3話 最近の読者に人気の有名キーワード
公式キーワードやおすすめキーワードは2話のとおりですが、それ以外の一般キーワードで読者人気のあるキーワードについて語ります。
ポイント中央値や0pt回避率といった数値で読者人気を評価していますが、これらの数値評価が有効な条件はキーワードをつけた作品数が多い場合です。
たとえば1作品にしかつけられていないキーワードは、ポイント中央値はその作品の総合評価ポイントになり、0pt回避率は100% or 0%のどちらかになり、意味がありません。
100作品未満にしかつけられていないキーワードだと誤差が大きくなる傾向があり、ポイント中央値で並び替えると上位に作品数が1~2桁の作品が並びます。
というわけで、100作品以上につけられた有名一般キーワードで読者人気のあるキーワード上位50件の表を以下に貼ります。
「勘違い」「成り上がり」「料理」といったキーワードがポイント中央値も高く、おすすめキーワード「悪役令嬢」に匹敵する人気度となります。
これらがなろうの現状を代表するキーワードです。「チート」や「ハーレム」等はもう人気的には時代遅れの印象があります。
「TS」「性転換」は0pt回避率もかなり高く、そういう方面が好きな読者が貪欲に作品を漁ってポイントを入れている感じです。
ちょこちょこと上位に食い込んでいる長いキーワード「ネット小説賞感想希望」「MF新人賞3」系のキーワードは、読んで字のごとく小説の賞に応募しているキーワードです。
多くの場合、総合評価ポイントが高く作者が自信を持った作品を応募しますので、ポイント中央値が高くなる傾向があります。
大抵の読者が1話でブラバして感想0件だけど、どうしてもプロに意見が欲しい作品も「感想希望」系のキーワードをつけていることがありますが、それを避ければクオリティが高めの小説が多いです。
特に好きなキーワードが決まっていない場合、これらの賞のキーワードで検索すると面白い作品を見つけられる可能性が高いです。
「小説家になろう」のトップページから「現在開催中の公式企画」ページで現在の各賞のキーワードが確認できます。確認が面倒なら「賞」で小説検索してもいいでしょう。ただ「第2回お仕事小説コン」のような「賞」の字が入らないキーワードもあります。
参考までに10~99作品と少ない作品につけられた、読者人気のありそうなキーワードの表を載せます。
もう0pt回避率が仕事をしていません。
まぁ「書籍化」は当然ポイント中央値が高いですよね。
「モフモフ」と「もふもふ」のような表記揺れは小説検索しづらいので公式キーワードか登録必須キーワードに入れるべきです。
「デキる子・仕事ガール」はなぜこんなキーワードが発生したのか疑問でしたが、これも賞関連のキーワードでした。主人公属性だそうです。
今回は完全一致でユニークなキーワードを探したため、「俺TUEEE」と「俺TUEEE」のような全角と半角で違う場合は別カウントをしています。結果に影響は少なかったため無視しています。
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1~3話のまとめ:
・なろうの人気キーワードは読者の人気を反映していない
・「日常」「青春」は作者の人気は高いが読者の人気は低い
・「主人公最強」は作者の人気も読者の人気もありそう
・「悪役令嬢」「乙女ゲーム」は公式/おすすめキーワード内では読者人気が高い
・「勘違い」「成り上がり」「料理」は読者人気が高い
・「私小説」は読者人気最低
・「賞」で検索すると面白い小説が発見しやすい(かも)