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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第一章 崩壊と運命
3/110

出逢い編 宇宙の様な世界って素晴らしい




 綺麗な青色の空の中に浮いている太陽が、俺を暖かく照らしている。


 体に感じる水温と太陽の陽射しがが気持ちよくって。


 身体を撫でる風が溜まったストレスを吹き流してくれる。


 時間がゆっくり流れている様に感じる。。




 ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー




 ゴポゴポゴポ!!!



 グルグルグル!!



 グルグル。。


 ああ。。やばい。。


 朝一でウィンドサーフィンをしていたら!

 ほっんまにマジで訳の分からんサイズの大波に飲み込まれた!!


 大波を見つけてから何も出来ないまま大きなサイズの波はドンドン迫ってきて。

 頭の上から波が崩れて来た。


 ッドッバーーーーン!!

 

 それはまるで、とてつもなく大きな怪物の口に飲み込まれた感覚やった。

 頭の上から崩れてくる大波のパワーで、浮力体であるウィンドサーフィンの道具から俺の手を無理やり離され、何処かへ持っていかれてしまった。


 道具を波に持っていかれてしまった俺には何も無い。


 大波の中で、体一つになった俺。


 ザザザザザザザザ!

 グルグルゴロゴロ!!


 物凄い波の勢いで体が波にもみくちゃにされてる!

 グルグル回ってどっちが上か下かもうわからへん。

 いつもの波よりもかなり激しい!

 ほんまに洗濯機の中で回されてるみたいや!


 でも。

 俺は波に巻かれるのは慣れてるんや。。

 今まで何回も何回も波に巻かれて来てるし。

 焦ったらあかん事もわかってる。


 長い時間海の中にいても気を失わずに耐え切れる様に。

 出来るだけ体内の酸素が無くならない様にしんと!

 だから、やることは。

 動かない。

 とにかくじっとしておく。

 そして待つ。

 ただただじっと水の上に出れるまで。


 ゴロゴロ。


 グルグルグル。


 ゴロゴロゴロゴロ。。


 グルグル。。



 ゴポゴポゴポ。。



 ああ。。



 息が苦しい。。


 体内の酸素がなくなって来てる。。


 やばいな。。。


 ずっと海の中でグルグル回ってる。


 こんな長いこと巻かれた事ない。。


 海上にいつ上がれるんや。。


 俺は今どこでどうなってるんや。。。




 グルグルグル。。



 くそっ。。。


 やばい。。。


 もう息がもたへん。


 苦しい。。。


 。。。。



 やばい。



 やばいやばい。。。



 そろそろ上がらないと!



 息が。



 も た な。。。。





 や    ば     い。。。。












 。。。。










 。。。







 ポコン。。




 気泡が上がっていく音がした。。




 さっきまでの海の流れが。


 止まってる。。


 でも。


 俺はまだ海の中にいる。


 静かや。。


 さっきまでの波の荒々しい流れが無くなってる。。




 ゆらり。。ゆらり。。




 穏やかな海の中で漂う俺。。


 まるで揺り籠に乗ってるかの様に優しく揺れてる。


 気持ちいいけど。。


 早く上へ。。


 水上へ。。


 行かんと。。。


 息をしんと。。


 上はどっちや?


 俺はそっと目を開けてみた。


 え?

 暗い?


 真っ暗や。


 あれ?なんで?


 波に巻かれたら普通は波の泡で辺りは真っ白になる。

 海の中でも太陽の光は届く。。

 やのに。。

 ここは夜の様に真っ暗闇。。。

 こんな事ってあるんか?

 もしかして俺は深海まで波に引き込まれた??

 いやいやいや。。

 波は海岸に向かって打ち寄せていた、やしそんな事ありえへんやろ?

 んーーそんな事あるんか?

 そんな事聞いたことない。


 。。。



 え?

 っていうか。


 深海とかならもっと水圧とかもめちゃくちゃあるんちゃうん?


 わからんけど水圧が体にかかってる感じがしーひんし。。


 深海じゃない?


 。。。


 でも、じゃあなんでこんな暗いんや??


 あ。ああ!


 でも、そんな事考えてる場合ちゃう!

 早く海の上へ出て息をしんと!

 早く海の上へ!上へ上がらんと!!


 早く!。。


 あかん。。

 慌てたらあかん!

 一回落ち着け俺。。


 こんな時は深呼吸してリラックスを。。


 。。。


 ってか。

 海の中で深呼吸できる訳ないやんか!


 アホやな!


 。。。


 って、あれ?

 一人ボケツッコミって。。

 なんか俺余裕あるやん。


 っていうか。。

 あれ?

 息が苦しくないんやけど。。

 さっきのグルグルと波に回されてた時までは確実に苦しかったのに。

 今は苦しくない。。


 え?なんで?。。


 俺。


 もしかして。。


 死んだ。。。?


 海の中で目を開けるのも苦痛じゃ無い。。


 俺はジーーーーーーっと目を凝らして真っ暗な深海の世界を凝視してみる。


 凝視していると、しばらくして目がだんだん暗闇に慣れてきた。


 なんか見える。。


 ゆっくりと周りを見渡してみる。。


 よーーく見たらここ。

 暗闇だけじゃないやん。

 暗闇の中でいっぱいの光の粒がキラキラしている。

 その光の粒は暗闇全体に満遍なく散りばめられていて色取り取りに光っている。


 綺麗や。。


 深海と思っていた真っ暗闇の中で、さらに光の粒が無数に集まっている所も有れば、帯のようになっている所も有る。。

 シュッ!

 あ!今のは?流れ星??

 場所によってはぼんやり赤っぽくなってたりする場所も有れば、青っぽく光っていたり。

 真っ暗だった世界が星の様な光でだんだん明るく見えてきた。

 もう真っ暗じゃない。。。

 上を見上げれば川の様にキラキラとした光の粒集まって川の流れの様にゆっくり流れてる。。

 アレは?

 天野川。。?


 マジで?

 海の中やのに?

 めっちゃ綺麗。


 なんて綺麗な景色なんや。。


 今起きてる出来事をすっかり忘れて、見惚れるほど神秘的や。


 その中で俺はふわりふわりと浮いている。


 体の周りに水の中のような感覚がある。

 いや、でもなんかいつもの水の中より薄いっていうか、水が軽いっていうか。。


 なんなんやろ。。


 水に中やけど水の中じゃないような。。


 ほんまに不思議な空間や。。


 うん、よし!


 とにかく早く水上に帰らないと。。


 えーーっと。

 どこやろ?ここ?

 星? 銀河系?

 見ればみるほどわからん、俺、今宇宙にいる?


 いやいやいやいや。。


 ここってさ海の中やん!

 宇宙の訳ないわ!


 大波にのみ込まれたんやもんな!


 んーーー。。

 どうやってあの海へ帰ったら良いんやろ。。

 普通の海の中なら上へ泳いで、どんどん上がったらいつかは水上へ出られる。

 でもここは。。


 宇宙の様な世界、にしか見えへん。

 上も下も星が散りばめられてて明らかに海の中じゃない。。


 俺は。。


 迷い込んでしまったんかも。

 宇宙の様な世界に。。

 で。。

 どうやって帰ろうか、いったん宇宙にいると仮定して。

 この無数に有る色取り取りの星々の中から地球を見つけて帰ったら良いんか?

 いやいやいやいや、そんなん絶対的に無理やろ。。

 めっちゃ星あるもん。

 もしほんまにそうなら。。

 絶望的や。。

 絶対帰るの無理やん。。

 

 ってか!

 違うわ!

 考え方間違ってる!

 ここ!

 宇宙とちゃうやろ!

 宇宙服的な物を着てないのに生きてるし。。

 なんか知らへんけど息苦しくもないし。。

 水の中の様な感覚もあるし。

 ほんまの宇宙ならこんな事有りえへんやろ。。

 ここにいる時点で俺は死んでるやろ。


 やから、ここは宇宙の様な世界であって宇宙じゃないと思うねんな。。


 じゃ、ここはなんの世界やねん?ってな。。


 宇宙みたいな世界。。


 。。。


 あかん!!!

 わからーーーん!

 なんもわからん世界から戻る方法なんてわかる訳ないやん!!!!

 

 でも!

 俺はここに来たんやから!

 何らかの方法で帰る事は出来るやろ!

 どこかに出入り口みたいな物が。。

 ある筈やろ。。


 俺が来た入口はどこやったんやろ?

 そやな。

 まず入口を探そ、そっから帰れるはずやんか!

 多分そんな遠くにないやろ。


 俺は目を凝らし周りをぐるりと見渡す。

 360°全面、暗い夜の様な空間に星々が散りばめられ。

 その星々は様々な色でキラキラと輝く。

 ゆっくりとサラサラ流れる天野川。

 色付く赤や青の星雲。。


 。。。


 はーーー。


 見渡した俺の口から息が漏れた。

 もう、なんて綺麗な世界やねん。

 この世界で何か探そうと周りを見渡すと、探し物が出来ずに、この世界に目を奪われて思考まで奪われてしまう。

 

 パンパン!

 俺は集中しろと、ほっぺたを叩いた。

 今度はじっくりと当たりを見渡してみる。


 あ、月がある。


 満月や、その満月の色は薄い青。

 青というより水色に近い。

 普段見かける空に浮いている月より少しばかり大きい。

 またも俺はこの月に目を奪われてしまっていた。


 青い月か。。


 ぼーっとこの素晴らしい世界を眺める。


 ほんとに見れば見るほど宇宙みたいだ。


 その中で俺は浮いてる。


 ぼーっと世界を眺めていると、突然背後から真っ白に、一際輝いてる星が近づいて来てることに気付いた。


 流れ星?


 その星はどんどん大きくなってる。


 近づいて来てるのか?


 あれは、いったい。。


 星なのか?

 

 大きいし流れてる。


 流れ星なのか?


 いやいや流れ星にしては大き過ぎる。


 どんどん俺の方へ流れて来ている。


 速い。。


 ぶつかる?!?!


 俺はい宇宙の様な空間で泳いでみた。


 ッスッスッス。


 泳げる!


 俺は泳ぐ事で迫って来る流れ星を避けた。


 ファッ。。。


 俺の横を通り過ぎる流れ星。


「な。。。!!」

 通り過ぎぎわに見えた!

 俺は一瞬目を疑った。

 流れ星やと思ってた物はなんと女の子やった!

 その子は白い長い髪をなびかせて流れてた。

 気を失っているのか、目を閉じて流れ星の様にキラキラした光を纏いながら、俺の目の前を流れていった。。

 日本人か分からないほど美しい顔立ちの子だった。

 幻想的にな世界で幻想的に流れる女の子に目を奪われて動くことができなかった。


 あの子も大波に巻かれたのか?

 助けんとあかん!

「ちょっ!待って!!!」

 俺は思いっきり泳ぐ!泳いで追いかけていく!

 なんでやろ、こんなに全力で泳いでるのに息は苦しくない!

 何でや?

 まぁでも!今はそんな事考えてる場合じゃないわ!

 俺はクロールをしながら全力で追いかけて行く。

 よし、流れていく女の子に少しずつ近づいてる!


 綺麗な長くて白い髪が漂うようにさらさら流れてて、本当に流れ星みたいや。


 俺は全力でグイグイ泳いでいく!


 すると何でやろ。。


 あの子は大切な人や。。

 絶対助けんとあかん!

 そんな気持ちが心の底からふつふつ湧いてきた。

 俺は絶対あの子を助ける!!!!

 絶対助けるんや!


 頑張って泳ぐ!泳ぐ泳ぐ!

 全力や!

 だいぶ追いついて来た!


「うおーーーーー!!!!!もうちょっとーーー!!!!!」


「よし!」

 俺は流れ星の女の子に追いついた!!


 俺の横を通り過ぎた時と変わらず、女の子は気を失ってるみたいや。

 体の力が抜けてただただ流されている。

 俺はそっと女の子を捕まえた。

 

 女の子に触れた途端!

「え???」

 頭にその女の子の笑顔が浮かんできた!


 ふふっ。。


 何でやろ。


 俺は笑ってしまった。


 ただただ嬉しくて。


 俺は今、よかったって安心している気がする。


 まだ助ける事ができた訳でもないのにな。。


 ほんまに何でやろこの女の子となんでか初めてて会った気がしない。

 それどころか、俺はめちゃくちゃこの子に会いたかった様な気すらする。

 会った事もないはずのこの子に。。

 俺は光でを纏って幻想的な雰囲気の女の子を覗き込んだ。

 可愛い。

 懐かしい。

 

 なんでやろ?



 っく。。。



 なんや。。。



 心の底から感情がどんどん湧き上がってくる。


 ここは海の中やのに。。。


 つーーーーっと。

 俺の頬に涙が伝っている気がする。


 よかった。。。


 ほんまによかった。

 前が霞んでうまく見えへん。

 なんでこんな気持ちになるのかよく分からへん。


 不思議な感覚や。


 。。。


 あかん、ぼーっとしてたらあかん!

 もといた場所に、あの海へ帰らんと!

 俺は霞んだ目を擦った。

 この子と一緒に地球に帰る!


 俺は辺りを見渡した。


 うーーーん。

 改めてやけど。

 ここからどうしたら帰れるんやろ?

 ってか俺は生きてるのか?

 ぶっちゃけ死んでる可能性も全然あるよな。。

 いやいや!!

 意識もあるし身体もちゃんとある!

 足ある!!

 俺は生きてる!

 ここは死んだら来る様な場所じゃないよな!?

 

 とにかく帰る事に集中するんや!

 俺は周りを見渡してみる。


 あ!

 水色の月がさっきより大きくなってる。

 少し近づいたってことか?


 凄い綺麗な月や。


 ん?

 なんか。

 月の模様が動いてる、水面(みなも)を見ているような。

 月面がチャプチャプしてる。

 不思議な月やな。。

 あの月がめちゃくちゃ気になる。。


 帰るならあそこしかないんちゃうかな。。


 なんとなんとなく、なんとなくやけど、そんな気がした。

 この宇宙の様な世界の水の流れも、水色の月の方向へ向かってる。

 あの月に行くしかない!

 俺は女の子を抱きながらゆっくり泳いで向かっていった。


 どんどん水色の月に近づいていく。


 月が大きくなって来た。


 もう人が通れるほどの大さまで来ている。


 やっぱり月の模様がチャプチャプ動いてるわ。

 これはほんまに月なんかな。

 宇宙に浮いてるその月は近づくにつれて、地球の様にもだんだんと見えて来た。

 地球は水の星。

 模様は相変わらず流れてるけど。

 水面の白波が雲の様にも見える。


 見た目はもう月って言うより地球っぽくなった。


 俺のこの状況。

 なんか。

 宇宙から女の子を地球に連れてってるみたいやな。

 ははは!

 変な感じや!

 まじで漫画とかアニメの世界みたいやんか!


 さらに泳ぎ続けて、俺と女の子はどんどん地球に近づいて来てる。

 もう奇怪おかしな地球の目の前だ。

 奇怪おかしな地球に近づいたらだんだん分かって来た。

 この地球と思われるモノ、実は穴っぽい!

 通り抜けられる!

 宇宙みたいな空間に水の穴??意味わからんけどこの穴、海に抜けれるんやろ?

 穴の表面が海を水中から見た景色やん!

 理解して俺の泳ぐスピードが上がった!


 よし目の前や!

 この穴に飛び込むぞ!

 さらに俺は泳ぐスピードを上げた!

「うおおおおお!ぉぉ??

 その時。

 ギュ。。。


 女の子の手が力が入り。

 女の子が俺を抱きしめた気がした。


『ダーリン。ありがとう。。』

 ん?女の子がなんか言った?


 ッザップーーーン!!

 俺は水面の穴に女の子と一緒に飛び込んだ!

 暗い世界になれてしまった目に、青い光が飛び込んできた!


 目の前の景色が一気に変わった!

「ぷっは!!」

 開けた目に眩しい太陽の光が差込む!!

 太陽が眩しい!

「よっしゃーー!!!生きてたーーー!!俺は帰ってきたーーー!!!」

 こんなに太陽の光を浴びるのが嬉しいのか!!

 初めて太陽の光に本気の喜びを感じる!


 はーーー。

 ほんまに死んだのかと思った。


 すぅーーーーー。。


 はぁーーーーー。。


 長い時間吸い込めなかった空気を全吸い込んで吐き出した!!


「空気最高!!旨い!!!!!」

 俺は空を眺めた。


 俺。


 生きてる。。


 よかった。。。



 。。。



 クゥクゥーークゥーーー。。



 チャプチャプ。。


 カモメが鳴いてる。。

 海が鳴ってる。。


 で、俺、何処の海にいるんやろ?


 キョロキョロ。。


 周りを見渡したら。

 そこはいつもウィンドサーフィンをしている海。

 あー!よかった一!


 海は朝一でウィンドサーフィンしていたコンディションから一変して、なんでかめちゃくちゃ穏やかになっている。

 朝凪までとは行かへんけど波はかなり小さくなって風も穏やか。。

 今の海は俺の心の安堵を写しているみたいやな。。

 

 ピチョン。

 小魚が俺のすぐ横で跳ねた。


 クゥクゥクゥ。。

 ピーーーーヒョロロロロ。。。


 鴎と鳶が鳴いてる。


 ぽたん。。

 濡れた髪から鼻の頭へ海水が落ちる。


 綺麗な青色の空の中に浮いている太陽が、暖かく俺を照らしている。

 体に感じる水温と太陽の陽射しがが気持ちよくって。

 身体を撫でる風が突然の出来事で溜まったストレスを吹き流してくれる。

 時間がゆっくり優しく流れている様に感じる。。

 足元にある海の水の動きまで感じられる。。


 手の中に温かいものがある。

 柔らかい。。

 なにこれ?


 腕の中にある物に目を向ける。

「ああ!!お!女の子がいる!」

 自分の腕ので女の子を抱えている事忘れてた!!

 やっぱりあれは現実やったんや。

 酸欠で幻想を見てたと思ってた。。

 その女の子は目を閉じてだらんと手を垂らしてる、意識はやっぱ無い。

 あの宇宙みたいな世界から海へ飛び出す直前にこの子に声を掛けられたと思ったんやけど。。

 体も、なんか腕が動いたと思ったし。

 海に飛び出したその後でもう一回気を失ったんか?


 この子死んでたりせんよな?

 嫌な不安が頭をよぎる。。


「おい!大丈夫か??」

 大きな声で女の子に呼びかけてみる。

「おーーい!聞こえるか???」

 返答がない。

「おいって!」

 ゆさゆさ。

 腕の中にいる女の子を揺すってみる。。

 それでも反応が無い。

 大きな目の長い睫毛の目は閉じたままで。

 頬についていた水滴が流れ、綺麗な長い白髪へと流れていく。

 可愛い子やな。。

 でも見惚れてる場合ちゃう。。


「おーーーい!起きろって!!!」

 全く反応がない。

「息。。してるかな?」

 手が塞がっているから自分の耳を女の子の口元に近づけてみる。



 。。。



 呼吸してない!

「おい!嘘やろ!」

 俺は慌てて女の子を抱えて。

 バシャバシャとビーチへ向かって走っていく。


 バシャバシャバシャバシャ!


 ビーチ着いたらどうしたらいいんやろ!

 誰かに救急車を呼んでもらうか?

 って誰もビーチにいんな。

 携帯で救急車呼ぶか!

 でも、携帯は防波堤の向こうの無料駐車場に置いてある自転車の所や。

 わざわざそこまで取りにに行ってる時間はない。

 息してないんやからとにかく早くせんと。。

 俺は今ウィンドサーフィンのショップでバイトしてる、そこでライフガードの資格は取った!

 これは救急措置をして呼吸を戻すしかない!

 緊急事態や!

 体温はあるし、気を失って時間は経ってないと思う!

 何をするべきかって?

 そう!

 もちろん人工呼吸!!!


 ザブザブザブザブ!

 パシャパシャパシャ!!!

 ザッザッザ!!


 ビーチまでやっと辿り着いた!

「おい大丈夫か!?」

 ビーチの上に慌てて女の子を寝かす。

 女の子の横に膝をついた。

 まずは心臓の上に耳をやり心音を確認する。。。

 胸に顔を当てるんやけどいいんかな?。。

 いや!

 そんなこと言ってる場合ちゃう!!

 人命がかかってるんや!!

 少しの罪悪感と共に俺は女の子の左胸に耳を押し当てる。


 トクン。トクン。


 生きてる!

 心臓は動いてる。

 なら呼吸さえ戻れば大丈夫や!

 まず人工呼吸をするために気道を確保。

 顎を上げて喉に空気を通すようにする。


 よし。


 すーーーーー。


 俺は息を吸い込んで女の子の顔き近づけていく。


 ほんまにいいんかなこれ?キスみたいな事になるんやけど。

 フルフルフル!

 頭を左右に振った!

 キスじゃない!

 命を救うための人工呼吸や!

 今人工呼吸しないとこの子は死んでしまう!


 よしやるぞ!!


 俺は心を決める。


 俺は顔を近づけていく。

 流石に恥ずかしから目を瞑った。


 そーっと顔を近づけて。


 口と口が触れた。



 すると。。。



 まじか。。


 想定外の事がその時起こった。。。


 なんでやねん。




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