謎解き
□■弱虫勇者■□
人工知能のラックは僕が好きな2つのキュラクターを混ぜた感じです。
ラックは「足して2で割った」と言うより「2つを掛けあわせた」という感じのキャラにしています。
これからラックが重要キャラとなるでしょう。(←そうしたい)
ラック2度目の登場。第6話「謎解き」スタート!
「じゃ! “謎解き”よろしくね! “謎解読班”!」
✩09時03分✩
「神谷 音痢です。よろしくお願いします。」
1人の女性が立ち上がった。
「須藤です。」
「相沢です。」
他の者も挨拶をし始める。
「黒田です。よろしく。」
自分も一応、挨拶した。しかし、1人挨拶もせずに黙って、パソコンを見つめている男がいた。よく見るとイアホンを付けている。自分を合わせて男女4人。柊さんは5人と言ってたからあともう1人足りない。
「ちょいと遅れた。待ったか?」
後ろから声が聞こえた、
「城ノ内さん!」
「おお。黒田か。久しぶりだな。」
「もしかして、城ノ内さんも“謎解読班”ですか!?」
「うむ。しかも班長だ。さて、時間が無い、早速謎解きに取り掛かるぞ。」
「「はい!」」
謎を解くと言っても小学生以降なぞなぞというものはしていない。一言目がなかなか出ない。この一言目で謎解きの方向性が決まる、良い方向に進めばすぐに解けるだろうし、間違った方向に進めばすぐには解けないだろう。
沈黙が続いた。その沈黙を壊したのはあのパソコン男だった。
「この、オリオンの発言の中にヒントがあると思います。」
「ヒント……?」
この男は、さっきからオリオンが電波ジャックで流した映像を見ていたようだ。
「何故そう思った?」城ノ内さんが問う。
「なんとなくです。」
駄目だ。コイツ。
この部屋の八割の人間がそう思った。(もちろん、あとの二割はこの男。)
小声でこっそり言った。
「城ノ内さん。アイツ何者なんですか?」
「近衛 傑。アイツが今回のIQテストで1番成績が良かった。」
ポケットが揺れた。スマホのバイブだ。スマホの画面を見るといつものホーム画面の真ん中にに黒いウサギの様なものがいた。
「何? これ。」
自分が見ていることに気付いたようだ、その黒ウサギが振り返る。
『また会いましたね。ラックです。』
急に音声が出たので驚いた
「城ノ内さん! すいません電話が、ちょっと出ます。」
「お、分かった。」
部屋を出た。
「ラック。何してるんだよ、こんな所で!」
『先ほど、岳様から着信がありました。岳様に電話をかけます。』
「え、おい! ちょっと待て!」
『プルルルル プルルルル』
『もしもし?』
「何だよ。岳。」
『陣、良いことがある。今すぐ俺んち来い。』
「はぁ? 無理に決まってるだろ? 仕事中だぞ。」
『でも、電話に出れてるって事は暇なんだよね?』
「岳……」岳はそういう所に漬け込んでくる。
『な? 来いよ!』
「無理だって! 絶対無理! じゃあ、また後で!」
電話を切ろろうとしたその時、岳が小さな声で言った。
『ほんとに来れねぇの?』
「だから…無理だって! 一問目すら解けてないんだから!」と言った後に、謎解きの経過は出来るだけ国民に知らせるなと、柊さんに言われていたことを思い出した。
『そのいい事ってのが第一問目が解けた。とかでも?』
「それ、本当に……?」
『知りたかったら、今すぐ来い。』