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魔力大戦 ~magical world~  作者: アッキー
「覚醒魔力」と「魔神族」
32/96

ペンダント

場面を切り替え過ぎて読みにくいかも知れません。

申し訳ない……m(._.)m

読んでいただけるとありがたいです。

 意識が遠のいていく最中。

 遊真の目の前に本が一冊落ちてきた。

 遊真は一瞬驚いたがすぐにここが図書館であることを理解した。

(ここは……図書館か……?)

 遊真が周りを見渡すと沢山の本があった。

 そして落ちてきた一冊の本のタイトルにはこう書いてあった。

「女神族のペンダント」



「遊真!」

 遊真が貫かれた時に翔一は既にサタンへ攻撃を仕掛けていた。

 瞬間移動(テレポート)を使い、サタンの後方へ移動し、サタンの背に炎の玉を放った。

 サタンはほとんどダメージをうけることもなく、黙って翔一の方を見た。

「まだ動けたのか」

 そう言ってサタンは再び翔一を見ると、そのまま翔一をじろじろと見て言った。

「お前……俺の部下にならないか?」



「ペン……ダント……?」

 遊真は一瞬疑問に思ったが、はっ と気づき、自分の胸元を見た。

 ゼウスからもらったペンダントが胸元にあった。

(そういえば全く使い方や効果がわからない……)

 遊真は手を伸ばし、本のページをめくった。

 そこには短い文が書かれてあった。



 ゼウスは立ち上がろうとするがサタンが手を前に出すと重力がかけられ、周りの地面が凹むと共にゼウスは再び地面に崩れ落ちてしまった。

 ゼウスは再び負けじと立ち上がろうとするがサタンが重力を上げ、ゼウスは倒れてしまった。

「無駄だ……諦めろ……」

 そう言ってサタンはゼウスに歩み寄る。

 サタンはゼウスの前にくると再び口を開いた。

「残念だったなゼウス。 お前はここで敗北し、あの子供の二人も死ぬ。

 特に遊真といったか……。 あいつはハーフなんだろう? おしい人物を無くすことになるな」

 そう言ってサタンは再び拳を振り上げた。

 しかしゼウスは にこり と笑った。



 遊真は本を見た。

 ーーー女神族のペンダントーーー

 女神族のペンダントは女神族に伝わる不思議な鉱物で出来たものである。

 この鉱物は地球上には存在しない物質と言われ、宇宙から飛来した物質と考えられている。

 今のところこの物質は「宇宙からの贈り物(スターダストプレゼント)」と呼ばれている。

 この鉱物でのペンダントの作り方は自分の魔力を織り込みながら熱を加え、ペンダントの形を作り上げていく。

 そして最後にペンダントの中心にペンダントを作り上げた者。 すなわち魔力を織り込み続けた者の血を一滴垂らす。

 これでペンダントが完成する。

 ペンダントは身に付けている者の「力を抑える」ことか「力の覚醒」を促す効果があるものである。

 しかし一部の者にはその効果は同じものであり、「強すぎる力を抑える」ものとも言われている。

 身に付けている者が力を全解放した時にペンダントは強く光輝く。

 力の解放の仕方は当然個人によって異なるがペンダントに触れることが多い。


(嘘だろ……? 「雷華(らいか)」を使った時には光らなかったぞ……)

 遊真は不思議に思いながらページをめくった。



「断る」

 翔一はきっぱりと言った。

 サタンは一瞬黙り、ため息をついた。

「そうか……残念だな……。 お前のその戦闘のセンス……殺すにはおしいと思ったんだがな……。 ぜひ俺の下で働いて欲しかったもんだな……」

 サタンはゆっくりと右手を肩の高さまで上げた。

「最後に一つお前の弱点を教えてやろう」

「……何?」

「それは……」

 サタンは右手を城の方へ、遊真のいる方向へ向けた。

「優しすぎることだ」

 サタンの右手から闇の玉が放たれた。

「遊真……!」



 遊真はページをめくった。

 次の瞬間遊真の目の前に闇の玉が飛んできた。

「な……!?」

 遊真は思わず目を閉じた。

 目の前で闇の玉が炸裂し、爆発が巻き起こった。

 遊真は自分にダメージが無いのに違和感を感じながらゆっくりと目を開けた。

 前にはボロボロになった翔一がいた。

「翔一……!」

「大……丈……夫……?遊真…………」

 そのまま翔一はその場に倒れた。

「翔一……お前……!」

 遊真は翔一の左胸に手を伸ばした。

 トクン……トクン……

 と弱々しいが鼓動は消えていなかった。

「翔一…………」

 遊真は再び本を手にした。

(本の……続きを……)

 遊真は意識が遠退くのを感じ、急いでめくったページを見た。

(勝つにはペンダントの力が必要だ……!)


 しかしペンダントの効果をあらわすには絶対的条件が一つある。

 それは「血を垂らした者」と「身に付けている者」が同じ血。

 つまり血の繋がった「父母・兄弟・姉妹」の時のみ効果をあらわす。


「……え!?」

 遊真は一瞬意味が分からなかった。

 しかし遊真はすぐに意味を理解した。

 遊真が困惑している間に突如 壁が破壊され、サタンが現れた。

「まだ生きていたか……遊真。

 いや、翔一が庇ったからか……。 しかしどちらにせよもう動ける体ではないだろう」

 サタンは拳を振り上げる。

 すると遊真は本を閉じ、ゆっくりと立ち上がり始めた。

 翔一は薄れ行く意識の中で遊真の立ち上がる姿を見た。

(遊真……無茶だ……!)

 サタンは少し驚き、言った。

「まだ立てるとはな……。 しかし腹に穴があき、死にかけているお前が立ち上がったところでお前に何が出来る?

 何故お前は立ち上がる?」

 遊真は立ち上がり、フラフラしながらもサタンを見て、ニヤリと笑って言った。

(気づいてたのかもな……本当は……!

 だって初めて会った時から……初めてって感覚はあんまりなかったから……)

「託されたからさ!」

 遊真はペンダントに触れた。


 サタンはゼウスが微笑んだのを見て、

「何がおかしい……ゼウス」

 と言った。

 ゼウスは再び微笑みながら言った。

「遊真なら大丈夫です。 私の弟ですから」



 遊真のペンダントが輝き始める。

(何だ……?)

 次の瞬間サタンは吹っ飛ばされていた。

「ちっ……!」

 サタンは膝をつきながら着地した。

 サタンは城の方を見た。

 遊真は小さな声で呟いた。

「なぁ……ゼウス様(姉ちゃん)

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