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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第二章 神秘の森
106/110

仲間の証って素晴らしい!



 自然の創り出す芸術が今の俺の心に刺さって感動的な景色にまた心を奪われた。

 

 吹き抜ける風が俺の空でを通り抜けていく。

 

 そんな感覚まで感じる。。。

 


 ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー



「うわ、、ま、眩しい。。」


 まるで目の前にあるそれは、俺には輝いてるみたいに見えた。。


 その輝いてたものとは。。


 薄切りやブロックで多様に切り分けられた、肉!!!

 新鮮な川魚の鮎や岩魚いわな

 採りたての春の山の山菜に根菜!


 食材がズラーーーーーーっと俺達の前に並んでる!!


 たまらーーん!


 パチパチ!

 火が燃える音がする。

 その燃える火の上には薄い石の板が。。。

 もしかして、もしかして!!

 焼肉か??

 あの石板の上で肉を焼くのか??


 ぐぅーーーーっと俺の腹が鳴った、早く食べさせろって体が言ってる!

 

 俺達は温泉に入る前にいっぱい果実を食べた!

 やのに、全然腹減ってる!!


「ダメだ腹が減った、俺の肉体は果物じゃダメだ。。」

 ぺたんと翔陽が食材も前にへたり込んだ。

「うちもだっちゃーー。。」

 ヴェルもか。。

 ってか俺もや。。

 三人して寝転がって空を見上げた。

「食べようぜ。。」


「そうだな、だが少し待て、エックが戻ってきたらだ」

 ニコッとニケが笑う。

 うう可愛い、やのに厳しい。。

 ご馳走を目の前に辛いわーー。


 小春とニケとビア、ネロは空腹に強いわ。。

 現代っ子の俺達は弱いな。。

 ハンバーガーとか食べたいわーー

「あーー、クイ・タイナのベーコンアボガドダブルバーガー。めっちゃ食いたい。。」

「うおーー。それ食いたいわーー。」

「うちも食べたいっちゃ。。それに、サーフィンしたいっちゃ」

「俺はウィンドサーフィン、乗りたい」

「海いいなーー」

「いつも当然のようにあったのになー海。ないと寂しいもんだな。」

「あの公園で夕陽見たいっちゃ」

「見たいですねあの綺麗な夕陽。。」

「そんなに綺麗なのか?その夕陽は?」

 小春とニケも俺達の側に座った。

「そうやで。めっちゃくちゃ綺麗!真っ赤な空が鏡のような海に映って目の前全部、、、真っ赤な空になるねん!まるで空の中に立ってるようにすら思えてくるねん」

「そうか。この世界はまだまだ美しい景色があるのだな。。崖の上から見た朝焼けに私は相当感動したのだがな」

「あーー!あれはすっごい綺麗でしたね!思い出そうとしたら目の前にいつでもあの景色が目の前に広がります」

 小春がニコッと笑う。

「俺もだ!」

「俺もそれできるわ!」

「うちもだっちゃ!」

「まじか!」

「わしの目の前にも浮かびよるぞ!」

「え?ビアまで?」

「じゃあみんなで浮かべてその景色の中行ってみようや!」

「あははは!それいいな!」

「いいね!みんなで景色の共有だっちゃ!じゃあいくっちゃよーー!」


「せーの!」


 みんな一緒に目を瞑った。


 目の前に景色が広がる!



 。。。



 崖の上に立つ俺達の前には大きな海がって、水平線を境に空が広がってる。

 朝焼けを迎えようとする空は桃色に色付いて。

 海も空に呼応して桃色に色づいてる。

 雲は光を受けて輝くように黄色やピンク色に染まってる。。

 自然の創り出す芸術が今の俺の心に刺さって感動的な景色にまた心を奪われた。

 吹き抜ける風が俺の空でを通り抜けていく。

 そんな感覚まで感じる!

 

 みんな絶景からか言葉が出てない。。


 改めて見たらすげー綺麗や。。


 絶景や。。


 あの時は身体中が痛いやら、なんやらでぐちゃぐちゃやったけど、今は元気な皆んなでこの景色を見れる!

 最高や。。

 横を見れば皆んないる!

 皆んな良い顔で信じられないほど綺麗な朝焼けを見てる。。


「この綺麗な世界を守りたい、この地球にいる皆んなを、俺は幸せにしたいねん」

 俺は自然と呟いてた。。


「ああ。絶対にこの世界を守ろなければならないね。」

 ニケ。

「世界の崩壊なんて止めるに決まってるだろ」

「うちらがいたら絶対大丈夫だっちゃ!」

「そうです!こんな綺麗な世界を無くしたらダメです!」

 ニケも翔陽も小春ちゃんもヴェルもビアも!

 皆んな自信に満ちた顔で朝焼けの水平線を眺めてた。


「そうだな。この世界は拙者達が絶対守らなければならぬな!」


「え?」

 エック?

 エックもこの景色の中へ??

 俺達の後ろにエックとネロがいた。。

 嘘やろ?

 皆んな驚いて目を開いた。

 そこにはネロに跨るエックがいる!

みな寝転んで何やっておるのだ?」

 うっすら笑みを浮かべるエック。

「俺の景色に中に一瞬、エックがいてびっくりしたよ!」

「うちも見えたっちゃ!!」

「すまぬ邪魔したか?」

「いやそんな事はない」

「そうか、ならばよかった!とってきたぞ葡萄酒だ」

「ええ!ワインか!?」

「この時代にワインとかあるんや?」

「この国は葡萄酒は飲まない、基本的に酒だのだがな、この葡萄酒と言うものはこの国の外にはあるらしいのだ、私の生まれた国から来たという男に教えてもらった、それに酒よりこっちの方が作りやすい」

「へーそうなんや!」

「まー、とりあえすさ!腹減ったよ!早く食べようぜ!」

「だな!!」 

「拙者も腹が減ったでござる!」

「食べるっちゃ!!」

「そうだね!」


 俺達は火を囲むように座った!

 

 真っ赤な肉を焼けた石板の上に置く。

 ジュゥゥゥゥゥゥ。。

 っと良い音が響き渡る。

 

 ゴクンっと俺達は喉を鳴らした。


「今日の肉は猪の肉だ」

「うわ、楽しみすぎる。。」

「食べたいっちゃ。。」

 ヴェルが目を輝かせて涎を垂らしてる。

 もう肉しか見えてへん!

「サッと裏面も焼いたら食べていいよ!岩塩か八朔はっさくをかけて食べると美味しいよ」


「それじゃあ!」


「「「「「「いただきまーーす!!!」」」」」」

 みんなで手を合わせて叫んだ!


 ガツガツガツガツ!!


 俺達は食べた!

 めちゃくちゃ食べた!!


「この蜜柑みかんみたいなん搾って食べるのうめーーー!!めっちゃあっさりする!」

「だな!でもやっぱり岩塩もうまいな!!」

「どっちも美味しいっちゃ!!!」

「おひひいでふーー!」

 小春がまたほっぺたいっぱいに詰め込んでまた子リスみたいになってる。

「あははは!小春なんだその食べ方は!?」

「ほへへふは?ふふうふたへてふはへへふ」

「あははは!何言ってるか全くわからないよ!」

「はははは!小春肉食う時めっちゃそれするよな!」

「だっちゃねーー!あははは!」

「面白すぎるよ!ひーひー、お腹痛いよ、あははは!」

「ははは!すまぬニケは時折酒を飲むとよく笑うのだ」

「良いやん!めっちゃ良い事やん!」

「そうでござるな!」

「俺達の世界では酒を飲み交わすことで仲良くなるんだよ!」

「そうなのか!?」

「そうやで!」

「まぁでも本当は俺達の歳では酒は飲めないんだけどな!」

「そんなのこの世界じゃ関係ないっちゃ!っていうか乾杯してないっちゃ!うち乾杯大好きだからするっちゃ!」

「ほんまや!腹減りすぎて忘れたてわ!やろ!」

「じゃあみんなお酒を持つっちゃ!!」

「あはははは!本当に仲良くなった気がするね!」

 笑い涙をニケは拭った!

「あはは、はーはー、、よし乾杯しよう!」

 みんなグラスを持った!

 ビアとネロも上手に前足で酒の入った大きな木の椀を持ってる!

「うちみんなに会えて嬉しいっちゃ!かんぱーーーい!」

「「「「「かんぱーーい!!」」」」

    「かんふぁーい!!」

 みんなニコニコの笑顔で乾杯!

 小春はまだ肉を頬張ってる。

「あっはっははは!」

 っとまた笑うニケ!

 最高の時間や!


「キュ、キューー?」

「あーーーー!宗近が起きたっちゃ!!」

「まじで!?」

「まじだっちゃ!ほら!」

「ほんとだね!!」

「宗近ちゃん!よかったですーー!!!」

「ほんまやーー!!魂がわんちゃん入ってないかもって心配してわーー!」


「キュイキュイ!!」

「不吉なこと言うなって宗近が言ってるっちゃ!」

「言ってへんわ!」

「わははは!俺も言ってると思うなーー!」

「ふふふふ」

「凄いでざるなおぬしら、その蜥蜴の言葉がわかるのでござるか?」

「あははは!分かる訳ないやん!?」

「キュイ、、キュゥイーー」

「お腹空いてるみたいやな」

「お腹空いてるみたいだな」

「お腹空いてるみたいだっちゃ」

「お腹空いてるみたいですね」

「はははは、みんな仲良しだね!」

「やはり蜥蜴の言葉わかっておるーーー!」

「エック!この子は蜥蜴じゃないっちゃ!宗近むねちかだっちゃ!」

「ああ、す、すまぬ、宗近か、良い名でござるな。。」


「はい宗近ちゃんごはん!」

 小春が小さな川魚を持ってきた。

 小春ちゃんが持った魚にぴょんっと飛んで食べた。

 可愛い。。

「それ可愛いっちゃーー!うちもやるっちゃ!はい宗近ーー」

 ピョン、パク!

「可愛いなーー!」

「宗近も一緒にいっぱい食べるっちゃーー!」

「キュウイ!」


 それから俺達はいっぱい食べた!!

 焼肉に焼き魚、山菜や根菜も焼いて!


 いっぱいあった食べ物は見事にほとんどなくなった!


 満点に広がる空の下俺達は葡萄酒を飲みながら語り合った。


 ニケだけはエックのそばで寝てしまってる。

 ヴェルも

 ドサっと俺達は天を仰いで寝転がった。

「あーー最高やな!」

「ああ最高だ」

「友とは良いものでござるな。。」

「あははは!当たり前だろ!」

「友達は宝だって俺は父さんにめっちゃ言われてたんよ!」

「良いこと言う父さんだな!」

「やろ!?」

「友は宝か、その通りだござるな、されどもお主ら帰ってしまうのでござろう」

「だなーー」

「ってか俺ら帰れるんかな?」

「ニケもきたし帰れるだろ?」

「やんな、どうやったら良いんやろ?」

「ニケがいなくなったのは月の出ぬ夜だったな。。その新月の夜に生命の泉が青く輝いていたと」

「そうか!じゃあ新月の夜に帰れるんか!」

「だな!次の新月っていつだろうな?」

「いつやろ。。」

 空を見上げると三日月が天の川の真ん中に浮いていた。

 月と星が共存してる。。

 すごい夜空や。


 普通は月明かりで星が見えなくなるのに。。

 全く明かりのない世界やからできる星空なんやろな。。


「今晩は三日月、ならば次の新月は二十日七日後でござるな」

「はつかなのかご?二十日と七日後と言うことは」

「27日後か!」

「めっちゃ先やん!」

「あはは!だな!」

「じゃあ修行やな!」

「だな!」

「拙者も一緒に修行するでござる!」

「お!やろうぜ!」

「ヴェルと小春ちゃんも珠の練習したいだろうしな!」

「拙者もその珠とやらを扱いたいのだ、誰ともわからぬ声がお主らも使う珠を扱えたらこの世界を救えると言っておった」

「え?」

「それって」

「今までと違う世界で声が聞こえて」

「その世界が集まって珠になった」

「そう!そうでござる!」

「そっか!じゃあ俺達は友を超えて仲間だな!」

「ああそうだ!エック一緒にこの世界を守ろうぜ!」

「う、うむ、そうでござるな。。拙者もこの世界を守りたい」

「俺たちならできるよ!」

「あ、ってか、ならさエックなんかこんな石持ってなかった?」

 俺は腕を突き出してエックにブレスレットに付いている石を見せた。

 二色のシーグラスがくっついた様な不思議な石。

 曇りガラスの様な石。

「これでござるか?」

 エックはアイヌ柄の入った着物の袖口から俺達が持ってるのと同じシーグラスのような石を取り出した。

「いつの間にかこの石を握っていたのだ。まるで精霊のユンのようだからとっておいたのだ」

 夜空を見上げ寝転んでいた俺達は三人とも起き上がった。

「それそれ!」

「やっぱり俺達と同じだな」

「間違いないわ、黒いシーグラスって感じやな」

「お主らもこれをいつの間にか持っておったのか?」

「うん、知らん間に持っててん、何かわからへんけど俺は仲間の証みたいなもんやと俺は勝手に思ってる」

 ニヒッと俺は笑った。

「お!俺もそう思ってたよ!」

「きっと小春ちゃんとヴェルも思ってると思うわ!」

「多分ニケちゃんも持ってるよなー」

「持ってる気がするな」

「修行がなんか楽しみなってきたわ!ニケちゃんとエックも一緒でさ!」

「だな!何するか明日相談しようぜ!」

「お主達は本当に気持ちの良いもの達でござるな」

「ははは!別に普通だよ!」

「ほんまにやでー!!ってかエック住処が土砂崩れでなくなったけど、、」

「うむ、」

「俺達明日からどこで寝るか考えんとあかんよな。。」

「ダーリン。。どこで寝る。。?」

「ん?」

 寝てたヴェルが起きてきた。

「うちの横で寝るっちゃ。。」

 寝ぼけてるわ。

「ははは、ヴェルちゃうちゃう今じゃなくって明日からの話してるねん」

「んーーー?そうなんだっちゃ。。?」

「そうでござる、寝床でござるな、拙者もどうしようか考えていたのだが、、、もはやここは安全でないと考えると、また違うところに住処を作らねばならぬ、、」

「だよな!」

「ここじゃダメなんだっちゃ。。?」

「むぅ、ここは土砂崩れにより地盤が荒れておってもう前のように住めぬのだ」

「そっか、うち。。良いとこ知ってるっちゃ。。」

「本当でござるか?」

「本当だっちゃ、安全で森全体を見れる場所だっちゃ」

「ほんまかい!?」

「ほんまだっちゃ!大きくて高い木が何本も生えてる場所だっちゃ」

「おお、柱木の庭か、しかしあの木は高くて住処になどできぬのだ」

「うち飛べるから大丈夫だっちゃ」

「本当でござるか?」

「そんな高い木があるんや?」

「あるのだ、太く滑る幹のために猿も登れぬ木なのだ」

「へーー!」

「じゃあ俺たちが帰るまでにそこに住処すみか作りだな!」

「やな!!うわーー!明日から楽しみやなーー!めっちゃワクワクしてきたわ」

「だっちゃね!!」


「お主ら、、」

「ん?エックどうした?」

「どうしたっちゃ?」

「すごいでござるな、拙者は今まで明日が楽しみになど思った事なかった」

「そうなん?」

「うむ」

「きっと明日からは明日が楽しみになるっちゃ!」


「そうですよ、私も楽しみになりましたもん。。」

 目を擦りながら小春がこっちにきた。

「え?なんか嬉しいなそれ」

 翔陽がポリポリと頬をかいた。

 その翔陽の横に座る小春ちゃん。

「うちも毎日が楽しみだっちゃ!」

「だな!」

「明日はその柱木見に行こうぜ!」

「ああ行こう!」


 そうして俺達はリンリンと虫達のなく中、三日月を流しているような天の川を見上げながら眠りについた。




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