娘の横顔が可愛いのだが。
「緋伊ならまだいけるが聖堂は流石に無理だ。」
「何で無理なんだよメイ?」
「フューラー、彼奴は自身の欲求の為ならば人の生きたままの解剖も辞さないそんな人物だ。」
「それでも!私は、あの方を好きになってしまったんです!あの微笑みが魅力的なんです。」
自分の記憶では、聖堂の微笑みは邪悪以外何でもないのだが。あっ、今も微笑んだ。それを見た王達は大いに引いた。
「エーデル、私は貴方を姪の様に扱っていました。そして、叔父の立場から見たら彼は辞めた方がいいと思います。」
「妾もそう思う。あの目は、駄目だ。」
「俺は、あの目を見た事ある。あれは、確か迷宮のボスのノーライフキングがあんな目だったな。」
しかし、エーデル姫の目は本気である。
それから、三十分程自分達はエーデル姫の説得を試みたたが無理だった。
「はぁ、仕方ない。【精神魔法・影】さて、これで周りは自分達の話を聞けなくなった。」
「精神魔法て、意外に便利だな。あの幻といい極めれば戦争で有利そうだな。」
ヴェーガが驚きながら言う。
「さて、今転移者の中で10人程が王城を逃げようとしている。その中には聖堂もいる。さて、君はどうするかな?聖堂と共に駆け落ちする覚悟はあるのかな?」
その言葉に周りは雷を打たれた様な顔になる。それも当然だ。更に転移者達が逃げようとしているのだ。
そして、姫の答えは
「はい!」
自分達は、説得するのを諦め応援する事にした。
「まぁ、そんな事があったんだよ。」
「まさか、エーデルが駆け落ちするなんてね。」
「お父さん~、駆け落ちって何~?」
自分は、あの後酒で酔ったフューラーを背負い家に帰った。
「簡単に言えば、今の状況じゃ好きな人と一緒になれないからその人とどこか遠くに行くことだよ。」
「なんだ~、お父さんとお母さんがした事か~。」
確かに自分とレーレンがした事は駆け落ちと言える。
それにしても、自分の部分が多いのにレイはとても可愛らしい。
「それより、お父さん、お母さん一緒に寝てた 欲しい。」
「「えっ!?」」
自分とレーレンは、レイのお願いにびくりとした。
「おやすみ~」
現在、自分とレーレンそして、レイの三人は相当な大きさのベットに川の字で寝ていた。
レイは、直ぐに寝てしまった。
「横顔、可愛いな。」
「そうね。それよりも友人達はどうなるの?特にエーデルの事が心配ね。」
「まぁ、アーベンさんが何とかするだろう。姫の事については自分は何も知らない。」
自分は、聖堂と姫について考えないようにした。考えるだけで腹が痛くなる。
「さて、自分達も寝るか。」
「そうね。」
すると、レーレンが自分の顔を持った。そして、顔を合わせる。
「なんだ?急に・・・」
すると、レーレンが自分の口とレーレンの口を併せる。
「!?」
数十秒程このままであった。もし、ここで強引に動いたらレイを起こしてしまう為動くのも躊躇われる。
「ふふ、おやすみ。」
そして、レーレンは寝てしまった。自分はただ呆然としていた。
「昨日は、ありがとうなメイ!」
「お前には二日酔いは無いのか?」
朝、あれ程飲んでいたのにピンピンとしているフューラーに自分は驚いた。
「それよりも、迷宮に行かないか?」
「あら、何でまた?」
「実はだな、お前とはぐれていた時なアーベンさんにある迷宮を踏破して欲しいって言われたんだ。」
「それって、S級以上の人がする事何じゃ無いのか?」
迷宮を踏破する冒険者は大体がS級以上の冒険者である為自分達の様なC級には頼んでこない筈だ。
「何でも、最近魔物が活発化している為高ランクの冒険者が駆り出されているらしいんだよ。そもそも、ここ十年程魔王達との間で相当ピリピリしてるから嫌だってさ。」
「成程な、簡単に強い手札は出したくないという事か。それで、何処の迷宮何だ?」
「俺達が行く迷宮の名前は、《フルカス迷宮》七十階層あるのに関わらずこの五年で踏破できたのは五階層程らしい。」
自分は、それを聞き驚いた。単純計算で一年に一階層しか踏破出来ていないのである。
「ただ、アーベンさん曰くお前がいたら簡単だろうとさ。」




