかったけど。」

「え?まじで??」

「うん!俺が助けてくれたんでしょって。」

「みんな寝てたって言ってるのに先生だけ覚えてたんですかね?」

「んーーー。分からへんけどさ。」

「あたし達も覚えてるんだから覚えてて奇怪おかしく無いんじゃないかい?」

「まぁ確かにな。」

「そうですよ僕達もバッチリ覚えてるしね!」

「そうだぜ!ヴェルちゃんの可愛いとこを俺が忘れるわけないじゃんか!ねーヴェルちゃん!」

「翼は五月蝿いちゃ!」

「そうですよぉ、翼くんは本当に五月蝿い、耳が痛いです、それにヴェルちゃんは可愛いけどそれは関係ないですよぉ」

「うわ!ヴェルさんになーちゃん当たり強スギィ!」

 翼がガクッと膝を跪き大袈裟なリアクションで悲しんでる。

「はははは!まぁいっか別にちょっとくらい覚えてても!」

「だっちゃ問題ないっちゃ!」

「俺は望先生が心配なんだけどな。」

「そうやんなー俺も心配やわ。」

「うちもだっちゃ!」

「先生すごい魔法いっぱい使ってましたもんね。。」

「ああ!私らも見たね!」

「体育館に避難する前に見たよねぇ、先生の魔法で学校の皆は体を治してもらって助かったんだからぁ、命の恩人と言っても過言じゃないもんねぇ」

「なんであんな事できるんでしょうね。ゲームの世界みたいですよ。ヒールとかホイミとか。。」

「俺らもあんな魔法使いたいよな!ヴェルちゃん使い方教えてよ!」

「翼には無理だっちゃ!」

「ガクーーーーーン!」

 またも翼が崩れ落ちる!

 自分で効果音付けてるし!


「はははははは!」

「あはははははは!」

「ふふふふふ」

「にゃはははは」

「くすくす」

「ははははははは」


「楽しそうだのぅ」

 え?のぅ?

 特徴的な喋り方に俺はパッと顔を上げた!

 のぞむんがニコニコと笑って立ってた。


「それでは世界史を始めるからのぅ、早く席に着くのじゃー」


「え?」

「えーーーーーーー!!」

「のぞむんだっちゃ!」

「先生?」

 突然のぞむんが教室に入ってきた!

 なんでやねん!

 大丈夫なんやったら教えてくれよ!!!

 翔陽は空いた口が塞がらないでいる。

 ヴェルと小春ちゃんも驚きの表情を隠せてない。

 俺達は急なのぞむんの登場に驚いて席に足が向かわへん。


「のぞむん。。だいじょう、ぶ?」

「の!望先生!」

「良かったっちゃーー」

「先生。。」

 驚きで俺達はのぞむんに駆け寄ろうとしたんやけど、その空気を読んだのか。

「ほら、早く席に座らぬか!」

 のぞむんの声にサクッと静止される。

「あ、ああ。はい!」

 俺達はバタバタと席について授業が始まった。

 

 よかった。。。

 のぞむんが無事だったという安堵あんどと、のぞむんが側にいる安心感の中、授業が始まった。

 のぞむんの授業は面白かった。

 まるで自分で歴史を見て来たかの様に世界史の教科書の内容を語る。

 さらには誰もが知らないような歴史の豆知識を教えてくれる。

 歴史を面白可笑おもしろおかしく教えてくれるものだから俺は世界史が好きになって次の授業が気になる程やった。

 まるで漫画や小説の続きが気になるそんな気分になる。

 ほんまにその歴史をその場で見てきた様に喋るからまた面白い。

 あっという間にのぞむんの授業は終わった。

 三国志の授業って面白すぎるやんか、次の授業は赤壁の戦いやって!

 楽しみやなーー!

「おお、そうじゃそうじゃ、この暫くの学校の復旧までのお知らせのプリントを配るからのう、皆お父さんお母さんに渡しとくのだお」

 そう言うとのぞむんはプリントを回してクラスの集まっている場所から去って行った。


 俺達に配られたプリントをチラッと見ると俺達のだけのぞむんの達筆な字で学校が終わったら光波神社に来る様にと書かれていた。


 それから俺達は昼休みクラスメイト囲まれた。

「なんでグラウンドで寝てたの?」「あの雹はどうして降ったんだ?」とかに面倒臭い程の質問攻め、「翔陽くんかっこいい」「小春ちゃん可愛いね」やらもう何が何か。。

 マジこれはちょっと面倒くさ過ぎる。

 いや、皆の事は嫌いじゃないしむしろ好きやけねんけど。。

 うん!マジ面倒臭い!!

 俺は昼飯のパンが入った鞄を掴んで辺りを見ると。

 翔陽もヴェルも小春ちゃんも鞄をいそいそとクラスメイトに答えながら掴んでいた!

 俺は笑った!

「っはっはっはは!!」

 完全に以心伝心出来てる!

「いくっちゃーー!!」

 ヴェルが急に空中に飛び上がった!

 俺も翔陽も机の上に登る!

 小春ちゃんも!

 空は青空!グラウンドに並ぶ机達。

 俺達はクラスメイトを避けるようにその机の上を駆けた!

 クラスメイトの上を飛び越えていく!

 まるで空を駆けてるみたいや。

「っははっは!」

 テンション上がる!

 最後の机でピョンと大きく跳ねて何もないグラウンドに着地した。

 俺達の目の前に校門がある!

 その校門には綾ねぇに翼なーちゃんにウッディーもお弁当が入った鞄を持って早く来いよと笑ってる!

 分ってるなーーー!!

 俺達八人は青空の映る海へと向かって校門前の坂を駆け降りて行った!


 

 こうして俺達のドタバタの学校生活は始まった。



 暫くの間仲良しの八人で穏やかで楽しく毎日笑える日常を過ごす。



 そしてまたその平穏な間に力を貯めて崩壊は動き出す。



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