激突
楽しいには楽しいけど一日一話はきついですね……
まぁでもこれからも頑張ります!
見ていただけるとありがたいです。
「それじゃ、頼む。 翔一」
「うん」
遊真は翔一から新たなエレメントの魔力を教わろうとしていた。
「エレメントは、炎、雷、風、水、木 の五種類なんだ」
それを聞いて
「んで俺が今使えるのは炎と雷だけだと」
と遊真は確認した。
「うん。 そうだね。 でも雷はこの中でも難しい方だから遊真はすぐに水と木は使えるようになると思うよ」
「つまり……風が一番難しいのか?」
翔一は首を横に振った。
「いや、わりと使うのは簡単なんだけど、風の魔力はある程度極めないと実戦では使えないんだ」
「なるほど。 他の魔力は少し使えるだけでも威嚇程度には使えるもんな」
「うん。 風の魔力の使い方は風刃とかの切断系だから風の魔力が使えるようになったからってすぐに実戦では使えないんだ。 そよ風じゃ威嚇にすらならないからね」
「OK、了解。 じゃあ翔一 とりあえず水と木を教えてくれ」
「うん。 じゃあまず……」
こうして一週間ほど遊真は翔一に魔力を教えてもらうと水と木の魔力をほぼ完璧に使いこなせる様になり、風の魔力も少し使える様になった。
「凄いよ遊真!!」
翔一は目を輝かせている。
「いやいや、翔一はもっと早く全部使いこなせる様になっただろ?」
遊真は笑いながらそう答えた。
すると翔一がフッフッフと笑い始めた。
「な……なんだよ翔一?」
「遊真! エレメントの二段階目を教えてあげるよう!」
遊真は首をかしげた。
「二段階目?」
すると翔一は手を前にやると目の前に氷の塊ができ始めた。
「氷!?」
遊真は驚いた。
「うん。 これは水の魔力を風の魔力で冷やしたんだ」
遊真はそこで気づいた。
「つまりエレメントの二段階目っていうのはエレメントの魔力を組み合わせるってことか?」
翔一は自慢気に
「その通り」
と答えた。
遊真は少し黙ると
「よし、翔一。 明日からは俺一人で魔力の訓練するわ」
と言った。
「え? 何で?」
翔一は首をかしげた。
「色んな組み合わせを自分で考える。
だからまた一週間後位にもう一度勝負してくれないか? 翔一」
と遊真は言った。
翔一は少し考えた後
「分かった。 でもあんまり焦ったり、急いだりしてもダメだよ?」
と言った。
「了解」
遊真は頷いた。
「じゃあ僕は防衛任務に行ってくるよ」
「あぁ……気をつけてな」
翔一は訓練室を後にした。
「さて……じゃあとりあえず一通り試してみるか……」
遊真はまた修行を始めた。
そして特に大きな事故等もなく一週間が過ぎた。
(自分で言うのも変かもしれないけど……俺大分強くなった気がする……)
そう思い、遊真は少し微笑んだ。
(まぁでも翔一には敵わないんだろうな……)
そう思うと本当に力の差を実感出来る。
「凄い奴だな……ほんと」
「まぁ人間内ではね」
「誰だ!?」
聞きなれない声に驚いた遊真が振り返ると、そこには……ミカエルがいた。
「君が遊真か……」
「まぁ……そうだけど……」
相手が「妖精王」ということもあり、遊真は少し緊張していた。
「ふぅん……で、何で訓練室に?」
「それは……まぁちょっと翔一ともう一度模擬戦でもしようかなと……」
するとミカエルは笑いだした。
「君が!? 翔一と!? 笑わせないでくれ」
「何!?」
「だって君なんかが翔一に勝てる訳がないじゃないか」
ストレートに核心をついてくるミカエルに返す言葉がなく遊真が黙っていると
「第一つきあわされる翔一の身にもなってやれよ」
とミカエル言った。
遊真はその言葉に
「どういう意味だ!?」
と荒い口調で言った。
するとミカエルが笑いながら
「言葉の通りさ。 いちいち弱い奴と戦わされる気持ちにもなりなよ。 しかも魔神族じゃなくて同じ人類。 弱すぎて殺してしまわない様に手加減もしなくちゃならない。 あいつも何を考えているんだか」
「おい!!」
と遊真が怒鳴った。
「俺の事をバカにするのは……あんたの方が強いからまだいい……。 俺が翔一にも迷惑をかけてるのも事実だ……。 だけどな!!」
遊真はミカエルを睨み付け
「……翔一を馬鹿にすんな……」
と言った。
ミカエルはフンッ鼻で笑った。
「やれやれ。 何を怒っているのやら……まぁ丁度いい……」
とミカエルはゆっくりと構えた。
「丁度弱いやつをボコボコにしたかったんだ……。 悔しかったらかかってこいよ……」
遊真はその言葉に我慢ならなくなった。
「ぶっ潰してやる……」
遊真は身体強化をし、ミカエルに殴りかかった。