発見報告
記述 宮廷魔道士マーカス
我らが聖国ユーラシアに広く伝わる宗教「光神教」の聖書について、その内容に異常を発見したため報告します。
光神教が唯一神として崇める神、ギーテの容姿について、聖書内の記述が年々変化し、信者の認識もそれらと同様に変化しているというものです。
以下は異常が発見された聖書の内容の抜粋です。
光神教 聖書第一号
「我らが唯一神、ギーテ様は背に一対の純白の翼を持ち、我らの住む地上を天から見渡すことで、我々がいつ、どこにいても、その身に宿す祝福を、惜しむことなく我々へと与えることを可能にしている」
光神教 聖書第十二号
「我らが唯一神、ギーテ様は背にそれぞれ、純白の翼と漆黒の翼の二対の翼を持ち、我らの住む地上を天から見渡すことで、我々がいつ、どこにいても、その身に宿す祝福を、惜しむことなく我々へと与え、その信仰に仇なすものに神罰を与えることを可能にしている」
光神教 聖書第十五号
「我らが唯一神、ギーテ様は背にそれぞれ、三対の純白の翼を持ち、それぞれの翼に対応する天使を従えている。
その六柱の天使と共に、我らの住む地上を天から見渡すことで、我々がいつ、どこにいても、その身に宿す祝福を、惜しむことなく我々へと与え、その信仰に仇なすものに神罰を与えることを可能にしている」
聖書は百年に一度改訂され、これらのように、ギーテについての記述が次のように、年を追うごとに変化していることが読み取れます。
第一号
ギーテは一対の純白の翼を有し、それを用いて信者へ祝福を与える。
第十二号
ギーテは純白の翼と、漆黒の翼の、二対の翼を有し、それを用いて信者へ祝福を与え、信仰に仇なすものに神罰を与える。
第十五号
ギーテは三対の純白の翼と、それに対応する六柱の天使を有し、それを用いて信者へ祝福を与え、信仰に仇なすものに神罰を与える。
また、聖書は百年に一度改訂されることから、第一号から第十一号変化がなく、この変質に役千百年の時を有したことが分かりますが、第十二号の変質から、次の変質の十五号までには、三百年しか有していないことから、これらの変質の間隔は縮んでいるものと考えられます。
これらの現象については、近年において、光神教の信者が急激に増加したことが原因であると考えられます。
以上の異常性から、これらの原因が判明するまで、光神教の宗教活動に制限を設けることを、国王ユーラス様に進言致します。




