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第7話 錬金術師クロエ

エルディアでは年に一度、

錬金術師の集会が行われる。

世界各地の錬金術師が集まり、

研究成果を発表するらしい。

ファイムとリリアナは魔法省で修行中。

俺はセレナと食料の買い出しに来ていた。

ちなみに俺は前世で

**「○○のアトリエ」**というゲームが大好きだった。

錬金術師の女の子が素材を集めて

爆弾を作ったりするゲームだ。

全シリーズやった。

めちゃくちゃハマってた。

つまり今の俺は――

本物の錬金術師が見れる。

テンションが上がらないわけがない。

そして。

講堂の扉が開いた。

ぞろぞろと出てくる錬金術師たち。

女性の制服が目に入る。

オレンジ色のブレザー。

刺繍入り。

ミニスカート。

オレンジのベレー帽。

白ソックス。

茶色ブーツ。

……。

かわいい。

めちゃくちゃかわいい。

俺はガン見していた。

「変態」

セレナが冷たい目を向けてくる。

「仕方ないだろ」

「俺の好みストライクなんだ」

そのとき。

人混みの中から

一人の少女が現れた。

黒髪ボブ。

色白。

大きな瞳。

……。

めっっっちゃ可愛い。

前世で俺が推してたアイドル

美波ちゃんにそっくりだった。

天使だ。

この世に舞い降りた天使。

そのとき。

高級そうな自動車が止まった。

俺は目を丸くする。

「この世界にも車あるのか!?」

車から男が降りる。

七三分け。

金持ちオーラ。

男は少女の手を取り

ひざまずいた。

「ごきげんようクロエ」

「僕との婚約、考えてくれたかい?」

……クロエ?

少女は黙っている。

男が続ける。

「何不自由ない生活を約束するよ」

少女が微笑む。

「光栄ですエルディア公爵様」

「ですが私は錬金術師」

「仕事が恋人ですの」

公爵が鼻で笑う。

「マナは枯れ」

「魔石も掘れない」

「今や無価値」

「錬金術師はただの修理屋」

「僕の妻になった方がいい」

少女の笑顔が少し引きつる。

そのとき。

ドオオオオオ!!

無人の車が

ものすごい速度で突っ込んできた。

「危ねえ!!」

俺は剣を構えて飛び出す。

すると。

「待って」

少女が言った。

リモコンを持っている。

遠隔操作したのか。

次の瞬間。

少女はその車に飛び乗り

俺を引っ張り込んだ。

「ではごきげんよう公爵様〜」

アクセル全開。

ドドドドド!!

車が爆走した。

そのころ。

セレナは露店のアイスに夢中だった。

「おいしい!」

完全に置いていかれた。

車の中。

俺は叫ぶ。

「誘拐!?」

少女が言う。

「違う違う」

「拝見料よ」

「さっき私のことジロジロ見てたでしょ?」

「手伝いなさい」

そのとき。

後ろから車が追ってくる。

サングラスの男二人。

ドン!ドン!

何か撃ってきた。

「銃!?撃たれてる!!」

少女が言う。

「あれ魔道銃」

「私が作ったやつ」

「当たっても痛いだけ」

「穴はあかないわ」

「安心して」

安心できるか。

少女はハンドルを足で操作しながら

銃で撃ち返した。

カーブ。

車が横になる。

「落ちるーーーー!!」

崖。

ジャンプ。

着地。

道なき道。

爆走。

少女が言う。

「ハンドルお願い」

「えええ!?」

俺は必死にハンドルを握る。

少女は

巨大な銃を取り出した。

ドン!!

爆音。

追ってきた車のエンジンが爆発。

炎上。

「よし」

少女が満足そうに言う。

「やったー」

そして。

こっちを見る。

「ところで」

「あなた誰?」

「今聞く!?」

俺は泣きそうになりながら言う。

「グレンだ……」

少女が笑う。

「泣かないでよ」

「ちゃんと送るから」

しばらく走る。

少女が首をかしげた。

「おかしいわね」

「そろそろ魔力切れのはず」

俺が言う。

「あー」

「俺マナ多いから」

少女の目が変わった。

「マナが……多い?」

魔法省。

扉が開く。

「ただいまー」

ファイムが振り向く。

「グレンおかえり――」

止まる。

「クロエさん!?」

少女が笑う。

「久しぶりファイムくん」

「この人でしょ?」

「手紙の」

ファイムが頷く。

「はい」

「無限マナ保持者です」

クロエが俺を見る。

ニヤリ。

「いい素材見つけた」

嫌な予感しかしない。

俺は

柱に縛られていた。

「ちょっと待て」

「痛いことはしないって言ったよな?」

クロエが笑う。

「しないしない」

「私優しいから」

優しい人は縛らない。

クロエが俺の汗を取る。

ランプに付ける。

微かに明かりがつく。

「弱いわね」

次に唇を触る。

俺の心臓が跳ねる。

「同じか」

クロエがニヤニヤする。

「じゃあ次」

「この制服好きなんでしょ?」

スカートをひらひら。

「うりうり」

やめろ。

理性が危ない。

そのとき。

バン!!

扉が開いた。

「グレーン!!」

セレナだった。

「女の子置いて帰るなんて最低!!」

そして。

状況を見る。

「きゃあああ!!」

顔真っ赤。

クロエが言う。

「実験してただけ」

「はじめましてセレナ」

「クロエよ」

「みんなのことは」

「ファイムくんから聞いてる」





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