「妖精王」vs「魔神王の右腕」
GWは出来るだけ更新したいと思ってます。
読んでいただけるとありがたいです。
これはまだ大輝とバアルの決着がつく前。
「そうだ。 俺は魔神王様の右腕べリアル。 お前が妖精王か」
ベリアルがそう聞き、
「そうだよ」
とミカエルが答えた。
「お前のその青い盾……。 それがお前の「覚醒魔力」というやつか……」
「あぁ。 「覚醒魔力」絶対防御だ」
「なるほど。 つまり俺とは全く逆の魔力だな」
「……ようするにお前は攻撃系ってことかい?」
ベリアルは少し笑いながら
「破壊。 それが俺の魔力だ」
と答えた。
(あの三メートル近い身体といい、攻撃はおそらく半端じゃない……)
ミカエルはそう思った。
「じゃあ……始めようか!!」
ミカエルはそう言って樹木束縛を使った。 樹木がベリアルを縛り上げるが、ベリアルは樹木を引きちぎった。
(……凄い力だな……)
「これが俺の破壊だ。 攻撃力が格段に上がる」
「なるほどな。 じゃあこれは?」
ミカエルは右手を前にだし、
「光雷!」
雷を放ったがベリアルは右手のパンチでミカエルの攻撃を防いでしまった。
「へぇ……」
「よく言うだろう……攻撃は最大の防御だと。 次は俺の番だ!」
ベリアルはミカエルに殴りかかった。 スピードはそれほど速くはない。 ミカエルの周りにある盾が自動的にベリアルの拳を防ぐ為に動いた。 ミカエルは防げると思っていた。 しかしベリアルの拳が盾を割り、ミカエルをとらえた。
(いって!!)
ミカエルはそう思いながら後方へ跳んだ。
(……まさか割られるなんてな……)
ミカエルはそう思い、すこし驚きながらも冷静に盾を修復した。
「なんだこの程度か? 絶対防御というのは」
「いや? そんなわけないだろう」
ミカエルは両手を前に出した。
「炎大砲!」
ミカエルが放った炎がベリアルに向かうがベリアルは右手を殴る様に振り、
「破壊衝撃波!」
と言うと右手から衝撃波が放たれ、ミカエルの炎を相殺した。
「どうした? やはり攻撃は苦手か?」
炎の最強の技、炎大砲を防がれ、ミカエルも少しは動揺していた。
しかしミカエルはあくまで冷静に四つある青い盾を全て合体させた。
ミカエルの横に大きい青い盾が出来上がった。
「俺のこのシールドは自由自在に形を操れる」
ミカエルは右手を前にやった瞬間に大きな盾が槍の様な形に変わっており、その槍がベリアルの足を突き刺していた。
「ぐっ……」
「まだまだ!」
ミカエルはもう一撃加えようとしたが、ベリアルが破壊衝撃波を放った為、ミカエルは槍を盾形に戻し、攻撃を防いだ。
(……さっきより固いな)
ベリアルはそう思った。
実際にベリアルの思った通りミカエルの盾は四つを一つにまとめた為 防御力は格段に上がっていた。
(面白い……!)
次の瞬間ベリアルが光に包まれた。
(こいつ……魔力を二種類……)
ミカエルはそう思った。
実際にミカエルの思った通り、ベリアルを包んでいる光は身体強化の光であった。
「いくぞ……」
「こいよ」
ミカエルがそう答えた瞬間にベリアルが放った拳をミカエルの盾が防いでいた。
(あっぶね……)
ミカエルは盾でベリアルを弾き飛ばした。
しかしベリアルは何事もなかったかの様にまた向かってきた。
(にしても速いな……)
ミカエルはベリアルのスピードに戸惑っていた。
(おそらくとてつもない力で地面を蹴っている……だからやつがさっきまでいた場所がへこんでいる……)
ミカエルにベリアルの拳が向かってくるがミカエルは盾で防ぐ。
しかし盾で防いだ時にベリアルに変化が起こった。
ベリアルの腕から血が出ている。
(あいつのこの力……身体がついていけてない。 長くは持たなそうだな)
もう一度ベリアルが突っ込んで来た時。 今度も前回の攻防とは違った。
ベリアルの拳がミカエルの盾を貫通し、ミカエルをとらえていた。