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三話 お願い
「や、やっと終わった。」
一瞬のことが一時間に感じるってこういうことなんだなって、改めて感じた。
―ぐぅぅ…
「友翔!ご飯できたわよ!」
ナイスタイミング、お母さん。
「腹へった…」
そうつぶやいて、扉をひらいた。
「うぉぁぁあ…!」
扉を開くと、あの女がいたのだ。
『ぽぽ…声真似は得意なんですよ?』
「う…あ…」
『話を聞くだけでいいですから!』
「うぅ、はい…。」『あ…。最初に言っておきますね、私、おことといいます。皆からは、八尺様なんて呼ばれてますけどね…。ポポポ…』
「俺は、さ、笹島 友翔。」
(八尺様って、ポポポのやつだよな、身長がばかでかい…。てことは本物!?)
『ちょっと、昔話をしますね。』
「お、おう」
とまいどいながらも、八尺様の昔話を聞くことにした。