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こんなにも世界は素晴らしい!  作者: R0ssi
第二章 神秘の森
104/110

光り輝く木って素晴らしい



 幻想的な森の中。


 俺達は空中散歩していく。

 

 淡く輝く生命の森の中を。



 ーーーーーー 日向 海晴 ーーーーーー


 

 静かや。。


 

 俺。。。



 いつの間にか寝てしまってた。。



 静かな森の中で聞こえる泉の水の音が心地よくって。


 呼吸する空気すら綺麗で。。


 森の匂いも俺を癒してくれる。

 

 地面がふかふかで気持ちいい。。


 横で寝ているヴェルを感じられる。


 ヴェルは寝ぼけながら俺の手を握った。



 幸せな時間や。。。

 


 。。。



 俺はゆっくり目を開いた。


 ヴェルがいる。


 柔らかな光に可愛い顔して眠るヴェルがてらされてる。


 俺は必死に生き返らせようと頑張ってくれてるヴェルを思い出した。。


 そっと俺はヴェルの頬に触れた。


 ありがとう。


 ヴェル。。


 すーーっと涙が流れて柔らかな苔に落ちた。

 

 。。。

 

「ん。。」

 ヴェル?


「ダー、リン」

 ヴェルが俺の胸の中に入ってきて抱きついた。


 なんて可愛いんや。。


 俺も目を瞑ってヴェルを抱きしめた。

 こんなにも大切な物は無いな、って俺は心の底から思った。



 。。。



 何か。。


 森に優しい力が充満している気がする。。


 瞼の裏にも淡い光が映り込んでる。。


 俺はまたそっと目を開いた。。


 え。。


 蛍がいっぱいや。。


 俺は目を開いて辺りの景色を見て驚いた。


 森全体にいっぱいの小さな灯りがある。


 苔の上にも木の幹にも葉っぱや枝の上にも。


 空中にもふわふわと舞っているものもいるし。

 生命の泉の水の中で光っている物もある。


 その幻想的な光のおかげでぼんやりと森に光が帯びてる。


 綺麗すぎる。


 。。。


「ダーリン?」

 ヴェルが目を覚ました。

 宗近はまだヴェルの後ろで寝てる。

「これは。。。?すごいっちゃ。。。」

 俺は抱きしめていたヴェルからそっと手をのけた。

 森の景色に魅入られながらゆっくりヴェルが体を起こす。


 ぼやっと光る世界の中でヴェルは上を見上げていた。。


 神々の森が。


 生命の泉が光ってる。


 寝そべりながら空を見上げていた俺も体を起こした。


 ヴェルはこの目の前の風景にずっと魅了されてる。。


 いつの間にか、、夜の森が光る世界に俺も魅了された。

 

「ダーリン見て」

「ん?」

 ヴェルの差し出した指の上に光がある。


 その光の元はニケが生命の珠から生み出す精霊のユンだった。

 シーグラスに目のついた様な可愛い見た目の精霊のユンは俺の方を見て目で笑った。

 するとどこからともなく、ふわりふわりと美しい柄の蝶々がやってきた。

 その蝶々に精霊のユンはぴょんっと乗った。


 ふわりふわりと飛んでいくユン。


 ユンを乗せた蝶々が何匹も舞って神々の森を中をさらに幻想的な空間にしている。


 飛んでる光はこれやったんか。。


「綺麗だっちゃ。。」

 そういうとヴェルは俺の手を引いて立ち上がった。。

 俺も手をひかれて一緒に立ち上がる。


 御神木を眺めると数えきれない数のユン達が御神木の幹から枝や葉っぱまで、ぼんやり光らせていた周りの気よりも一番美しく力強く夜の神々の森の中でそびえ立ってる。


 見上げると御神木の周りから見える空のからは三日月と信じられない数の星が輝いてた。


 生命の泉も水の中から輝いて信じられないほど美しい景色や。


 今まで何度もそして色々な景色を見て感動してきたけどこの景色に勝る幻想的な景色は見たことない。。


 それほどの景色。。


「ダーリン。。」


「ん?」

「これ覚えてるっちゃ?」

 そういうとヴェルは胸の谷間からスティックタイプのスプレーみたいな物を取り出した。

「あ、それは確か雲の上で夕陽を見た時の雲を固めてたスプレー!」

「そうだっちゃ!」


「あの雲の上での夕陽、めっちゃ前に感じるなーー」

「だっちゃね。」

「で?そのスプレーを出してどうするん?」

「これは少量だけど雲も作れるんだっちゃ!」

「ほんまに?」

「ほんまにだっちゃ!」

「でも雲を作っても。。」

「まぁ見てみたら意味わかるっちゃ」

 ヴェルは足元にスプレーを振った。

 モクモクモクと俺達の前に小さな雲ができた!

「うん!小さいけどこれで十分だっちゃ!」

 スプレーが噴霧された液体が雲となって目の前で浮いてる。

 結構薄い、触ってみるとモチっと硬くって夕陽を見た時の雲の感じと同じや。

 まるで雲の魔法の絨毯みたいやな。

「さ、ダーリン乗るっちゃ!」

「え?乗れるん?これ結構薄いで」

「大丈夫だっちゃ!」

「ほんまに?」

 俺はゆっくり手で感触を確かめながら雲に乗ってみた.

 案外乗れる!

 フワンフワンして面白い!

「でね、この雲は浮いてるだけだからうちが乗って進ませるっちゃ」

「おーーめっちゃいいやん」

 幻想的な神秘の森の中、俺達はゆっくりと飛び始めた。

 俺達を乗せた雲の絨毯は生命の泉の上を飛んでいく。

 周りには蝶々や小鳥達がユンを乗せて一緒に飛んでる。

 幻想的な森の中、俺達は空中散歩していく。

 淡く輝く生命の森の中を。


 めちゃくちゃ綺麗で最高や。


 生命の泉は鏡のように俺達を映してて、泉の水面みなもギリギリを飛ぶと、その水面の向こうにいる自分に手が届きそうや、ヴェルが水面の向こうのヴェルに手を伸ばした。

「ははは」

 俺も手を伸ばす。

 すると向こうの俺達も手を伸ばしてきて、触れると俺達の後ろに航跡が引かれた。

 俺達も笑って航跡を引いてる。

 楽しそうな二人が向こうにいて俺はさらに嬉しくなった。

 向こうの二人もさらに嬉しそうだ。

 

 フワッと雲の絨毯は水面を離れて舞い上がり始めた、御神木をくるくる回りながら上がっていく。

 御神木にはユン達がいっぱいで神聖で美しい雰囲気を放ってる。

 その御神木を回っていくと太い枝の上に翔陽と小春ちゃんが肩を寄せ合って座ってた。


 ふわーっと俺達は翔陽と小春ちゃんの前を通り過ぎていく。

 二人ともめっちゃ驚いたこ顔してた。

「しょうよー!小春ーー!」

 ヴェルが声をかけてる。

 俺達は二人に手を振った。

 翔陽と小春ちゃんも手を振り返してくれた。


 俺達に気づく前の小春ちゃんは指の上にユンを乗せて優しい目で見つめてた。

 翔陽はその小春ちゃんをさらに優しい目で見つめてた。

 二人も、なんか、すごい神聖に見えたわ。

 アダムとイブ的な?

 あ、神様とはちゃうか。

 

 その翔陽と小春ちゃんを通り過ぎて俺達は御神木どんどん上がって行った。

 葉っぱが茂る横を通り過ぎて俺達は夜空の中に飛び出した。


 三日月と信じられない数の星々がそこにはあった。

 どんどん俺達は空に舞い上がっていく。

「綺麗だっちゃーー!」

 ヴェルは大きな大きな夜空をキラキラした目で見つめてる。

 

 そして雲の絨毯はゆっくり止まった。

 

 上空から神秘の森を見下ろせる。

 まるでユン達が森も照らして、大都会の夜景や。

 なんて絶景なんや。。

 

 ニケが生命の光で蘇らせた範囲が光ってる。。

 なんて広大な範囲の森の殺して蘇らせたんや。。


 俺は昨日の戦いの凄さを絶景から見て感じた。

 ニケの力すごいな。。

 それに生命の珠も創り出してたし。。

 神様みたいな光を纏ってた。


 ニケ。

 もしかしたら神様なんかもな。。


「昨日のニケ凄かったっちゃね!」

「やなーー」

 ヴェルも同じ様な事考えてたんやな。。

「まるでスサノオだったっちゃ」

「せやなーーってヴェル、ヴェルも同じ感じの光出してたやん」

「え“?本当だっちゃ?」

「うん、夕陽を雲の上で見た後さ落下したの覚えてる?」

「あ、落ちたっちゃ。。」

「その時どうやって助かったかは?」

「んーーーと、うちはダーリンを死なせたくなくって必死で、でどこからか声が聞こえてきて。。」

「うんうん」

「ダーリンを助けたいって心の中で叫んだっちゃ!」

「まじか!で、多分その時ヴェルも光の神様を纏ってた」

「本当にうちもあのスサノオもたいな光を出したんだっちゃ?」

「うん!俺その光の女神様の手の上に乗って助けられてんもん、でそこから覚えてるん?」

「んーーーそこから記憶がよくわからんっちゃ、夢か現実か分からない中にうちはいたっちゃ」

「そっか、今更やけど、その時もこの世界でも、ありがとうな」

「うちもありがとうっちゃ、夕焼けから落ちた時からずっと、ダーリンが守ってくれてたの感じてたっちゃ」



 三日月と満点の星空、そして生命の光りが満ちた溢れた森、その狭間で俺達は肩を寄せ合って感謝の気持ちでいっぱいだった。


「うち、これからもいっぱいダーリンを助けていくから、ダーリンもずーっと側にいて欲しいっちゃ」

「ヴェル、、当たり前やんか、俺は、何があってもヴェルから離れへんし、何があっても離さへん!」


「ダーリン。。」


「俺がおじいちゃんになって、ヴェルがおばあちゃんになるまで、ずっと一緒や」

「ダーリン、、ありがとうだっちゃ」

「俺はもう!死ぬ時まで死なへん!!」



「ふふふ、、ダーリン。。それ当たり前だっちゃ!」



「ははは!ほんまやな!!ははは!」



 

  


 

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