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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第一章 崩壊と運命
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力の目覚め編 力を手にするって素晴らしいな



 真紅に燃える様な光に包まれた真っ赤な世界だ。。



 ーーーーーー 横山 翔陽 ーーーーーー



 巨大な黒烏賊に捕まってしまった!!


 ヴェルさんを助け用として不用意に突撃して。

 俺は巨大な黒烏賊の触腕に捕まった。。

 この黒い触腕、暴れれば暴れるほど体に巻き付いてくる!

「クソ!!!」

 苦しい!


 動けない!!


「ぐあぁぁぁぁ!」

「がああぁぁ。。!!」

 隣で海晴も触腕に締め付けられて悶えてる。

 俺は海晴より筋肉がある、体が強い!

 海晴より俺の方がやれるはずだ。

 俺は海晴もヴェルさんも助けたい!

 でもどうしたら良いか解らない。


 三周も触腕に巻きつかれて取れる気がしない。

 今のところ両腕が巻き付かれずに出てるのが救いだ。

 まずこの触腕を何とか振り解かないと!

 暴れても少しもずれない、でもとにかく殴るしかない!

 ドス!ドス!

 俺は力の限り殴る!

 ブルブル。。

 震える触腕、巨大な黒烏賊の本体にも微妙に反応がある。

 殴られるのが嫌そうだな!

 巨大な黒烏賊が嫌がってるのが触腕を通してわかる!

 よし!ならこのまま殴り続けてやる!!

 ドスッドッス!!

「うわ!!」

 急にグルッと体ごと横に回された!

 後方左から肩越しに触腕がさらに巻きつこうとする。

「やばい!!」

 これ以上巻きつかれたらダメだろ!これ以上動けなくなるのはキツい!!

 頭を下げて右手で顔面まで巻きつこうとする触腕を払う!

 なんとか巻き付いてきた触腕を払うことができた!

 それから即座にまた触腕を殴りつける。

 ドスドス!

 やっぱり殴れば触腕が震え嫌がってるのがわかった!

 やめろと言わんばかりにギリギリギリギリっと触腕が締め付けてくる。

「ぐぅぅぅうぅぅあああぁぁ。。」

 ぐるしいぃ。


 ヒュ!!


 突然左方向にに体ごと振られた!

「うわ!!」

 急なGと風圧で体が動かせない!

 そして止まったかと思えば右に凄いスピードで戻される!

 何??

 やばい!!

 海晴が巻きつかれてる所へ向かってる!

 やばい海晴に俺を打つける気だ!

 両手で身体を頭を守る!


 ドッゴーーーン!!


「ガッハァァァ!!」

 上半身が後ろに弾き飛ばされた!


 やばい!


 やばいやばい!


 格闘技をやってるからわかる。

 これはかなりやばい、脳震盪ってやつだ。。


「く。。。っそ。。。。」

 揺れる。。

 

 ギュルン!

 さらに肩越しから頭にかけて触腕が巻き付いた。。

 巻き付かれた途端、時間の速さが急に元に戻った。

 全身に触腕が巻き付いてしまった!!

「っやべ!!!」

 これは。。

 やばいな。。

 でも。。

 こんなことで絶対諦めねぇ!

 とにかくこの状態から脱出をしないとな。。

 まず、その為にまず、脳震盪を過服させながら、自分の身体の状態を確認。

 左手が動く。

 右手は顔の横にある、けど、触腕が腕と顔と一緒に巻き付いていて、俺は右手を上げた様な状態でまったく動かす事が出来ない。

「クソ!」

 まずはこの右手を外さないとだな。

 右手を必死に動かす!

「うおぉぉ!」

 俺は必死に暴れるけど右手も頭も全く動かない。

 一周どころじゃない二、三周巻き付いてる。。

 苦しい。

 何とか触腕を外さないと。。

 左手は触腕からはみ出てるから動く、ならこの左手で。

 俺は辛うじて動く左手を、顔と右手に巻き付いてる触腕の首の間から左手を突っ込む。

 そして両手で押し広げる様に触腕を頭の上に外す!

 ズル。

 よし!

 黒い触腕が一周分外れた!

 さらにもう一周分外したらかなり動けるようになる!

 俺は左手を首と触腕の間に潜り込ませる。

 手が入った!

 触腕を持ち上げて!!

 グググ。。

 これを外せたら右手も完全に自由になれる!

 ギュ!!!!!

 その瞬間触腕に力が入り思いっきり締め付けられる。

「グア!」

 くそ!左手が間に入ってる時に!!


 グルン!!


 俺の体が一回転回った。

 さらに俺を回すことによって触腕に巻きつかれる。

 やばい、状況が悪化した。

 俺は肩から顔面にかけてまた巻きつかれた!

 今の俺は脚しか見えない状態になっている。

「ガハッ!」

 両手ごと首と一緒に絞め付けられる。

 苦しい。。


 息ができない!


 離せーーーー!!!

 俺は欲しいに暴れる。

 だけど触腕の中でもがく事しか出来てない。


 くそ。。

 意識が飛びそうだ。


「ぐそ。。う。。。。!!」

 ダメだ!

 諦めるな!

 心が折れたら負けだ。

 中途半端に捕らえられていた左手を思いっきり触腕の下から引き抜く。

 ズボン!

 抜けた!!

 よし首の締め付けがマシになった!

 今度は抜いた左手で触腕を押し上げて頭を触腕から抜こうと試みる。

 ググッ

 う!ご!けーーーーー!

 ググググ!動くぞ!

 もう少し!


 グリン!

 グリン!!

 な。。。

 急に締め付ける圧が強まった。。

 左手もさらに巻きつかれてる。。


 多分だけど、もうあと二周回されて、俺は黒い触腕にさらに巻き付かれてしまった。。

 触腕の上からさらに触腕で二重に巻きつかれた。。。

 くぞぉ、、、

 何度触腕を引き剥がしても無駄か、、俺は心の中で悟ってしまった。

 拘束されてる俺は腕しか動かない。

 巨大な黒い烏賊は俺を触腕で巻き放題。


 こんな状態で逃げれる訳ないよな。。


 く、、、


 くそう、、、、、


 ビキビキビキ!


 ガハッ

 二周分の触腕に頭部と首を思いっきり絞められた。

 もう、息が、、


 ぢぐじょう。。


 こんな状況どうしたらいいんだよ。


 どうしたら。。。。。


 頭が働かない。


 触腕に顔面を締め付けられて、息が出来なくて酸欠してるのか。

 頭がボーッとしてきた。

 やばい。。

 でもこんな事で諦めないぞ!

 総合格闘技で何度も何度もキツイ時あったけど、どんな試合も、どんな時も、いっつも諦めずに戦ってきた。

 今回も諦めなければ何とか、何とかなる。。


 なんとか。。


 くそ。


 一体どうしたらいいんだよ。


 くそっ。。。


 くそ。。。


 足りないのかよ。


 俺の力が。。。


 助けられないのかヴェルさんも、海晴も。。


 俺の。




 ばかや。




 ろ。。。








 。。。。









 オイオイオイオイオイ!




 アキラメテシマウノカヨ?





 え?

 なんだ?

 声が聞こえる。。


 ここはどこだ。。


 まっ暗な闇の世界。。

 何も見えない。

 何もない世界。


 そこで何処からか声が聞こえて来る。

 誰の声だ。。?




 アキラメテシマウノカヨ?




 また。。


 そんなのもちろん諦めたくないに決まってるだろ。。




 悔しい。




 チカラガ ホシイノカ?




 ああ欲しいよ。。



 欲しいに決まってうだろ。



 そのために俺はずっと努力してきてたんだからな。。




 モシ チカラヲ テニイレタラ、ナニニ ソノチカラヲ ツカイタイインダ?




 力。。



 力を得たら。。




 海晴とヴェルさんそれに母さんや父さん、幼馴染や学校の友達が笑ってるその顔が浮かんできた。




 俺は。。。




 守りたい!




 俺の周りの大切な物全てを。


 今ある物も。


 これから出逢うであろう大切な人も!!



 我儘わがままかも知れないけどな。



 俺は全部守りたいんだよ!!!



 ハッハッハ!



 ソレデイイ。




 スベテヲ マモレバイイ。



 コノチカラデナ!



 バッ!!


 突然、目の前の真っ黒な世界が変わった。

 燃え上がる様にゆらゆらと光が揺れる真っ赤な世界に変貌した!

 真紅に燃える様な光に包まれた赤の世界。 

 まるで炎の中に俺はいるみたいだな。

「どこだよここは?」

 

 その世界の真っ赤な炎の光は外側からだんだんと収縮していく。

「おいおい、炎が迫ってきてるんだけど。。」

 やばいって、めちゃくちゃ狭くなってる!!

 このままじゃ焼け死んじゃうだろ!

「おーーーい!このままじゃ俺死んじゃうぞーー!」


 。。。。


 返事なし。


「何でだよ!力をみたいな事言ってただろ!?」


 迫る炎の空間。


「ったく、どうなってるんだよこれ、夢か?」

 にしても何でだろ、暑くないだよなここ。

 少し冷静になった。

 俺は恐る恐る迫る炎の壁に手を伸ばした。

 ファっと手を振るように炎の壁を触る。

 熱くないな。

 もう一回!

 ファ!

 うん、この炎熱くないな。。

 

 そして炎の壁は俺を飲み込んだ!


「え?」

 炎の壁は俺を通り過ぎた。

 真っ赤な炎の壁はどんどん収縮して、壁ではなくなり、俺の目の前に集まってきてる。


 やがて真っ赤な炎は俺の目の前で小さな小さな火の珠となった。


 サアテニトレ。


 あ、声が。。

 さっきまで無視してたのかよ?


 まぁいいか、これ手に取れば力が手に入るのか?


 炎の様な物をユラユラと纏い、神秘的に力強く輝く火の珠。


 ッパシ!


 俺は躊躇なく珠に手を出し捕まえた。


 ギューーーーーーーー。。。!!


「うお。。。」


 掌から何か凄い力を感じる。。


 熱いその何かが体に流れ込んできている。。






 そして俺は真っ赤な世界から、元の世界に戻ったのだった。







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