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白影医学研究所三重密室殺人事件《その3》


「再氏を呼んでいただけますか」


 静祢のための椅子が用意され、彼女はそこに坐った。係りの人間が別室にいる再を呼ぶために部屋を出て行った。


 今回の事件、なにも静祢の容疑を完璧に晴らす必要はない。


 俺は手元のボールペンをもてあそびながらこれからする話の内容を吟味した。


 彼女が何者かに嵌められた、そう、哀れなジェームズ・アンズウェルである可能性を明示すればいいのだ。もちろん、代わりの羊を用意する必要はある。それも大した問題ではなかった。


 今回の事件において直接証拠はなにもない。あるのは状況証拠ばかり。誰も直接彼女の犯行を目撃したわけでも、彼女自身が自分の犯行を認めたわけでもないのだ。まだまだ戦うことができる。


 再が部屋に入って来た。


 斜視気味の中肉中背の男で、落ち着かない様子で室内のあちこちに目線をやっていた。髪の毛は整えられておらず、服装もシャツは皴だらけでズボンのポケットの裏地がはみ出ている。あまり身なりに頓着しないタイプかも知れない。


「だらしない格好ですね。ああいうのは好きません」

 麻耶華が軽蔑するような目でつぶやいた。

「自分を良く見せようという意識がない。傲慢な性格かもしれないな」

「そんなことで性格を分析したりはしません。そんな決めつけをする方が傲慢ですよ。わたしは単純にあーいうのが苛々するんです」


 こいつを助手にしたら少しもみっともない姿ができなくなりそうだな。

 俺はそう思うとげんなりとした気分になった。


「ええっと、白影研究所で働かせていただいていました、井上再です」

「再さん。いくつかお聞きしたいことがあるのです。まず、あなたが現場に踏み込むまでの経緯を聞かせてもらえますか」

「あっ、はい。えーっと、あれは午後九時半、くらいだったかな。研究室の方から変な物音が聞こえたんです」

「それは、具体的にどのような音でしたか」

「はっきりと聞こえたわけではないのです。外は嵐で、その雨風の音がやかましかったですし。それにテレビのバラエティ番組もうるさかったし、わたしああいう番組は嫌いなんですよね。低俗でなんというか」

「すみません。事件の話をしてもらえますか」

「えっ。ああ、失礼しました。物音がして、そういえば博士が研究室から全然出てこないな、と気づいたんです。午後四時半くらいに研究室に電話をすると博士がいて、それからは居間にわたしと岩野手さんがずっといましたから。研究室から出ていくには必ず居間を通る必要があるんです。だから変だって話になって。博士には持病がありましたから不安にもなったんです。様子を見に行こうとしたら途中の扉に向こう側から閂が掛かっている。やはりますます変だってことになって」


 俺は席から離れて再に近寄って行った。ここまでの話は事前にもらった資料に書いていることばかりだ。なにも目新しい要素はない。


「そしてカードキーを来馬さんから受け取ったんです」

「そこです。どうして研究室のキーを来馬さんが持っていたんですか」

「それは本人に訊いていただいた方が良いと思いますが。どうも博士が来馬さんの部屋に来た時に忘れて行ったらしくって」


 ここだ。


 圧倒的に怪しいじゃないか、秋野来馬。


 そもそも博士が大事なカードキーを他人の部屋に置き忘れるだろうか。いや、起こりうることだ。偶然それが起こったのかもしれない。しかし、怪しい。そこが大事だ。殺人事件が起きた時に、たまたま密室の鍵を持っていた。


 突くとすればここになる。このことは前から決めていた。来馬を呼んで彼から話を聞き、上手くやれば後は解決するはずだが……。


 問題があるとすればアレだ。アレをどう始末するのかっていう点。なにせ簡単に処分できるものじゃないから、そこを説明できなくてはならない。なにか手がかりはないか。


 まあ、適当に突っついてみるか。


「それから警察に通報したんでしたね。でも、すぐには来なかった」

「はい。現代の警察の動きがいい加減なこともありますが、嵐のせいで土砂崩れが起こり、途中の道がふさがって、結果三日も掛かってしまいました」

「大変だったでしょう。その間、静祢さんはどうしたんですか。あなたからすれば彼女は殺人犯だ。ふんじばっておきたいのが本音でしょう」

「さすがに殺害現場に閉じ込めるわけにはいきませんから、本人の承諾を得て自室から出ないようにしてもらいました。交代で彼女の監視をして」

「三日間も外に出られないと退屈だったんじゃないですか」

「まあ、テレビがありましたし。さすがに仕事をする気にはなりませんでしたが」

「食料とかは大丈夫でしたか」

「ええ。それはまあ多少のたくわえがありましたし。来馬さんがじつは料理上手で、車いすに乗っているのにすごいですよね。シチュー、ビーフカレー、ステーキ、どれも本当に美味しかったですよ。わたしも昔」

「すみません。今の脱線はわたしが悪かったですね。ところで四時半からずっとあなたと万桜さんは居間にいたとのことですが」

「ええ。テレビを観ていましたよ」

「トイレなどには立ったでしょう? さすがに」

「何回かはそうですね」

「その時、来馬さんの姿を見かけたことは?」

「いえ、一度もありません」

「万桜さんは?」

「彼女も見かけていないと云っていました」

「保存してもらった防犯カメラの映像ですが、じつはわたし実際に見てないんですよ。具体的にどこからどこまでを保存してもらえたんですかね」

「ええっと、四時からぼくたちが廊下の扉を破壊したあたりまで、ですかね。それ以降は別にいらないかと思って削除しました」


 ――十分だ。


 俺は再に礼を云ってから自分の席に戻った。これですべての準備は整った。あとは兄妹というものに期待するしかない。


「先生。次は万桜さんを呼ぶんですか」

 麻耶華がこちらを見て尋ねた。

「いや、もういい。これですべての情報は集まった」


 俺は立ち上がり、この場にいる全員に聞こえる声で宣言した。


「秋野静祢は無罪です。なぜなら、犯人は彼女の兄である秋野来馬。彼だからです」


 陪審の突然の発言に場は乱れた。しかし、間壁と龍賀はまったく動じていない。俺がここで静祢の無罪を主張することは彼らにとって想定していたことだったからだろう。騒がしかったのは傍聴人であった。平生、名探偵審問において陪審は有罪の認定をするだけのお飾りの役職。このような発言はまず出てこないものなのだ。


「根拠があっての発言だろうな! 千夜名探偵!」

「もちろんだ、龍賀名探偵。あと、今の俺は名探偵じゃないからな」


 名探偵じゃない。そうだ。今の俺は名探偵じゃない。


「ではいかにして秋野来馬が三重の密室をつくり、白影博士を殺害したのかをお話ししましょう。第一の門である防犯カメラ。これに関しては問題になりません。なぜならこのカメラは八時間ごとに映像が削除されるようになっている。つまり、来馬氏は午後四時より前に廊下を渡り、研究室前の通路に移動したのです。実際、居間にいた再さんと万桜さんは来馬氏の姿を見ていません。つまり、すでに彼が現場にいたとしても矛盾はないのです」


「矛盾はない。だが、いったいどこに来馬氏は隠れていたというんだ!」

 

龍賀からの突っ込みが入るも、即座に俺は返す。


「もちろん。物置部屋だ。来馬氏はあそこに身を隠していたんだ。そして博士と静祢さんが通路を通り抜け、研究室に入った頃に閂錠を内側から掛けた」

 

 これで監視カメラと閂錠の密室は突破できる。

 さて、次が問題なのだが。


「そして研究室に入った来馬氏は博士を殺害。一緒の部屋にいた妹の静祢さんに容疑が向くよう、あらかじめ盗んでおいたカードキーを使って部屋に外側から鍵を掛けた。そして再び物置部屋にもどり、あとは再さんたちが不審を抱いて現場にやってくるのを待った。とはいえ、九時頃になりさすがにしびれを切らしてわざと物音を立てたようですがね。密室の内側にまだ犯人がいる、と気づかせたくなかったからできれば再さんたちが自発的に博士を探しに来てくれるのを待っていたかったのでしょうが、あまり遅くなると睡眠薬を飲んだ静祢さんが目覚めてしまう。このことから、被害者と来馬さんの間で何らかの取引があったのではないでしょうか。例えば、妹の静祢さんを博士の自由にさせることで金銭を受け取る、だとか。そういう取引を持ちかけて置いて、実際は博士を密室の中で殺害する算段だった」


「千夜名探偵! お前は肝心なことを忘れているぞ!」

「なんだ。うるさいな、デカい声を出して」

「来馬氏の状態だ! 彼は両足が使えないのだぞ! どうやってあの急な階段を上る? どうやって博士の後頭部を鉄パイプで殴る? 不可能だ!」


 ほら、引っかかってくれた。


「なんだ、そんなことか。簡単だよ、彼の足が使えないなんて言うのは嘘だ。本当は立って、走ることができるんだよ」

 

 場が静まりかえった。傍聴人も、間壁も、龍賀も。全員が沈黙した。


 長い、長い静寂。だが、誰かがクスリと笑う声が聞こえた。


 次の瞬間、龍賀が腹を抱えて大笑いを始めた。


「アハハハハハッ! 驚いたぞ、まさか、あの千夜真名探偵ともあろうものが、そのような、そのような推理を大真面目な顔で話すとはなッ! どうも僕は噂を聞き違えていたらしい、貴様は大人物だと聞いていたが、いやいや、この場でそのような稚拙な推理を話すことができるのはある種の大人物と云えなくもないか」


 呵呵大笑。しかし間壁は冷ややかな目で俺を見て、傍聴人たちは苦笑してかぶりを振っていた。ただひとり、隣に座っている麻耶華だけが平然とした顔をしていた。


 麻耶華が云った。

「ああ、やっぱりそうだったんだ」

「なにがだ」

「ここにいる人間。なんにも見えていなかった」


 俺はぐるりを見回し、頷いた。


「確かにそうだな」


 誰ひとりとして俺の目的に気づいていない。

そして、これからなにが起こるのかも。


 これが有罪率100%の名探偵審問であることを誰ひとり理解していない。


 さて、どこまでやれるか。あとは賭けだ。


「千夜名探偵。その馬鹿げた考えを引っ込めるなら今の内だぞ」

「なんでそんなことをする必要がある。こちらは下調べもしてあるんだ。彼の両足の怪我は五年前、自分の病院で治療した。その時の医療関係者は全員来馬の親しい人物ばかりであった。両足が使えない状態だ、という嘘の診断書を書かせたんだ」


 龍賀は笑顔を消して、こちらを鋭い目つきで睨んできた。


「恥の上塗りをあくまで続けるか。残念だよ、千夜名探偵。いや、千夜。その程度の下調べ、僕がしなかったと思うか。確かに診断書をねつ造し、それを周囲に協力させることが彼には可能であった。だが、この僕が彼の怪我が嘘である可能性を考慮しなかった、と。本気で思ったのか」


 背筋が凍った。まさか、そんなことがあるか。この男は本当に気が付いているのだろうか。この怒りはどういう種類の怒りだ。


 だが、俺はあくまでもこの推理にこだわる。

 これしかない。これ以外に方法はない!


「馬鹿が。それならここに来馬氏を呼んでやろう。そして、貴様の推理がいかに愚かなものなのか、じっくりその目で確認すればいい」


 それは俺も望むところである。

「ああ。そうしてくれ」

 椅子に深く腰を下ろし、軽く目を瞑った。頭の中は真っ白だった。



 係りの男に車いすを押され、秋野来馬が入室してきた。

 顔は青ざめ、華奢な体つきをしている。元々は医師として働いていたという彼は、事故で両足が使えなくなった。その両足は今、紺色のブランケットで隠されていた。


「わざわざお呼び立てして申し訳ない! 来馬さん」

「……構いませんよ。妹の嫌疑を晴らすためです」


 その口調には力がこもっていない。諦めきっている感じであった。

 三重の密室の中で被害者と一緒だった静祢。この絶望的な状況を前に兄の自分は為すすべもなく静観するしかない、そういった感じであった。


「こちらの馬鹿な男が、あなたに嫌疑をかけているのです」

「……わたしに?」

 

 そう訊き返した来馬の目にはようやく興味の色が浮かんだ。


「わたしにあの犯行が可能だ、とあの人は云うのですか?」

 来馬は俺の方を見た。その目の色からはどのような感情が渦巻いているのが、察することはできない。


「ええ。あなたの両足がじつは使えて、立って走って、階段を駆け上がり、博士の後頭部を殴って殺害することができる、と彼は云うのですよ」

「わたしの両足が使える……そうですか」


 その時、来馬は確かに落胆していた。安堵ではなく、落胆。


 俺は彼の前に立った。脇にいる龍賀はこちらを蔑むような目で見ていた。


「すみませんが、来馬さん。あなたの足を見せてやってもらえませんか。こんなことを云うのは大変心苦しいのですが」

「……良いですよ」


 そういって来馬はブランケットを外した。

 すると、そこには。

 確かに、あるはずである。

 

 足がなかった。


 俺は――そっと来馬の手を取った。

 そして来馬の目を見つめる。


「あなたが犯人ですよね。来馬さん」

「……違います。わたしは、違うんです」


 嗚咽を噛みしめるような、そんな声だった。悲壮。俺は手を握り、そのまま彼と目を合わせながら話を続けた。


「あなたの両足は確かにない。両足がなければ研究室に近づくこともできない」

「ええ。ですから、ですからわたしは犯人になりえない」

 俺は彼にだけ聞こえるように囁いた。

 来馬は目を見開き、ただでさえ青ざめた顔色をさらに悪くし、しばらくの逡巡の後に、深く、深く頷いた。


 俺は彼から離れた。彼は最後に俺にだけ聞こえるほど小さな声で「ありがとうございます」と云った。そのやり取りを周りの人間は見ていたが、誰も気にも留めなかったのだ。


 来馬は用が済んだということで退出した。


「……千夜。これで分かっただろう。来馬氏が犯人などというのがいかに馬鹿げた考えなのかということが」


 俺は答えなかった。

 それからは傍聴人も間壁も龍賀も、全員俺がいないものだという態で話を進めていった。名探偵審問の形式的な手続き、犯人は秋野静祢である。それが前提となった審問。


 そして三十分後、審問の終了前に陪審である俺に向かって、間壁は渋々といった様子で本件において静祢が有罪か無罪か、どちらであるかを尋ねた。


 俺は迷わず答えた。


「無罪です。なぜなら犯人は秋野来馬だからです」


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



 気が狂ったのか、そういう目で龍賀たちは俺を見ていた。


「……いい加減にしろ千夜。貴様が名探偵の資格を再取得するためにこの審問で彼女を無罪としたいのは分かっている。自分の推理――あんなものを推理と呼ぶなら、の話だが、推理が的外れだというのに子どものようにダダをこねるのは」

「おい。お前はいったい、いつ俺の推理を聞いた?」


 室内の中央に歩み出て、群衆を相手に話を始めた。


「確かに、確かに来馬は両足が欠損している。あの状態では急な傾斜の階段を上ることはもちろん、博士の後頭部を鉄パイプで殴って殺害などとても無理だろう。だが、どうしてお前たちは彼の足が事件当日も欠損していたなどと考えているんだ?」


 誰も答えなかった。意味が分からないのだろう。


「今、彼の両足が欠損しているからと云って、どうして事件当夜も両足がなかったなどと云いきれる? あったかもしれないだろう。過去の事故の際に足を怪我した。その怪我は足の欠損にまで至らなかった。しかし、周囲の人間には足が欠損したという風に思わせていたんだ。彼は。今回の犯行のために。彼の両足は犯行時、立って歩ける状態であった。そして階段を駆け上がり、博士を撲殺し、車椅子に坐った。そして嵐で警察が来られない三日の時間を利用して彼は――」


 自分の足を切断した。


「お前、なにを云っているんだ」

 龍賀の表情が強張り、こちらを気味の悪いものでも見るような目で見ていた。

 おそらく、薄々察しているのだ。なんのために俺がこのようなことをしているのか。


「彼は足を切断した。そのために必要な道具は医学研究所ならいくらでもあったでしょう。そしてその足はどうしたのか? きっと皆さんは気になるでしょう。なにせ簡単に処分できるものじゃない、アレ――人間の両足はね。だから彼はやたらと肉を使う料理ばかりつくったんですね。シチュー、カレ―、ステーキ……」

「やめろ! くだらん戯言をこれ以上吐くと許さんぞ!」


 龍賀はそう怒鳴り、慌てて係りの人間に駆け寄った。

「おい! 今すぐ控室にいる来馬氏を呼んで来い!」

「えっ、ええっと、それは容疑者の確保ってことで」

「馬鹿野郎! 保護だ! このクソ野郎がさっき、とんでもないことを吹き込みやがったんだ!」


 もう遅い。時間はたっぷりと稼いだ。


 これは名探偵審問。有罪率100%の出来レース。貴様自身がそういっていたじゃないか。ならばどうやって無罪を勝ち取ればいい?


 黒を白に。


 白を黒に。


 そうする覚悟がなくて、どうして名探偵に返り咲くことができるだろうか。


 俺は囁いた。


「あなたの両足は事件当夜はあった。それを博士殺害後に切断したのです。だが、そのことは足の状態を確認でもされたら一発で分かってしまうでしょう。大変だ。さあ、足を確認できないようにしなくちゃ。できますか、あなたに」


 彼ならきっとやってくれるだろうと思った。妹の代わりに自分が犯人になれれば良いと考えるほど兄妹愛の強い来馬なら、きっと俺の云いたいことが分かるだろう。


 防犯カメラの映像の保存した範囲も良かった。


 四時から再たちが廊下の扉を破壊したあたりまでしか保存していないのだ。つまり、来馬が車いすを押して廊下をやってくる姿は保存されていない。残っていたら、それがそのまま密室の中に来馬が潜んでいなかったという決定的な証拠となってしまうところだった。


 好都合だ。すべて好都合。


 有罪の静祢を無罪にし、無罪の来馬を有罪とするのに好都合な条件ばかりが整った。


 その後、ビルの五階から両手で窓を這いあがった来馬が飛び降りた。地面に落下した彼の身体は醜く潰れ、特に腰から下はもはや元の状態を確認することが不可能なまでに破損していた。


 そして、すべての罪は自分にある。すべて千夜名探偵の推理通りであるという旨の遺書が発見された。こうして白影医学研究所三重密室殺人事件は幕を閉ざした。


 犯人は秋野来馬であり静祢は無罪であった。名探偵審問で無罪を証明したとのことで俺の名前が紙面に踊った。



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