いにしえの巫女編 助け合うって素晴らしい
光る氷で創られた空色の輝く美しい鳥居!
優しく厳しく光っているようで力強い!
神聖な力を肌でひしひしと感じる。。
ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー
倒れてたはずの恐竜が翔陽に飛び寄るヴェルに突然噛みかかった!
「あ。。。」
突然のヴェルが動けてない!
「ヴェル!!」
あかんヴェルが!!
ヴェルに迫る恐竜の大きな口。
「ヴェルさん!」
ドン!!
「ちゃ!」
ヴェルが翔陽に押し退けられた!
押しのけたヴェルと入れ替わって翔陽に恐竜の大口が迫ってる!!
恐竜は顔を横にして左右から翔陽に噛みかる!
左右から狭間らて、逃げ場がない!!!
あかん!
「翔陽!」
「だめーーー!!」
パッと小春ちゃんが翔陽の横に現れた!
ッドン!
翔陽を突き飛ばす小春ちゃん!
「こ!!小春ーーーーーーーー!!!」
バクン!!!
突然翔陽の隣に現れて押し退けた。
口の外で尻餅をつく翔陽。
そして恐竜の大きな口が、小春ちゃんを噛み千切った。。
横向きに閉じられた見事な鋸状の歯がしっかり噛み合って、恐竜の口は閉じている。
その口の中から小春の手だけがぶらんと出てる。。。
「な。。。こ。小春ちゃん。。。。」
「嘘だっちゃ。。。。。」
「小春!!小春ーーーーーーーーー!!!」
翔陽が恐竜のすぐ側で尻餅をつきながら叫んだ。
なんて事や。
「小春ちゃーーーーん!!!」
「小春ーーーーー!!!」
無駄だと分かってても俺達は叫ぶしかなかった。
ピョコン!
「はい」
小春ちゃんが突然、恐竜の口の上から頭を飛び出させた!
「えーーーーーーーーーーーー!!!」
「えーーーーーーーーーーーー!!!」
「えーーーーーーーーーーーー!!!」
俺達は三人は目が飛び出るほど驚いた!
「アハハハ!小春お化けみたいだっちゃ」
笑い事ちゃうやろ。
「はい私お化けですよ」
小春ちゃんは少し微笑みながらヴェルに答えた。
スッと上顎の方から小春ちゃんはすり抜けて飛び出て来た。
ガァウ!!!???
恐竜も相当驚いているみたいや。
目を見開いて小春ちゃんを凝視している。
「私。翔陽君に言わなきゃいけない事があるの。」
恐竜がもう一度小春ちゃんに噛みかかる!
「あのね。私も!しょっ!!」
バクン!!!
またも恐竜は小春ちゃんに噛みついた!
「もう!言わないといけない事あがあるのに!」
ヒョイとまた小春ちゃんが恐竜から頭を出した。
グァウ??
バクン!!!
もう一噛み!
小春ちゃんはヒラリと後ろに身体を一回転させ攻撃を避ける。
「わかった、このままじゃ伝えられない!ちゃんと伝えられる様にあなたを何とかしないと!」
回避して取った小春ちゃんを恐竜は追いかけて、突進!
小春ちゃんは物怖じせず突進して来る恐竜の頭に突っ込んだ!
小春ちゃんは恐竜の頭を幽体ですり抜ける!
恐竜の頭の後ろへすり抜けた後、小春の掌の上に俺たちと同じ様に珠が浮いてた。
白い冷気を纏う小さな小さな氷の珠。
ピキピキピキピキッ!
氷の珠が変化していく、珠は細い大きな針の様に伸びた。
「えい!」
ドシュ!
恐竜と入れ替わりざまに首根っこの関節部分にに氷の大針を刺した!
ギャウウゥゥゥゥ!!
「すげーー!!!!」
氷の大針がしっかり恐竜に刺さっている。
俺達が何をしても傷つけることも出来ひんかったのに。。
「凄い!これで守れる!」
小春ちゃんはふわりと宙に浮きながら嬉しそうにしてる。
けど、恐竜が怯んだのも一瞬で体に刺さった氷の大針なんて気にも止めず思いっきり飛んでいる小雪に向かって尻尾をぶん回した!
サッと後方に飛び離れる小春ちゃん、見事に尻尾を回避した。
飛び離れる後ろには川が流れてる!
クルッと後方に宙返りした小春ちゃん。
水に落ちる!
ピチョーーーーーン。
「え?」
なんと小春は流れる川の上に着地、いや着水して川の上に立ってる。
不思議な光景や。
アニメとか漫画見てるみたい。
幽霊だから出来るんやろな、当たり前の様に水の上に立ってる。
小春ちゃんの手にはもう新しい氷の大針を持っていた。
一瞬しゃがむと小春ちゃんは水面を蹴って、身体を反らしながら水飛沫と共に空高くに飛び上がる。
それはまるで水面から飛び上がる人魚の様に芸術的で目を奪う程美しい光景。
水飛沫の中で後ろに宙返り。
宙返りをしながら氷の大針を恐竜に向かって投げた。
綺麗な長く青い髪が小春ちゃんを追う様に靡く。
小春ちゃんが宙返りが終わった時には大針は恐竜に向けて飛んでいた。
本当に美しい流れる様な攻撃。。
ガシャン!
氷の大針は恐竜の背中に当たった!
当たった。。。
けど恐竜の鱗で防がれて氷の大針は刺さる事なく割れてしまった。
ピキピキピキピキ。
また小春が手に氷の大針を作っている。
恐竜は動くことは無く不思議そうに小春ちゃんを観察している。
いつの間にか陽が落ちて辺りは相当暗くなってきてる、黄昏時や。。
ザッザッザッザ!
途端に恐竜が小春ちゃんからそっぽ向いて、翔陽に向かって走り出した!
「俺かよ!」
翔陽が掌を赤く光らして火の珠を出そうとしてる。
けど火の珠は出来ない。
ビュン!!
恐竜は翔陽に向かって思いっきり尻尾を振った!
「くそ!」
ゴロッと転がって恐竜の攻撃を避ける翔陽。
転けている翔陽へさらに追い打ちで恐竜の恐ろしい大きな口が迫る!
ガァア!!
ザン!
食べさせない!!っと恐竜の目の前の河原にに氷の大針が刺さった。
ガウ!?
恐竜は氷の大針のせいで止まった。
氷の大針は空から飛んで来た!
恐竜は黄昏焼けた大空を見上げる!
「逃げよう!小春ちゃんも帰って来たし戦う意味ないやん!!」
俺は叫んだ!
振り向く翔陽とヴェル。
「そうだな!あの滝の裏に小さな洞窟がある!」
翔陽が指を刺した先には落差20mあろうかという大きな高い滝があった!
「でかい恐竜は入ってこれねぇ!」
「わかった!」
「わかったっちゃ!」
先陣を切って翔陽が身体を翻し滝に向かって走り始めた!
俺とヴェルは翔陽を追いかけて走り出した!
ガァァァァァウ!!!
恐竜が逃すまいと叫んで駆け出そうとした!
「行かせない!」
ビュ!!
ッザ!!!
氷の大針がまた河原に刺さる。
追い駆けて来ようとした恐竜は目の前に氷の大針を刺されてガァウっと怯んだ!
「ナイス!小春!」
翔陽が走りながら親指を立てた!
大針のお陰で1恐竜との距離が開いた。
滝まであと100mくらいや!
俺達三人は思いっきり河原を駆ける!
くそ、丸い拳サイズの石がゴロゴロしてて走りづらい!
ザン!ザン!
小春ちゃんは氷の大針を俺達を追いかけながら恐竜に向かって投げてる。
ザク!ザク!っと何本も氷の大針が恐竜の目の前に刺さっていく。
恐竜は多少は走り辛そうにしてるけど、それでもかなりのスピードで追いかけて来る!
「ダーリンもっと速く走るっちゃ!」
「飛べる奴に言われたくないわ!」
翔陽は俺より少し前を走ってる
ガラ!
「うお!」
足元の石が転がって翔陽はバランスを崩して転がってしまった。
けど流石は翔陽!前へ一回転した後問題なくスムーズに走り出した。
俺の真横で改めて走り出した翔陽。
俺は軽く背中を支えてスピードを乗せるのを手伝う。
「皆さんもうちょっとです!頑張って!」
小春ちゃんが俺達三人に追いついた、皆んなで揃って滝の方へ逃げる。
「ヴェルさん雷で足止めを!」
「さっきから出そうとしても雷の珠が出ないんだっちゃ」
「くそ!俺もだ。。走るしか無い!!」
ダダダダダ!
「もう少しや!」
でも、すぐ側まで恐竜が迫ってる!
ガキンガキン!!
真後ろで恐竜が噛み付いてやろうと歯を鳴らしてる。
めちゃくちゃ怖いってそれ!
小春ちゃんは飛びながら恐竜の方へ振り返った!
「えい!」
そして持っていた氷の大針を投げた!
シュン!
ドスッ!
ギャウ!
ナイス!!見事に氷の大針は恐竜の胸に刺さった!!
ドシンドシンドシンドシン!
でも恐竜は全然物ともしてない!
ドシンドシンドシンドシン!
恐竜が構わず追いかけて来る!
「ダメ!止まらない!!」
「ダーリン、翔陽!速く走るっちゃ!!」
「全力で走ってるっちゅーねん!!!!」
「逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ」
もう滝が目の前や!
バシャバシャバシャ!
川の中を駆け始めた!
「滝に突っ込め!」
翔陽が叫んだ!
ガウァッァ!
「やばい!真後ろにいる!」
噛まれる!!もう滝の目の前なのに!!
左右に恐竜の上顎と下顎が見える。。
「えい!」
「うわ!」
バ、クン!!
小春に背後から押された!
バッシャーーーーン!!
前にいた翔陽とヴェルを巻き込んで俺達は滝に転げ込んだ!
「どわーーーーーー!」
「ちゃーーーーーー!」
「うわーーーーーー!」
ゴロゴロゴロゴロ!!
人の背丈ほどしかない高さの洞窟に俺達三人は転がり込んだ!
ズガン!
恐竜が滝の裏の岸壁にぶつかった音がした。
滝で岸壁も見えなかったやろうし、もろ打つかったやろな。
「ギリギリでしたね」
小春ちゃんがふわりと滝の向こうから出てきた。
幽霊やし濡れてへん。
にっこりと優しい笑顔で微笑んでる。
「小春!」
ガバッ!
翔陽が前から急に小春を抱きしめた。
「よかった!ほんっとうに良かった!急に変な事になって凄い心配したんだからな!!」
急に抱きしめられた小春ちゃんの顔の頬が赤い。
「あ、ありがと、ごめんなさい、、」
静かな二人の時間が流れる。
ってか小春ちゃんに翔陽は触れるんかい!どうなってるねん!?
って心の中でツッコミを入れといたわ。
「小春ーー!うちも心配したっちゃよ」
ヴェルも背後から抱きしめた。
「俺もめっちゃ心配したんやからな。」
俺も小春ちゃんと翔陽をヴェルも一緒に抱きしめた。
ほんまによかった。。
もう今日起きた事も何が何かわからへんわ。。
「みんな。。」
スス。。。
三人に包まれる小春ちゃんから涙が流れた。
「ありがとう」
小春がぎゅっと俺達三人を強く抱き返した。
。。。。
ギュ!!!
「痛!」
急にヴェルが俺の頬っぺたをつねった。
「ダーリン!なんで小春にくっついてるんだっちゃ!」
「心配してたんだから当たり前だろ!俺ら仲間だろ!」
「だめだっちゃ!」
「お前らが良くてなんで俺があかんねーーん!」
「フフフ。みんなありがとう!」
皆んな離れて小春ちゃんと向き合った。
「私。。伝えないといけない事があるんです。」
小春ちゃんは明らかに翔陽の方を向いている。
「私ね、救われたんです、私の悩んで苦しい時に言ってくれた。私を幸せにするって。その言葉がどん底に落ちて行く私を救ってくれたの。。
だから。
だから。。
私も幸せにしたい!」
「小春。ありがとう。。」
「こ、小春ちゃん。。」
「小春それってみんなを幸せにしたいって事だっちゃ?」
「はい!そうです!」
にこやかに小春は笑顔を作る。
「皆さんありがとうございます!」
小春ちゃんは両手を広げてまた俺達三人を抱きしめた!
小春ちゃんを必死に追いかけて、限界まで走ってさらに恐竜とギリギリの戦いをして、身体ボロボロで疲労困憊の中。
小春ちゃんの笑顔で全部やって良かったって気がした。
「凄い疲れてたけど小春の笑顔で少し癒されたよ!」
翔陽も同じ事を思っていたらしい。
「んん?」
翔陽の方を見る、と何か右ポケットから嫌な物がある気がする。
何となくやけど。
「なぁ翔陽、お前ポケットに何入れてるんそれ?」
「ん?これか?」
翔陽がポケットから黒い霧を纏った石を取り出した。
バッシャン!!
ガァァァァァァアアァァァーーー!!
「うわぁ!!!」
洞窟の入り口から凄い勢いで恐竜の頭が突っ込んできた。
「翔陽!」
ガキンガキン!
「あっぶな!!」
恐竜の口はギリギリ俺達に届かなかった。
翔陽が一番危なかった、翔陽に向けて噛み付いてきた様にも見えた。
「あ、危なかったちゃ。。」
なんか恐竜のやつ俺は全然狙ってない。
翔陽をめっちゃ狙って気がする。
さらに言えば翔陽の持ってる石を狙ってる様にも見えたけど。
ってか石が奇怪しいわ!
変な黒い霧が覆ってるし!
「おい翔陽!その石貸せ!」
俺は翔陽から黒い霧を纏った石を奪い取った。
突然恐竜俺に標的を変える!
ガチンガチン!!
「うお!」
俺は一歩後ろへ飛び下がる!
パッ!
突然俺が持った黒い霧を纏った石が途端に光った!
そして石に纏わりついていた黒い霧が光を浴びて晴れた。
今、俺の掌にあるのは何の変哲も無いただの河原の石。
クゥーーー。。
少し恐竜の動きが大人しくなった。
「何をしたんだ?海晴」
「いや何もしてんけど。。持っただけやで。」
石を色んな方向から見てみる。
が。
ただの河原の石や。
何であんな霧がこの石に?
クルルルル。
恐竜がこっちを見ている。
「これは出られないっちゃ。。」
ヴェルは石より恐竜を気にしてる。
「出られませんね。私は出れますけど、何かできないかな?」
「うーーん、きっと小春だけで外に出ても仕方ないっちゃ」
「そうですよね。。」
「ねぇ翔陽ここはどこだっちゃ?」
「ん?おーー。」
石を気にしていた翔陽が顔を上げた。
「ここは神聖な氷穴だ。俺は中には入ったことはないけど代々神聖な場所だと言い伝えられてる。
何でも神様が眠る場所らしい」
「へーーーーじゃ行くか!」
俺は石をその場に置いて立ち上がった。
「行くっちゃ!」
「おい!どこに行こうってんだよ?」
「奥に決まってるやんか!」
「だっちゃ!」
「神聖な場所だって言ってるだろ!神様が起きたらどうするんだよ」
「でも恐竜で俺達この洞窟から出られへんで?」
「翔陽が氷穴の奥を見てないって事は奥に出口が別にあるかもしれないって事だっちゃ」
「それや!行こう!出口を探しに!」
「待て待て待て待てこの奥は本当に神聖なっ」
「翔陽君。私。。。この先に行かなきゃいけない気がするんです」
小春ちゃんが氷穴の奥をじっと見ながら話した。
「うん。。そうか。なら。仕方ないか。海晴とヴェルさんが言うことももっともだしな。」
「よし!氷穴探検や!!」
俺は心の高鳴りで笑顔でガッツポーズをしてた。
「やっほーい!探検だっちゃ」
ヴェルもぴょんぴょん飛び跳ねる!
「やっぱりな」
翔陽が頭を抱える。
その抱えた手を小春ちゃんが引っ張った。
「行こう!翔陽君!」
ニコッと笑顔で引っ張るその姿は幽霊っていうより無邪気な天使って感じや。
フワッと翔陽も笑った、小春ちゃんに完全に見惚れてる。
「わかったよ行こう!でも神聖な物には絶対触るなよ!」
「わかった!」
「わかったっちゃ!」
俺達は四人で奥へ進み出した。
テクテクテクテク。。
ゆっくり奥に歩いて行くと。
違和感を感じた。
「なんか光ってるぞ」
そこそこ俺達は洞窟の奥に入って来ているのに全然暗くない。
壁がキラキラ光始めた。
「本当だっちゃ、なんか光ってるちゃ」
翔陽が壁に埋まってる青白い光を放つガラスの様な鉱物を触った。
「これ。冷たいな。。氷だ」
俺も埋まってる光る鉱物を触ってみる。
「ほんまや、氷や!なんかちょっと寒いしな」
俺は肩をすくめて両腕を抱いた。
「うち全然寒くないっちゃ!」
「私もです」
「やかましい!宇宙人と幽霊め!」
「はっはっは!何をやってるんだよ!行こうぜ!絶対まだ先には何かあるぜ!」
「翔陽も完全に冒険気分だっちゃね!」
「ほんまやであんなに渋ってたのにな!」
「ん。。。」
翔陽が別にいいじゃないかという顔で拗ねている。
「ふふふ、私やっぱりみんなの事大好きです!」
俺達のの顔がクシャッと笑顔になる。
ほんまに良かった!!
「うちも小春が大好きだっちゃ!」
「はい!」
「行くっちゃ!」
「はい!」
ヴェルと小春が手を繋いで奥へと進んで行く。
「あ、おい待てよ!」
俺と翔陽も慌てて追いかけて行く。
テクテクテクテク。
テクテクテクテク。
長い。
結構歩いてる。
「これがゲームとかだったら罠とかあるんだよな」
ってポツンと翔陽がフラグみたいな事を呟いた。
「もしかしてこれダンジョンだっちゃ??」
「なわけ!」
「なんですか?だんじょん??」
「スライムとかゴブリンが出て来るっちゃ!」
「でんわ!」
「ははははは!」
「翔陽変な事言うなよ!」
「大丈夫だって!神聖な場所だって言ってるだろ?」
「神聖な場所を守るためにトラップとかがあるんだっちゃ!」
。。。。。
「確かにな。。」
「ちょっと気をつけて行こうか。。」
「とらっぷ?すらいむ?」
それから俺達は気を引き締めて慎重に進んでいる。
翔陽もこの洞窟は神聖な場所としか聞いてないらしい。
洞窟は奥に進めば進むほど明るくなってる。
光る氷の量が増えて大きさも大きくなってきてる。
だんだん気温も下がってる。
結構寒い。
なんで氷が光るんだろうと思いながら曲がってる道を抜けると洞窟の奥が空色に光ってた。
通路よりめちゃくちゃ明るい!
「きっと外だっちゃ!」
ヒュルルッ!
パシ!
「あかん!
飛んで行こうとするヴェルの脚を俺は慌てて掴む。
「アホか今こそ罠がありそうやろ!」
ストっと地面に降り立つヴェル
「そうだっちゃね」
慌てず足元や壁を気にしながら前に進む。
何事もなく光の出口付近まで到達した。
「眩しいっちゃ!」
眩しくてまだ中は見えへん。
「どうする?」
「んーなんかこの先凄い力感じひん?」
「だよなー」
俺達の足が止まる。
「私霊体なんで先に見てきますよ」
小春ちゃんが皆に言った。
「ああ、でも本当に大丈夫なのか?」
心配そうな翔陽。
「大丈夫ですよ、私、何となくですけど。。。
ここに来なければいけなかった気がするんです。」
「わかった」
「じゃあ行ってきますね、何もなかったら呼びますね」
小春がヒューーーと宙を飛びながら光の中へ入ってい行く。
。。。。
「うわーーーーーーーーー。。」
中から小春ちゃんの驚いた声が聞こえた!
「小春?行こう!」
翔陽が俺とヴェルに目線を送る。
「行こう!」
「行くっちゃ!」
三人で差し込む光の中に飛び込んだ!
パァ!
すると目の前に今まで見たことのない景色が飛び込んできた。
小春ちゃんは目の前にいる。
目の前の景色に圧倒されて。
眩しく光る原因は鳥居やった!
壁に中にあったのと同じ光る氷で創られた空色の輝く美しい鳥居!
優しく厳しく光っているようで力強い!
神聖な力を肌でひしひしと感じる。
小春ちゃんはゆっくり歩いてその鳥居をくぐって行く。
なんて、すごい鳥居なの。。。
そしてその鳥居のくぐった中は、さらに凄かった。
鳥居の先の目の前に広がる大きな鍾乳洞の空間!
めちゃくちゃ広い!
こんな空間が光波山の中にあっんか。。
奥へと続く石畳が空色に光って俺達を導くみたいや。
天井からいくつもの見事な鍾乳石下がってる、その鍾乳石は天井から床までくっついている物もある。
石畳の両側に鍾乳石が天井から繋がって柱みたいや、
その鍾乳石の柱の中をくり抜いて石灯篭の様に装飾してある、さらにそこに空色に光る氷を中に入れて、石灯籠の様に細工をされ、辺を照らしている。
見事な石畳と鍾乳石の石畳は奥へと続いて行く、鍾乳石の石灯籠に合わせて氷の石畳みの道は蛇行して、奥へと空色に光る石畳の道が案内している。
芸術的で神秘的や。
ほんまに神様がいるんじゃないかなって思うほどの神聖な空気。
圧倒されて俺達は暫くの間動けへんかった。
「行こう。。」
翔陽の声とともに一礼して皆んな足を踏み出て氷の鳥居をくぐって行く。
鳥居を過ぎると空気が変わった気がした。
「凄い鳥居だな、ここから先は神聖な世界だからな」
「どう言う事だっちゃ?」
「ヴェルちゃん鳥居はね神様と私達の世界の境界なの」
「そうなんだっちゃ?」
「なんか小春ちゃんが言うと説得力あるなー」
「神様に失礼のないように行こ」
ニコッと小春ちゃんが笑う。
「地球って面白いっちゃね!」
俺達は空色に光る石畳を歩き始めた。
「綺麗な石灯籠。。」
小春ちゃんが呟く。
俺達は神聖な雰囲気を感じながら空色に光る氷の石畳の上を歩く。
しばらく歩いて俺達は氷畳の道を抜けて、本殿の前に辿り着いた。
本殿の前には数段の氷の階段があり、石畳より少しだけ高い所に本殿はあった。階段を上り切った先の左右には本堂を護る狛犬が置かれてる。
もちろん狛犬も石段も全部氷細工で出来ていて、本当に今にも動き出しそうなくらい精巧な出来や、凄い細部まで作り込まれてる。
狛犬達の先には広場になっていて、続く石畳が本堂へと続いている。
その先に見える本殿が目を疑うほどに素晴らしい。
瓦から柱まで全てのパーツが氷細工で出来てる。。
観音開きの扉はもちろんのこと、瓦の一枚一枚、柱の一本一本、細部まで装飾が施されてて、この本殿を作った人の気持ちがこもってる様に思えた。
建て構えすら神々しい、中に祀られている神様を大切に相当大切に想っているやろうなって感じた。
ほんまに凄いって言葉じゃ表せへんほど凄い。。。
本殿の前に立っているだけで神社の迫力に飲み込まれそうや、やのに抱きしめられる様な包み込まれる様なそんな、優しい力を感じる。
すると突然小春が。
「。と。。。。ん。。。」
「。。。ちゃん!!」
「なん。。。で。。。」
空色の氷の狛犬に近づいてしゃがみこむ小春ちゃん。
どうしたんや。。?
何か俺たちに見えていない物が見えてるんか?
いつもの小春と違う。。。
また変わってしまった?
なんでや。。幽霊やからやぱっり人格が不安定なんか?
小春ちゃんはふらふらと本堂の前に行き屋根を見上げる。
屋根の下の何もない所にも話しかけようとしてるし。
俺達の事も全く見えてないみたいや。。
「小春。どうしたんだ?」
翔陽が心配して近付こうとした。
「待て翔陽!小春ちゃんは大丈夫やって」
俺は翔陽の腕を掴んだ。
山の山頂で小春ちゃんが変わってしまった時は黒い靄に包まれて、その後もなんか悪意の様なものを胸に宿している様に俺は感じていた。
今回だけじゃなくって今まで何か悪いことがある度に黒い闇の靄みたいな物を見てきたけど、今回は闇の気配は全然無い。
どちらかと言うと小春ちゃんには嬉しい様な感情がある様に見える。
しばらく小春ちゃんは本殿の前で立ち止まっていた。
泣いてるみたいに手で顔を擦ってる。
すると本殿の中に小春ちゃんはふらふらと入って行った。
「俺たちも行くか?」
「行こう」
「ダーリン小春また奇怪しくなったっちゃ?」
「いやーなんか分からへんけど、前の変わった時とは違うなって思ってん、 いつもの黒い闇みたいなんないし、それに小春ちゃん喜んでる様にも見えたよな?なんか小春ちゃんにしか見えない物が見えたんちゃうかなーって」
「幽霊だけに見える物があるってことか?」
「かもやし。小春ちゃんしか見えない物ってのもあるんちゃう?でも、ま、何よりも前回もっと悪い状態から帰って来てくれたんやし。今回は大丈夫ちゃうなと思っったわ」
「確かにそうだっちゃね」
「だな、じゃあゆっくり見守る感じで追いかけようぜ、見えないとこに行くのは心配だしな」
「そうやな行こう。」
俺達三人は小春ちゃんを見守りながらついて行く。




