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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第一章 崩壊と運命
30/110

修行編 楽しく修行をするって素晴らしい


  

 木々の間から空の天辺まで焼ける夕焼けを眺めながら流れる川のせせらぎを聞いていた。


 俺達の肌の上にある水滴一つ一つが夕焼の光を吸い込んでキラキラとオレンジ色に光っている。


 俺達は真っ赤な天を仰いで笑った。



 ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー


「ダーリンそんなんじゃ珠を作り出せるはずないっちゃ!」


 ヴェルに怒られた!


 それも当然か、俺はモシャモシャとハンバーガーを口に咥えながら座禅を組んで光の珠を創り出そうとしていた。

 そんな事としてて光の珠が出来るわけないよな。

「はははは。そやんな」

 俺は咥えてたハンバーガーを口だけでバクンと口の中に齧り込み、さらに慌ててゴクンと食べ切りヴェルを見て笑った。


「うおぉぉぉぉぉぉ!」

 俺の少し離れた所では翔陽が川の中で右手に浮かした火の珠を大きくしようと右手首を左手で掴み腰を落としてめちゃくちゃ力んでる!

 ボ、ボォォォォっと少しやけど燃え上がる火の珠。

 でも大きくなってるって言うより火の珠から炎が漏れ出してる感じ。

「くそ!はぁはぁはぁはぁ、なんか全然上手くいかねーな。」

 翔陽も横にいる小春ちゃんも上手くいかない様で悔しそうな表情をしてる。

 ここにいるヴェルも上手くいかないから俺のところに来たんやろな。

 かくいう俺は一番上手くいかないどころの話じゃない!

 全く光の珠を出せる気がしなくてもう集中力もブチギレ、もう諦めの境地にまで達してる。

 もうちょっと光の珠ができそうな気配があったら集中して出来るんやけど、、全くうんともすんともしない。

 なんかもう光の珠を出す方法とか誰か教えて欲しい。

 漫画とかアニメなら、なんしか方法とかやり方ってのを教えてくれる人がいるもんやろ?

 何?この全く何もない感じ?

 広大な砂漠の中で埋められた一つの小さな宝物を探しているような。


「う!おぉぉぉぉぉぉぉおぉぉ!!!」

 また翔陽が火の珠を大きくしようと力んでる。!

「おら!!!!!」

 翔陽は火の珠で思いっきり足元の流れる川の水面を殴りつけた!

 ボォォォォォォォォォ!

 火の珠が弾け翔陽の手のあたりから炎が上がった!!

「あーーーっくっそ!!」

 バッチャン!

 翔陽は川の中に倒れ込んだ。

「はぁはぁはぁ。。」

 体の半分を水に浸かって悔しそうに大きく呼吸する翔陽。

 相当疲れてるし上手い事いってないのが見てわかる。


 ガンガンガラガラガラガラ!!

 橋の高架の柱に当たって砕ける氷の大針二本。

「二本。。はぁはぁはぁはぁ。」

 膝に手をつく小春ちゃん。

 キッと高架の柱を睨みつけ鋭い表情を見せる。

 やっぱり上手くいってないみたいや。。

 それに皆朝からずっと練習しているからか三人の創り出す珠の力が不安定になっているように見える。

 このまま練習しても効率的じゃなんいんちゃう?

「なぁ皆疲れてるしさ、このまま珠の練習しても効率悪そうじゃない?」

「はぁはぁはぁはぁ、、」

 翔陽が膝についた手をはなしグイッと頬に光る汗を拭いながら体を起こしてこっちを見た。

「でも海晴、じゃあ珠の練習以外何をしたら良いんだよ?」

「そうだっちゃ、もっと球の力を強くしないとあの恐竜には勝てないっちゃ!」

「そうやんなー、でもみんなのもう全然力の入らへん珠じゃ練習になってへんと思うんよな。。」

「確かにそうかもしれないですね。。私はどんどん氷の大針のサイズが小さくなるだけで、練習してるって感じじゃなくなってます。。」

「、、そうだっちゃね。」

「じゃあ俺たち次は何をするべきなんだろうな。。?」

「うーーーーん、やっぱり身体能力を上げるべきなんかな?」

「筋トレとかか?」

「んーーーー、あとは早く動けるようにアジリティートレーニング?」

「なんだっちゃアジリティーなんとかって?」

「ああ!アジリティートレーニングは素早く動けるようになるための練習ってことやで!」

「うち十分早いっちゃよ!」

 ヴェルはヒュンヒュンと空を飛び回って俺に見せてくれた!

「確かにヴェルには意味ないんかな。。」

 笑いながら楽しそうに飛び回るヴェル!

 気持ち良さそうや!

「アジリティートレーニングか、俺が総合格闘技やってた時はラダーとか縄跳びとかかな?」

「ラダーな!俺も中学のサッカーの時はラダーしてたわ、、でも俺らスポーツする訳じゃないしな、、」

「ああ、そうだな。」

「逃げたり避けたり攻めに転じたり、そこへのアジリティーをあげたい訳やし。。」

「避けるですか、、何か飛んでくる物を避けるとかですかね。」

「「あ!」」

 俺と翔陽には夏の思い出がよぎった!

「あれだな!」

「ああ!あれだ!」

「じゃあ、疲れてない俺が取ってくるわ!翔陽の部屋にあるよな?」

 俺は道の端に止めてある自転車へ向かって土手を駆け上り始めた!

「ああ押し入れの中だ!」

 俺の背中に翔陽の声が追いかけてくる。

「なんだっちゃ?」

「良い修行のアイディアが浮かんだんだよ!」

 楽しそうに飛んでいたヴェルが俺のそばにスッと寄って来た。

「ダーリンうちも一緒に行くっちゃ!」

「ああ!オッケー!疲れてないんか?」

 自転車に跨りながら答える。

「疲れてないっちゃ!」

 俺の自転車の後ろにヴェルはぴょんと乗った。

「じゃあ行くか!」

 ギュッと俺はペダルを踏み込み翔陽の家の光波神社へと向かった!




 ーーーーーーーーー数十分後ーーーーーーーーーー



 

「オッケー!!!!じゃあヴェルさんに小春!やることを説明するぞ!!!」

 意気揚々楽しそうに目を輝かせて翔陽が手に持った水風船をみんなの目の前に差し出して見せた。

 川の水を入れた瑞々しい水風船がプルルンと翔陽の手の上で揺れた!

「これでどうするっちゃ?」

 ヴェルが不思議そうな顔で揺れる水風船を覗き込んでる、小春ちゃんもまだ理解できてないようで少し難しそうな顔で水風船を見つめてる。

「これで遊ぶねん!めっっちゃ楽しいから!」

「遊ぶっちゃ?」

「遊ぶんですか?」

「ああ!遊ぶのさ!一人4個の水風船を持って鬼に打つける!」

「三人分の合計12個の水風船を避けたら鬼の勝ち!一発でも打つかったら鬼の負け!簡単やろ?」

「簡単だっちゃ!うち絶対打つからないっちゃ!」

「へーーー!じゃあまずはヴェルが鬼でやろうぜ!」

「良いっちゃよ!」

「水風船が届かない所まで飛び上がるのはなしな!」

「分かったっちゃ!」

「じゃあやろうぜ!ちょっとみんな離れて!」

「おっけおっけ!」

「はい!」

 俺と翔陽、小春ちゃんがヴェルを囲むように別れた、真ん中んはヴェル!

「じゃあ行くぞ!準備はいいかヴェル!?」

「いつでもいいちゃ!」

「翔陽俺が先に行くからな!」

「おう!!!じゃあ!スターーーート!」

「ヴェル!行くぞーー!!!!」

 俺は思いっきり振りかぶって思いっきり水風船を投げた!!

「おっと!」

 ヴェルは軽く身をかわして避けた!

「おらおら!!」

 俺はさらに二つ水風船を投げる!!

 しかしヴェルは何も問題ないかのように笑顔でひょいひょいっと水風船を避けた!

「こんなの簡た、、!」

 パシャン!!

 ヴェルの背中に翔陽の水風船が当たった!

「あ!やられたっちゃ!」


「「いえーーーーい!」」

 バチン!

 俺と翔陽は駆け寄ってハイタッチ!

「ダーリン!翔陽!二人で組んでずるいっちゃ!!」

「っはっはっはっは!」

「それはヴェルが油断しただけやろーーー!」

「くそーーーだっちゃ!」

「次は俺がやってやるよ!」

 翔陽が名乗り出た!

「よっしゃ絶対勝つ!」

「ふん!絶対全部避け切ってやる!!」


 次は俺達が翔陽を囲んで水風船を構える!

「行くぞ!」

「こいよ!」

「スタートだっちゃ!!」

 翔陽がグッと腰を落とす!

 誰から攻めるか、、


 一時の沈黙と静寂。。


 俺はヴェルに目配せする。

「小春ちゃん行くぞ!!」

「はい!!」

 俺は思いっきり水風船を投げた!

「おっと!」

「えい!!」

 小春ちゃんも翔陽の背後から水風船を投げる!

「あぶね!」

 翔陽は体を斜め後ろに捻りながら水風船を避けた!

 体を捻ってバランスが取れてへん!!

「今や!!」

 俺はスウェーバックしていく翔陽の体めがけて思いっきり投げた!

 ピタッと翔陽の体は止まって俺の水風船は翔陽の背後を通り過ぎる。

 ならこれはどうや!

 翔陽の体をギリギリで支える足に向かって投げた!

「ほい!!」

 ほいと言う翔陽の声とともに体はスウェーバックする勢いを取り戻し、背後へと倒れ始めた。

 そしてその勢いのまま腕を振り上げ地面を蹴り翔陽は舞った。

 バク宙をして見事に俺の水風船を避けた!

「くっそ!小春ちゃん!今や!」

「えいえい!!」

 着地を狙って小春ちゃんも水風船を投げる!

「やべ!」

 翔陽は着地で立たずに座り込むように足を曲げゴロンと地面にお尻をつき後ろへと転がった。

 翔陽の目の前ギリギリを水風船が通り過ぎていく!!

 いやいや避けるのうま過ぎやし何で後ろから水風船の飛んでくるの見えてるねん!

 

「最後の一発!!」

「こい!!」

 パチャン!

「え?」


「やったっちゃーーー!」

「や、やられた。」

「ナイス!ヴェル!!」

「ダーリンも小春もナイスだっちゃ!!」


 パチン!!!

 三人でハイタッチ!


「クソーーー!三人からの攻撃を避けるのはすげー難しいな!!」

 翔陽は悔しそうににしながらも笑顔だ。

 やりがいを感じているのか鋭い目をしながらも楽しそうな雰囲気を出してる。

「翔陽君すごい華麗だったよ。」

「小春ありがとな!でも当たったら意味ないんだよな。」

「ですね!でも翔陽君なら絶対避けられるようになります!」

「ああ絶対避け切ってやる!」


「いいやん!次は俺が鬼やるわ!」

「海晴!絶対ぶつけてやるからな!」

「おうやってみろよ!」

「ダーリン手加減しないっちゃよ!」

「私も手を抜きませんからね!」

「望むところや!」


 俺を囲んで三人が構える。

「スタートだっちゃ!」

 ヴェルの声が爽やかな清流の上の輝く空に響いた。

「くらえっちゃーー!」

 目の前にいるヴェルが二つヒュンヒュンと水風船を投げた!

 後ろ左右に翔陽と小春ちゃんがいる!

 どっちか言うと小春ちゃん側に逃げたほうがいい!

 絶対避けた先に水風船を投げてくる!

 俺は左側に飛び避けた!

 案の定翔陽が俺の逃げた先に水風船を投げていた!

 距離があったら避けれる!

 すごい勢いで迫って来る水風船を俺は軽々避けた、、、!

 視野の端っこに迫る水風船が映った!

 二つの水風船が迫ってる!!

 しかも違う角度から!

 多分ヴェルと小春ちゃんの水風船!

「やば!!!」

 俺は重いっきり後ろへと飛びのいた!

 目の前を交差するように水風船が通り過ぎていく!

 次は翔陽が投げて来るんやろ!!

 俺は慌てて振り返ったその先を見て驚愕した!

 目の前にニヤリと笑った翔陽が両手に水風船を持って立ってる!!

「っやっば!!」

「避け切れるか?海晴!!」

 ッビッビッビッビッビ!っと連撃を繰り出してくる!

 総合格闘技世代別チャンピオンのパンチの雨嵐!!

 こんなん避け切れる訳ない、、なんて、

 諦めたらあかん!!

 集中しろ!!

 スローに拳が見えるほどにや!


 パチャン!

 に、、?

「え?」

 背後に水風船が当たった。

「やったっちゃーーー!!」

 ヴェルに当てられたんか。。

 バッチャン!!

「あ!わり!」

 俺の後頭部に翔陽の水風船の持ったパンチが打つかった。。

「おい!、、しょーうーよーーーう!!!」

 俺はズイズイっと翔陽に歩み寄っていった!

「わりわり!」

 後退あとずさりをしながらにが笑いをしている。

「わざとやろ!」

「いやまじ違うって!」

「そうか、あー避けきれんかった、めっちゃ悔しいわ。。」

「だよな、結構これ悔しいよな。」

「めちゃくちゃ悔しいっちゃ!!!」

「最後は私ですね!」

 笑顔を作り少し自信ありげな小春ちゃん、意外や!

 さっきの翔陽の攻めを見てもまだ自信があるって何か作戦があるんかもな。

「小春自信ありそうだな!」

「自信あります!絶対避け切ります!」

 にこりと笑う小春ちゃん!

「絶対負けないっちゃよ」

 ヴェルが小春ちゃんにくっつく!

 うちも絶対負けないっちゃ!

「よし!やろうぜ!!」

「はい!!」

 皆んな散らばって臨戦体制を取る!

「スタートだっちゃ!!」

「いきます!」

 そう言うと小春ちゃんは両手に氷の珠を作り出した!

 なるほどな。。

「攻めないと始まらないっちゃ!」

 ヴェルが大きく振りかぶって水風船を投げた!!

「えい!!」

 パチャン!

 ヴェルの水風船は小春ちゃんが作り出した小さな氷の盾によって防がれた!

「え?そんなん出来たん??」

「小春さっき作ってたな」

「マジか!?」

「何やってるんだろうって思ってたけど、盾だったのか」

「うちも気づかなかったっちゃ!」

「面白くなってきたな!」

 翔陽がニヤリと笑う。

 これはまさに小春ちゃんの練習として打って付けやな。

 氷の珠の練習にもなるやん!

 ふふっとドヤ顔で氷で出来た盾を掴んで構える小春ちゃん。

「翔陽!」

「おう!」

 翔陽が振りかぶった!

 ヴェルに目配せをしておく。

 ヴェルも頷いた!

 俺も振りかぶって!

 翔陽と同時に水風船を投げた!

 瞬間的に小春ちゃんはさらにもう一つの氷の珠で小さな氷の盾を作り出し俺と翔陽の水風船を防いだ!

 ヴェルの水風船も小春ちゃんに向かってる!

 パチャン!

 見事に盾で防ぐ小春ちゃん!

 その場から動かず守りを固めてる、無駄に動き回らずいい作戦やな!

「なるほどな、守備に徹して、さらに氷の盾で、やるな、、小春!」

 翔陽も感心している。

 小春ちゃんの守りどうやって崩すか、なかなかの守りやし絶対的に作戦が必要や。。

 動かへんって言うのが逆に難しい、隙がない。。

 残りの水風船の数は俺と翔陽が三つずつヴェルが二つ。

 どこまでを囮にしてどれを当てるか!

 昔よくやったあれやってみよかな。

 俺は遊び延長線上にあるこの修行で昔やった面白い事を思いついた!

「ふふふ。やってみよ!」

 翔陽とヴェルに目配せをして。

「小春ちゃんいくぞ!!」

 二つの水風船を持ってる右手を甲子園球児か!っというかのような大きなフォームで振りかぶった!!

 いかにも豪速球を投げる雰囲気を出して思いっきり俺は腕を振り抜いた!!

 小春に向かって水風船が飛んでいくかの様に思えた水風船は物凄い速さで小春の足元にも届かず地面に叩きつけられ飛沫を飛ばし弾けた。

「やば!ミスったわ、はは。。」

「何やってんだよ海晴!」

 そう叫ぶ翔陽の反対側でヴェルが何も言わず水風船を投げた!

 翔陽もワンテンポ遅れて思いっきり投げる!

「わっ!」と叫びながら突然飛んできたヴェルの水風船を身体をかがめて避ける小春ちゃん。

 翔陽の水風船は氷の盾で防がれた。

「おーーーい小春ちゃん!」

 水風船を避け切った小春ちゃんに俺は声をかける。

 こっちを振り向く小春ちゃん。

 俺は水風船を持ったまま両手を上げて手を振る。

 どうしたのという顔で振り向いた小春ちゃん。

 

 ッパッチャン!!

 

 その小春ちゃんの頭に水風船が当たる。

 空の上から水風船が降ってきた。


「え?どこから?」

 びっしょり濡れた頭と顔を空に向けたけど何もない。

 そこには青空と流れる雲だけ。

 翔陽もヴェルも防がれ避けられた水風船以外投げていない。

 辺りをキョロキョロしてまだどうしてかわからない様子。

 ふふ、説明しよか。

「小春ちゃん!」

 俺は右手に水風船を持って、またさっきと同じように大きく甲子園球児のように振りかぶった!

 そして思いっきり腕を振り抜く!

 でも水風船を離すべきタイミングで離さない。

 俺の右手は思いっきり振られ左手の脇の下へ!

 脇の下から背中越しに水風船を上空に向かって投げた!

 空に向かって飛んでいく水風船。

 上空上がった後、見事な弧を描き落下を始める。

 そして落下した水風船は小春ちゃんの両手の中へ落ち受け止められた。

 そう俺は右手で二つ持った水風船を一個はちゃんと投げてもう一つは最後まで離さず、最後の最後で背中の後ろから上空へ投げた!

 その水風船は翔陽とヴェルの水風船を避けた小春ちゃんに見事に当たった。

 いやー俺のコントロール最強!!!

「海晴君凄いですね。。全く分からなかったです。。」

 小春ちゃん悔しそうや。

「よくこの水風船合戦やっててん!やし俺らやり慣れてるねんな」

「それでも悔しいです」

「小春!これから先どんな敵が出て来るか分からないだろ?だからさ、回避の力を上げるは良い事だよ!総合格闘技でも攻撃の当たらない相手ほど嫌な敵はいなかったよ」

「そうですね。」

「これ難しいけど避けるの上手くなるには良い練習やもんな!」

「ああ!っていうかさ!小春がやってたみたいに珠の力を使って攻撃や守備するのもいいな!あくまで攻撃は水風船で!」

「いいよな!!でも俺たま今使えへんのにそれせこくない?」

「何もせこくないだろ!早く光の珠を出せる様になれよ!」

「あーーそうやな!!」

「じゃあ今度は珠有りでやろうぜ!」

「翔陽火の珠なんて今の練習でどう使うんよ?」

「っふっふっふ!それはまだ秘密だ!」

「ふーーーん!絶対当てたるからな!」

「やってみろよ!」

「うちも面白いこと考えたっちゃ!!」


「よしやるぞ!!」

「やるっちゃ!!」

「絶対俺が初めに避け切る!」

「次こそ避け切ります!!」


 そして俺達の水風船合戦の修行は幕を開けた!!!


 何試合も何試合も順番に俺達は水風船合戦を繰り返した!

 ゲームをしているようで楽しい!

 俺達は時間を忘れて水風船合戦に没頭した!


 翔陽は火の珠を燃やし水風船を燃やそうとしたが水風船は燃えず、目隠しとして炎のを立ち上げ目隠しとして使おうとした!

 面白いアイディアやねんけど俺たちは炎が収まるのを待って攻めた!

 結局翔陽は一日水風船を避け切る事は出来なかった!

 

 ヴェルはいいい考えがあると言い始めたんやけどいきなり全員に雷の珠で放電!

 俺達全員感電してヴェルは思いっきり回避ゲームになってないとブーイングをくらって無差別放電は禁止となった。

 そこから空を飛び回って避けようとヴェルは頑張ったけど結局ヴェルも全部を避け切る事は出来なかった。

 

 小春ちゃんは氷の盾を使って守る作戦からぶれる事はなく両手に盾をを持って守った!

 空からピュンピュンと水風船を投げて来るヴェルに対して、突然手に持っている盾を投げてヴェルの攻撃のタイミングを削ぐ事を試した小春ちゃんは、そこから氷の盾を投げやすいように工夫してフリスビーの様に形を変えていた。

 

 俺はというと光の珠を相変わらず出す事は出来ず。

 一生回避を繰り返した。

 サッカーで培った周辺視野を活かして周りにいる三人の動向をしっかり把握しようと努力した。

 けど200°しかない人間の視野ではなかなか三人の動向を把握するのは難しかった。

 特に飛び回るヴェルが厄介やったわ。

 視野から消えたり現れたり、ヴェルを意識しすぎると翔陽や小春ちゃんが意識外へといってしまった。

 集中して辺りの時間を遅く流そうとしたけどそれもなかなか上手くいかず。

 俺は最後まで避け切る事は一度も出来なかった。


 陽が落ちて当たりが暗くなり始めた頃、俺達は四人で頭を寄せて河原で大の字に寝転がってた。

 水風船でびしょ濡れの俺達。

 木々の間から空の天辺まで焼ける夕焼けを眺めながら流れる川のせせらぎを聞いていた。

 俺達の肌の上にある水滴一つ一つが夕焼の光を吸い込んでキラキラとオレンジ色に光っている。


 俺達は真っ赤な天を仰いで笑った。

 悔しい気持ちもあったけど自分が成長したという満足感と楽しく修行ができた喜び、そして四人で頑張る楽しさを噛み締めていた。


 これを続ける事で強くなれるという確信が心の底にあった。


 明日からは学校が始める。

 俺達は学校が終わったらまた修行をしようと。

 帰宅の途についた。


 明日からの学校でどんな事が起こるか俺達はまだ知るよしもなかったのだった。


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