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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第二章 神秘の森
107/110

珠の力って素晴らしいですね


 季節外れの山桜。


 山桜はみるみる育ち。


 風に吹かれて山桜は。


 私たちに花吹雪を届けた。



 ーーーーーー 絹川 小春 ーーーーーー



「すげーーー!!」

「めっやすごい木やな!!!!」

「ここが絶対いっちゃ!!」

 

 私たちはたらふく食べた翌日住処作りに柱木の庭にやってきた。

「本当にすごい木々。。」

 山の麓の村にに住んでいた私もこんなに立派な木々の林は初めて見た。

 人が三人手を繋いでやっと回り切れるほどの太い柱木の幹。

 綺麗な若草色の葉を信じられないくらい上に生やしている。

 二千寸(70mくらい)もありそうな木の上部にしか枝はなくってツルッとした幹が柱のように聳え立ってる。。

 柱木って名前がとってもしっくりくる木。。

 御神木のような神聖さはないけれど、空まで聳える力強さがその木にはあった。。


「あの上からの景色がいいんだっちゃ!!」

 ニッコニッコでぴょんぴょん飛び回るヴェルちゃん。

 テンションすごい上がってる!

「あの上って、どうやって家建てるの??」

「んーー!、、ん、、、なんとか頑張るっちゃ!!」

「ははは!あの上はヴェルさん厳しいって!」

「そうでござる、確かにあそこならば安全で当たりも一望で良いが。。」

「狼の私達があそこへ登るのは相当難しいよ。。」

 ネロちゃんとビアちゃんも相当困った顔をしてる。。


 。。。。


「あのさ!住処をあそこに俺も建てたいって思うんやけどさ!」

 海晴君?

「うむ」

「ああ」

「一回ニケとエックの珠の力を確認したいんたけどいい?」

「先にか?」

「俺は光の力、翔陽は火の力、ヴェルは雷の力、小春ちゃんは氷の力」

「だな、私の力は皆が知っているように生命の力だ」

「拙者は死の力」

「じゃあまずニケちゃんからやんねんけどさ、生命の力って体を癒してくれる意外に何かできる?」

「そうだな、植物に命を与えて生やすことができる」

「すげーなそれ!」

「うん!すごいですね!」

「見たいっちゃ!」

「うんやってみて!出来るなら、木と蔦を生やしてみてほしいねん」

「わかった」

 そういうとニケちゃんは目を瞑って掌の上に生命の珠を創り出した。

 若草色の優しい珠。

 すごい。。

 するとニケちゃんの生命の珠か精霊のユン達がぴょこぴょこと出てきた。

「ユン達お願い!」

 ニケちゃんは膝をついて手を地面についた!


 バババババ!

「うぉーーーーい!なんでやねーーーん!!!」

 フラッシュのようにユン達が光に爆ぜた、そのフラッシュの中から蔦が海晴くんに襲いかかって巻きついた!

 宙に浮かされる海晴くん!

 

「ははは!ニケちゃん凄いな!!」

 

 ゴゴゴゴゴゴ!!

「って!うわーーーー!」

「しょ、翔陽くーーーん!!」

 次は翔陽くんが木の枝に連れて行かれちゃった。。

「わーーーニケ、凄いっちゃ。。」


 大木の柱木の林の下で翔陽くんと海晴君は蔦と木に宙に浮かされてぶら下がった。。

「だ、大丈夫。。?」

「ダーリン大丈夫だっちゃ??」


「ニケーーーー!なんで俺やねんーー!こういう蔦とかに絡まれて宙ぶらりんは、女の子のなるやつやろー!」

「あはっはは!確かにそうだな!俺と海晴をこんなことしても誰も得しないだろ!」

「怒るとこそこですか!?」

「確かにアニメとかでなるのは女の子だっちゃねーー」


「すまない!すまない!こんなにもいきなり草木が育つとは、、今までと違って私も驚いた!!」

「これどうやって消すっちゃ?」

「いや、私では消せない」

「拙者の番でござるな、みな少し離れておいてくれんか?」

「わかったっちゃ!」

「はい!」

 そういうとエックさんはズイッと前に出た。

 侍さんの立ち構え。。

 やっぱりかっこいい。

 なんだか雰囲気がある。。

 スタスタと翔陽君に絡みつく木のそばに行くとエックは生まれたての木に手を触れた。

 するとシュワシュワっと木が枯れていく。。

 どさっと翔陽君が地面に着地した。

「すげー一瞬で枯れた」

「エックこっちも頼むーー!」

 海晴君がバタバタと空中で暴れてエックさんを呼んでる。

「任せるでござる」

 そして蔦を触った。

 やっぱりシュワシュワシュワっと新しい蔦が枯れた。

 ベシャ。

「ぐえ」

 海晴君は地面に落ちた。

「ダーリン大丈夫だっちゃ?」

「海晴すまなかった、大丈夫か?」

「ああ、大丈夫」

「でも凄いなニケちゃんの生命の珠もエックの死の珠も!」

「翔陽まだやとお思うでエックの死の珠の力は」

「ダーリン本当だっちゃ?確かにエックはまだ死の珠を出してなかったちゃね」

「ああそうだ。あれはただ死の呪いで植物が死んだだけ、、」

 フルフルっとエックさんは手のひらを見つめながら震えている。

 だよね。

 怖いよね。

 森全てを枯らして殺した力を今から珠にして召喚しようとしてるんだから。。

「エックさん。。」

「む、小春。。」

「珠の力はね私たちの意思が創り出すの。だから、私を助けて、力を貸してって思いながら珠を創り出したら、暴走なんてしないんだよ」

 私はニコッとエックさんを見つめながらニコッと笑った。

「そ、そうでござるか」

「だから怖くなんてないよ、怖い物を取り払ってくれる力なんだよ」

「わかったでござる、、」


「よし見ておれ、、」

 エックさんはすくっと立ち上がって目を瞑った。。


 大きく息を吸って吐くと次第に両方の手の平の上に真っ黒の小さなブラックホールみたいな死の珠ができた。

 小さいけれどとても大きな力を感じる死の珠。

 

 パッとエックさんは目を開いた。

 もう恐れた目はしてない。

 自信のある力強い目。

 

 ッパンとエックさんは胸の前で両掌を合わせた。

「錬金術だっちゃ?」

 ヴェルちゃんがまたわからないことを言ってる。。

 両手にあった死の珠は黒い光を発して、黒い刺青が広がるように腕を覆っていった。

 かっこいい刺青。

 あのタトゥーの男とは全然違う。。

 

「むう。。」

 エックさんが自分の両手をみて唸った。

「凄い力を感じるぞ」

「エックこの木殴ってみてや!」

 柱木とは違う木を海晴君は指差した。

 少し若い木。

「むう、わかってでござる」

 ドゴン!!!

 ベコンっと木の幹が凹んだ。。

「凄い力」

「凄いっちゃ」

「ユン達お願い。。」

 すかさずニケちゃんが生命の珠からユン達を生み出して優しく凹んだ木を触った。

 すると木から命が溢れ出し凹んだ箇所から枝が生え始めた。

 ニョキニョキ伸びていく枝。

 枝の上にはニコニコ笑った妖精のユンが何匹も乗ってる。

 そして伸びた枝からは蕾ができて、そして山桜の花が咲いた。


 季節外れの山桜。

 山桜はみるみる育ち。

 風に吹かれて山桜は。

 私たちに花吹雪を届けた。


「ニケちゃんもエックも凄いな」

 みんな桜吹雪の中で舞う花びらに見惚れた。。


「危ない!」

 ドガン!!

 花びらの後ろから山桜の木が倒れてきてた。

 それをエックさんが私たちの間を駆け思いっきり殴ってた。


 なんとエックさんの腕は山桜の木の幹を貫いてた。。


 ふぅーーーっと背中を向けて息を吐くエックさん、片腕には駆けながらニケちゃんを助けたのかニケちゃんを抱いている。

 フワッと山桜の花びらが駆け抜けたエックさんの風で体の周りで舞っていた。

 和と侍がそこにはあった。。


 やっぱりかっこいい。。

 ニケちゃんは綺麗で可愛いし。。

 なんてお似合いの二人なんだろ。


 私はなんだかすっごい嬉しくなった。


「いけるわこれは!」

「ダーリンどういうことだっちゃ?」

 海晴君が嬉しそうな顔をしてる。


「だからこの柱木の上に住処を作れるってこと!」

「本当でござるか!?」

 ズボンと山桜から腕を引き抜いてエックさんがこっちを向いた。

 すーーっと刺青のような死の珠の力が消えていった。

「その前に。。小春殿、先ほどはありがとう、拙者は少し自分を信じられずに恐れておった。お主のおかげで拙者は恐れずに死の力を操れるようになったでござる。」

「エックさん、よかった、私も初め氷の力が少し怖かったんです、だからあなたの気持ちわかったんです。。」

「本当にありがとう、それで拙者のことはエックでいい、今はもう仲間なのだからな!」

「ですね!私も小春でいいです!」

「わかったでござる!小春!」

「エ、エック、よろしくお願いします」

「小春なんでおどおどしてるっちゃ?それに翔陽もどうしたっちゃ?」

「な、なんでもねーよ」

「人を呼び捨てにするのは、に、苦手ですぅ。。」

「翔陽、、っくっくっく、なんて顔してんねん!」

「うるせーー!」

「わ!いてててて!!」

「あ!楽しそうだっちゃ!」

「いてててて!ヴェルも翔陽痛いって」

「わはははは!あやつらはいつも元気でいいのう!」

「ふふふ!エックもニケちゃんもきっと毎日が楽しくなりますよ!」

「そうだね、もうすでに楽しいよ」

 ニケちゃんもニコッと笑った。

「おーーい翔陽ヤキモチはもう終わりだ!海晴、この柱木の上に住処作りってどうしたらよいのだ?」

「や、ヤキモチなんて焼いてねーよ!」

「お餅、どこにあるんですか?お餅」

「あははは、小春、宇宙人のうちでもヤキモチはわかるっちゃよ!ヤキモチっていうのはねー」

「ヴェルさん、、」

 ゴゴゴゴゴっとヴェルの後ろに翔陽君が。。

「あ、あははは、ごめんっちゃ翔陽」

 珍しいな翔陽君あんなに困るなんて、どうしたんだろ?

「なぁ俺の思うこの上の住処の建て方話していい??」

「そうでござるな!頼む海晴!」

「うん、じゃあ!まずはエック、エックは凄い力があるから木材を作って欲しいねん!ちゃんと四角いやつ」

「うむわかった」

「ニケちゃんは木材用のきのを生やすのと、足場がわりのちょうどいい高さの木を一時的に生やしてほしい」

「わかった」

「俺と翔陽で建物を組み立てて、ヴェルが木材を上へ飛んで運ぶ」

「わかったっちゃ!」

「小春ちゃんは手が必要な所に要所要所で助けに入る感じでどう?」

「うん、いいよ!」


「でさ、一番の問題やねんけどさ、釘とかが欲しいねんけど、この森にはないよなーー、、?」

「釘か、、それは難しい注文だね。。」


 。。。


「理想はビスとインパクトドライバーやねんけどな」

「びすといんぱくとどらいばー?」

「なんだそれだっちゃ?」

「木材をつなぐための道具やねん、ヴェルの宇宙の道具でできひん?」

「できるっちゃ!」

「まじか!」

「やった!!!」


「宇宙船に帰ればだっちゃ」


 ガクッ。。

「あかんやん」

「そうか。。」


 。。。。


「拙者にも良い案が浮かんで来ぬ。。」

「釘は本当に限られた者の建屋にしか使われないからね」


 みんなくらい顔で悩み込んでる。。

 私も何かいいあいでぃあないかな。。


 ん。。


 釘。。


 尖った長い物が釘だよね。。


とげ。」

「ん?小春何か言ったか?」

「うん、ニケちゃん、大きな薔薇とか命の珠で生み出せない?」

「棘か。。」

「うんそう、薔薇じゃなくってもいいの、長くて強い棘があれば釘の代用になるかなって」

「棘のある植物はいっぱいあるのだけど、釘の代用として使えそうなのはサイカチかアリ蟻通ありどおしだね」

「お!あるんや!!」

「できるだけ強く大きくだよね。。できるかな。。」

「ニケちゃんならできるよ!」

「そうだね、やってみるよ」

 そういうとニケちゃんは生命の珠を創り出した。

「強く、大きな木、サイカチと蟻通し。。」

 そう呟くと生命の珠から精霊のユンがモゾモゾ出てきた。

「ユン達、お願い」

 ニケは地面にユン達を下ろした。

 するとユン達は光となって弾けた。。


 ザワザワっと光の中から若木は生えてくる。

 まるで翔陽君と見たアニメのトトロのワンシーンみたいに二つの木が混ざり合うように生えていく。。

 

「すげーー。。」

 私たちはアニメの様な光景に目を奪われた。


 目の前には信じられないほどに枝分かれした棘を幹から生やした木と、葉っぱの間から細く鋭い棘を輝かせる木が捩れるように聳えてる。

 高さはゆうに20mを超えてるんだけど。。

「凄い。。想像以上だ。。」

 ニケちゃんも驚いてる。


「この棘で。。」

 海晴君が木に歩み寄って生えてる棘をグニュッと曲げてみた。

 全然曲がらない。

「この棘ならもしかしてうウッドデッキ作れるかな?」

「海晴ウッドデッキとはなんなのだ?」

「ウッドデッキってのは、木で作った広場みたいな感じ、俺らの世界にあってさそこめっちゃ気持ちいいねん!!」

「それはいな!!」

「太陽を浴びてウッドデッキでハンモックとか最高に気持ちいいねん!!」

「最高だよな!」

「それは本当に最高だっちゃ!」

「しかし大工でもないお主がうっどでっきなどという物を作れるのか?」

「俺、海のそばのウィンドサーフィンのお店でバイトしててん!その時ウッドデッキ作ったから作れる!バッチリやり方覚えてきた!」

「うぃんどさーふぃん?ばいと?」

「う、うむよくわからぬが海晴は作れるのか」

「そういうことだっちゃ!」

「あの上にうっどでっきですね。。」

 私は高い高い木の上を見上げた。

 さっきエックの壊した木から山桜が咲いた。。

 うっとでっきは私も何度か海晴くんのバイト先へ行って見てる。。

 きっと、ニケちゃんとエックの力があればできるんじゃないかな。。

「ねぇ海晴君。。」

「どうしたん小春ちゃん?」

「私、少しアイディアあるんだけどいいかな?」

「え?うん!当たり前やん」

「じゃあさ、ニケちゃん私たちの下から木を生やして、私たちを持ち上げてくれない??」

「ああ、まかせろ」

「狼のわしらは下で待っておるわ」

「そうでござるな」

「いくよ!」

 いつの間にかニケちゃんは掌の上に生命の珠を浮かしていた。

 またユン達が生命の珠から出てきた。

「お願い」

 そういうとニケちゃんはユン達をそっと地面にユン達を降ろす。

 パッとユンタイは光ったその光の中からニョキニョキニョキっと木が生えてくる。

「みな、枝の上に乗るのだ!」

 私たちはスクスクと育っていく枝の上に座って乗った。

「ユン達、もう少し頑張って」

 ニケちゃんはさらにユンを生み出して木の上に乗せた。

 すると。。


 グングングン!!

 一気に木が延びた!!

「うおーーー!」

「やっほーーー!」

「すげーーー!!」

 グングン私たちを乗せて木は伸びていく!

「すごーーーい!」

「これは凄いでござるな!!」


 木はグングン伸びてバサっと通常の木の上に飛び出した!

「凄い!」

 まるで飛んでるかのように上空へ上がっていって、景色は下がっていく。。

「凄い。。」

 メキメキっと木の成長は止まった。

 柱木葉っぱのそばまで登ったそこからの景色はすっっごい綺麗だった。

 澄み渡る青空に連なる緑の山脈。

 鳥達が楽しそうに空を舞ってる。。

「凄い。。」

 私は美しい山脈に目を奪われた。

「さて。小春ここかどうするんだい?」

「あ!ごめんなさい凄い綺麗な山脈に目を奪われてました」

「あ、うちもだっちゃ」

「はははは、俺もだ、ってかみんなだな、、海晴なんてまだ見惚れてる」

「あ、いやごめん、でもなんか綺麗な山脈の向こうに違和感が」

「何言ってるっちゃダーリンこんな綺麗な山脈に」

「あーそうやな。。」

「ちょっとかわいそうなんだけどエックこの柱木の幹を傷つけられますか?でそこからニケちゃんに強い木を生やしてもらって」

「うむ」

「それを四本の柱木でするとウッドデッキ、できると思うの」

「なりほどね」

「四本の木から強い木だね。硬い木といえば黒檀こくたんだね。。それを平たく広場のように」

「ニケ」

「ん?」

「平たく隙間少なくやで」

「ああ、隙間もだな。。」

 ニケちゃんの表情が重たい。。

「ニケ、ニケなら絶対できるって!!」

 ニコッと海晴君は親指を立てて笑った。

「うん、そうだな!あたしなら大丈夫だ!」

 ニコッとニケちゃんも笑い返した。。

「うーー、、」

 ふふふ、ヴェルが少しもどかしそう。

「それではゆくぞ!」

 エックが掌の上に死の珠を浮かべてる。

「ああいいよ!」

 ニケちゃんも生命の珠を浮かす。

 ッパン!っとエックは死の珠を挟むように両手を合わせた。

 ズォォォっとエックの身体に刺青が広がる。

 目の周りにも歌舞伎役者さんの隈取くまどりの様に浮かび上がった。

 ッタン、ッタンっとエックとニケちゃんが枝から飛び上がって一本の柱技の方へと飛んだ。

 右手を大きく振りかぶったエックがバキバキバキっと柱木の一部を抉り取るように手を振り抜いた。

「凄い力。。」

 その後ろにはニケちゃんがさらに掌の上にユン達を乗せている。

「ユン達お願い、黒檀を生やして。。」

 そういうとニケちゃんはユンをエックの削った木の場所に下ろした。

 発光するユン達、光の中から木が生えていく!

「凄いっちゃーー」

「ほんまに何回見ても凄いなーー」

「では次へゆくぞ!」


 。。。。


 そして四本の木からニケちゃんとエックは黒檀の木を生やした。

 四本の木の間が枝や幹で埋め尽くされた。

 でも。。

「歩き回れないくらい枝が生えてますね。。」

 幹や太い枝が枝分かれして見事に四本の柱木の間をびっしりと埋め尽くした。。

 とても強そうな木と枝、だけど、細い枝が雑草林となって幹や枝の上に生えてる。

「そうでござるな」

「じゃあみんなで枝はらいと床作りしようや!」

「だっちゃね!」

「でも小春ちゃん凄いよな!こんなん考えるとか、俺普通に木材をあの棘で打ってウッドデッキ作ろうとしてたもん、この木を足場にしてさ、足場やねんからもうそれをびっしり埋め尽くしたらそれでいけるよな!ははは!」

「あははは!そうだな!」

 ッザ!ッザ!

「むぅ!これは凄いな!」

「ニケとエックでやったのかい?」

 ビアちゃんとネロちゃんが登ってきた。

「そうだっちゃ!凄いっちゃ!」

「なぁエック!この細い邪魔な枝を切ったり、下の木の平に削れるような道具ってない?ノコギリとかカンナとかさ」

「むぅ?のこぎりかんなか、人間の道具を集めておった所があったのだが、先日の戦いで、果たして今どうなっておるか」

「あったんだ?」

「ああ、あったよ!大鋸おおのこぎりとかも確かあったね、前の花の草原の棲家のそばだよ」

「おーー!いくっちゃ!」

「っていうか、エックかニケちゃん頼んでもいいか?今日の食料調達もしないとだしな」

「だなーー」

「でござるな」

「そうですね!今日は私たちがお昼ご飯作りますよ、いつもニケちゃん達に作ってもらってますし!」

「いいな!現代ご飯食べさしてあげるよ」

「おもろいやん!そうしよ!」

「いいっちゃね!!」

「よいな、それは楽しみでござる!」

「じゃあこの下で作っとくな昼飯!」

「わかった、楽しみにしてるよ!」

「我らの分も頼んだぞ」

「まかせろ!」

「ビアちゃん、ネロちゃんも私たちと同じものでいいの?」

「ああ、かまわぬ!」

「おっけーー!じゃあいくっちゃーー!」


 私達は木を下ってそれぞれの事をしに森へ入っていった。



 

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