初
□■弱虫勇者■□
今回のアルテは会話多めです。
会話が多いと誰が話しているのかが分からなくなり、
誰がこの言葉を喋っているのかの説明が難しいんですよ。
誰かいい方法があったら教えてください。
アルテミス第4話「初」をどうぞ。
「なぁ岳。」
「何?」
「前から思ってたんだけどNIJって何の略称?」
岳は、ワインセラーからワインを取り出しながら答えた。
「日本 イン ジャパンの略称だ」
ぇ……
「嘘だよね?」
「嘘だよ。ホントは略称なんかじゃない。」
岳は、ワインを開ける。
「え?」
「もっと単純だ。でも、恥ずかしいから言いたくない。」
岳は、ワインをワイングラスに注ぐ。
「岳。教えてよ何が恥ずかしいの?」
「教えない。でも、ヒントだったら教える、逆転の発想だ。逆転の発想があれば簡単に分かるはハズだ。」
岳は、ワインを飲んだ。
「はぁ?」
「いつか、教えてやるよ。飲むか?」
「いや、いい。」
「なんでだよ。飲もうよ。」
「車乗って来たから飲めないんだ。」
「大丈夫。警察から連絡は絶対ないから」
「はぁ!なんで!」
「お前のスマホ、ハッキングした。」
「えぇ!」
「そのスマホもうただの金属の塊だ。」
「岳…なんてコトを…」。
「大丈夫!あと1時間後には治るから。って事で飲め。」
岳は、もう1つワイングラスを出しワインを注いだ。
✰08時00分✰
『岳様、陣様、おはようございます。今日は1月1日木曜日。今日の予定はありません。』
部屋の照明が次々とつき、カーテンが自動で開き、部屋が明るくなっていく。
ヤバイ。朝だ!あのあとワインを飲んで……駄目だ、全然覚えてない。
「てか、何この声。」
独り言のつもりだったのに岳が答えた。
「人工知能の“ラック”だ」
『陣様、よろしくお願いします。ラックと申します。』
「ぁ、よろしく…」
『陣様、寝ている間に38件の着信ございました。』
やばい
「岳!じゃあね!仕事行く!」
エレベーターに乗った。
「陣、待って!見送るよ!」
岳もエレベーターに乗った。
エレベーターが動き始めた。外は雪が降っている。初雪だ。