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魔力大戦 ~magical world~  作者: アッキー
「覚醒魔力」と「魔神族」
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出陣

 朝、遊真が学校に行くと

「えー、今から君達にチームを組んでもらう。 期限は三週間だ」

 と教官が言った。

「翔一の奴これを知ってたんじゃ……」

「ご名答~」

 と翔一はご機嫌で遊真の方に近づいてきた。

「俺たちは権力的に上の方だからな。 逆に俺達が日程を決めることだって出来る」

 とミカエルが言うと

「お前はトップだろう」

 と遊真は笑った。

「私は三番目なんだ~」

 とウリエルが笑顔で言った。

「……マジで俺場違いな気がする」

 心配そうな遊真に翔一は大きな声で

「大丈夫だよ!! 遊真は女神族なんだから!」

 と言った。

 その言葉に反応し、クラスがざわめき始め、遊真が完全に注目の的となった。

「「……馬鹿」」

 ミカエルとウリエルが呆れながら言った。

 遊真は

「え? いいじゃん別にバレたって」

 と言ったが翔一が

「これ……秘密事項なんだ……」

 と言った。

「…………」

 遊真は唖然とした。


「さて。 君達のチームは……翔一、遊真、ミカエル、ウリエル。 この四人でいいんですね?」

「……教官。 何故敬語なのですか?」

 ウリエルは首をかしげて、無邪気に質問したがウリエルを除く他の四人は権力的な問題だと理解していた。


 それから二週間程たち他の三人が防衛任務に行ってしまい一人でいつものように訓練・特訓に向かう途中に「悪魔族」を見つけた。

(最近はわりと悪魔族はよく結界内入ってくるって言ってたなあ……)

 翔一が言っていた言葉を思いだし、遊真は(プラント)の魔力で悪魔族を拘束した。

(訓練用が一体増えたな……)

 遊真が学校に拘束した悪魔族を学校に連れていこうとすると翔一が走ってきた。

「遊真!」

「おう、どした翔一?」

 翔一は慌てた様子で

「一体捕まえてくれたのか! この近くで他には悪魔族を見なかった!?」

 ときいた。

「いや、見てないけど……」

「分かった。 近くにいるかも知れないから気を付けて」

 そう言って翔一は行こうとすると遊真は翔一を止め、

「俺も手伝う」

 と翔一に言った。

「あぁ、ありが……」

 とう という前に翔一が何か違う指令が来たらしく翔一が通信機の様な物を取りだし何か喋っている。

(危険なことじゃなければいいけど……)

 そう遊真が思っている間に伝達が終わったらしく、翔一が遊真の方に振り向いた。

「翔一、別の任務があるなら俺がこの辺の悪魔族をやろうか?」

 と遊真が言うと翔一は首を横に振った。

「いや……この辺の悪魔族は他の人に任せる。 遊真、気合いを入れてね……

 これから僕達の部隊(チーム)は結界外に出る!

 僕達の相手は……「魔神族」だ」

「……はぁ!?」

 遊真は驚きのあまり声がひっくり返った。


 遊真は翔一に連れられ王達の元へ行った。

「失礼します」

 翔一がそう言ってドアを開けると 若い男性と美しい女性 そしてミカエルがいた。

(あれ……? あの女の人……どっかで見たことがあるような……無いような……)

 ミカエルは遊真に気づき手を振り、遊真も思考を中断して手を振り返した。

大輝(だいき)様、連れてきました。 「奇跡の子」遊真です」

(俺そんな風に呼ばれてんの!?)

「そうか……君が遊真か……」

 大輝と呼ばれた若い男性。 「人類王」がそう呟いた。

「悪いが君には学校で組んだチームで結界外に行き、魔神族と戦ってもらう」

「え……それは何でですか?」

「結界が弱まっている」

 そうミカエルは言った。

「今まで防衛任務はパトロールと結界の修復だったがそれだけでは結界が弱まり、実際に悪魔族が入ってきていているんだ。 今日は魔神族が入ってきた。」

「え? 魔神族が!?」

「あぁ。 その場に 大天使・ラファエルがいたために被害はなかったがこのままではダメだということで今回の作戦に移ることにした」

 遊真は納得したが、

「それは……俺達の部隊(チーム)だけじゃないですよね? 他の学校のやつらはまだ部隊(チーム)を作ってない奴もいると思うんですけど……」

 と大輝に質問した。

「いや。 学校から行くのは君達の部隊(チーム)だけだ」

 遊真は驚き、

「え!? 何ですか?」

 と質問した。

「といってもミカエルやウリエルとは別行動になるからあまり部隊(チーム)らしい事は出来ないだろう。 主に翔一と二人で動いてもらう」

 と大輝は言った。

「それに……」

 と美しい女性が話始めた。

「現在の彼らでは魔神族に敵わないからです」

(なんだか初めて聞く声じゃないな……なんでだろう……?)

 そう思いながら

「え、じゃあ具体的には人類は……今期の人類魔力ランキング の何位くらいまでは魔神族と戦えるんですか?」

 と遊真は聞いた。

「翔一だけだ」

 そう大輝は答えた。

「え……」

「君も知っているだろう。 翔一は逸材なんだ」

 遊真は改めて翔一の強さを実感し、一つの疑問が浮かんだ。

「あの……俺順位二十五位なんですが……」

「それは問題ない。 ミカエルと戦った時に翔一に君の魔力を計ってもらった。 君の現在の魔力の強さは今期の二位の子よりも遥かに強い」

「……俺、そんなに強くなってたのか……」

「さすが、女神族の血をひいていることだけはあるな」

 大輝は微笑みながらそう言った。

「まぁとりあえず、今期の人類では俺と翔一だけと言うことですよね?」

「あぁ、その通りだ」

「え、でもさすがに俺達だけで結界外行きませんよね!?」

「あぁ女神族上位二十名

 妖精族の天使族

 人類の上位十名と君だ。 このメンバーで行く。 細かい作戦はまた通信機を使って連絡をする。」

「……了解です」

「では準備をしてくれ。 明日出発してもらう」

「「はい」」

 遊真と翔一は声を揃えて言った。


 次の日 約五十名が終結した。

「魔神族幹部と戦う主戦力は私を含む王達のメンバーだ。バックアップを頼んだぞ」

 と大輝は遊真に言った。

「これより! 魔神族の生息領域に入る!

 各員気を引き締め! 魔神族を殲滅せよ!」

「人類王」大輝が手を上げ叫んだ。

「出陣!!!」

(やってやる……!)

 遊真は緊張しつつも覚悟を決め、結界外へ飛び出した。

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