血筋
何だか今回はサラサラと書けました。
見ていただけるとありがたいです。
「炎玉!!」
遊真の周りに炎の玉が出来上がる。
(こいつは妖精王……手加減無しだ!)
遊真は炎の玉を放ったがミカエルはなんなくシールドで防いでしまった。
「この程度か……?」
「んな訳ねーだろ!!」
(樹木束縛!)
遊真が手を合わせ、木の魔力を使うと植物がミカエルを縛った。
続いて遊真は右手を上げる。
「落雷!!」
遊真の右手の先から落雷が落ちた。
バリバリバリと雷が炸裂した。
(どうだ!?)
そう思った矢先、ミカエルが遊真に突っ込んできた。
(ちっ堪えてないか……)
遊真はとっさに右手を出し、ミカエルを水の玉で包み込んだ。
(凍ってしまえ!)
遊真は風の魔力を使いミカエルを包んでいる水の玉を凍らせた。
「怒神鉄槌!」
遊真は右手に身体強化を集中しミカエルごと氷の塊を殴り飛ばした。
ミカエルがぶっ飛び壁にぶつかったがミカエルは口元を拭い立ち上がった。
「……やるな」
「まだまだ!」
(水鞭!)
遊真の作りだした水の鞭がミカエルを縛る。
(& 雷)
水の鞭に雷が流れる。
「ぐっ……!」
ミカエルが少し苦しそうに呻く。
「どうした……妖精王はこんなもんじゃないだろう?」
するとミカエルは少し微笑んだ。
「じゃあ……少しだけ本気を出させてもらう」
ミカエルは水の鞭を弾いた。
「樹木束縛!」
遊真はミカエルを縛ろうとするが全て綺麗に回避されてしまう。
そしてミカエルが一気に距離を詰めてきた。
ミカエルが遊真にパンチを叩き込んだ。
「ぐっ!」
ミカエルは手を休めることなく遊真を殴り続ける。
(くっそ……とりあえず距離を……)
「炎爆発!」
遊真の周りが爆発し、ミカエルが下がった。
「光雷!!」
バリバリと遊真の雷がミカエルにヒットした。
しかしミカエルにはまるで効いている様子はない。
(くそ……こいつ全く効いてない……)
「驚いたか? これが俺の「覚醒」の魔力。 絶対防御だ」
「パーフェクト……シールド……」
「俺はあまりエレメントは効かない 」
「じゃあ殴ったら効くんだろ!!」
遊真はミカエルに殴りかかった。
「パーフェクトの意味がわからないか?」
そう言うとミカエルの周りに四つの丸い青色っぽい色をしたものが現れた。
するとその丸いものが遊真の拳を弾いた。
「な……!?」
遊真はとりあえずそのまま弾き飛ばされ距離を取った。
「これが俺の魔力だ……。 こいつを上手く避けないと俺に攻撃は当てれない。 しかもこいつは俺の意思と関係なく自動で動く」
「要するにそれに当たらなければいいんだろ?」
遊真は手を合わせ、木の魔力を使った。
「なるほど……縛る気か……だが」
遊真が作りだした木がミカエルを縛ろうとしたがシールドに弾かれてしまった。
「無駄だ」
(くそ……)
「ではそろそろ終わりだな……」
そういいながらミカエルは遊真に歩み寄る。
(もうあれしかない……)
「勝手に終わらすな!!」
遊真はそう言うと自分に雷を放った。
「なっ……!?」
ミカエルは予想外の遊真の動きに困惑する。
(一体何を……)
そう何をしてくるか予想しようした時に遊真の蹴りがミカエルを捕らえていた。
「ぐっ……!?」
ミカエルは何が起こったのかよくわからず混乱した。
(今のは……?)
と思考を続けようとした瞬間にまたしても遊真の攻撃がミカエルにヒットした。
ここでミカエルは理解した。
(こいつ……雷で肉体強化をしたのか……)
続いてミカエルの背中に遊真の蹴りが入りミカエルは前にふっ飛んだ。
(強化をしたのは分かった……問題は……このスピード!)
遊真は今現在身体強化+雷の肉体強化によりミカエルの絶対防御の自動防御を越えるスピードでミカエルに攻撃を加えていた。
しかし遊真はこの戦い方は長くは持たない。
理由はまず自分の体に雷を打ち込み続けているため長い戦闘は体がもたないこと。
そしてもう一つの問題は
スタミナである。
ガクッと遊真は膝を着いた。
「ハァハァハァ……」
対するミカエルは少し血を流してはいるが立っている。
「これほどまでとはな……」
ミカエルは遊真に歩み寄る。
(くそっ……!)
遊真は敗北を悟った。
「うん! 合格!!」
ミカエルは笑顔でそう言った。
「え……は?」
遊真は一瞬ミカエルが何を言っているのか理解出来なかった。
「ど……どういう……」
「つまり! ミカエルが遊真の実力を確認して認めたってことだよ!」
「翔一!」
翔一とウリエルが訓練室の入口に立っていた。
翔一は笑顔で遊真の近くに走ってくると
「だから遊真! 僕達と部隊を組もう!!」
「チ、チーム?」
「うん。 僕と遊真とミカエルとウリエルで!!」
遊真はふと想像した。
(人類の幹部と……妖精族の大天使の内の二人と……俺……)
「いやいやいやいや! 何で俺!?」
「君が」
とミカエルが話した。
「最強と呼ばれし女神族だからだ」
「……へ?」
遊真は再び困惑した。