机は乙女のプライバシー
突然だが、私が愛してやまない漫画について語ろうではないか。
「レベルE」、冨樫義博先生の作品だ。
この作品、実にとんでもない作品で週刊少年ジャンプで一ヶ月に一回、連載されていたのだ。
その分、内容の濃度も作画も濃い。
内容としてはドグラ星という星で産まれた宇宙一の頭脳を持った天才のバカ王子に振り回されるという人々の話なのだが……。
第4話と第5話の『from the Darkness』と『Crime of nature…!』はひたすらに凄い。
ネタバレを避ける為に内容に関しては何も私は言わない。
しかし、この話を一言で言うと「恋する悲しみ」だろう…。
奇妙でミステリアスで不気味でありながらも、最後はとてつもない悲壮感と複雑な感情が入れ混じるラストとなった。
48ページとそう長くない内容なのに……1本のドラマか映画を見たような気分になった。
しかし、こんなアフタヌーンやビッグコミックみたいな漫画雜誌ではなく当時のジャンプでこれをやったと思うと本当に挑戦的だと感じた。
それにしても……説明力の多さや読み手に想像させる言葉巧みな描写など小説的な要素を漫画に落とし込むうまさは本当に一級品だ。
思考の読書体験に貴方も『レベルE』実際に読んでみては如何かな?
「無い、無いぞ!!」
「何がないのですか?魔王様」
葵が魔王様の元へ行く、すると涙目でプルプル震える魔王様の事情を聞いた。
「魔王様、忘れたんじゃないですか?」
「置いてきてなどおらん!!だって、あの先生、怒ると怖いから提出物はちゃんと持ってきた!!」
「もう魔王としての威厳ないね〜」
「黙れビッチ!!」
「そろそろ私の名前を覚えましょうよ!!」
私はそう言う桜香の肩に手を当てて言った。
「誰だっけ?」
「殺しますよ?」
なんて言っていると机の中をいじり出す魔王様。
「諦めな、茜。」
「お前、私の家来だよな!?杏奈!!」
すると魔王様は私の机の中を漁り始めた。
「何してんだ?」
「あるかと思って」
「無ぇーよ」
すると机から1ダースのセブンスターが出てきた。
「お前、机をなんだと思ってるんだ?」
「煙草収納BOX」
「お前、学校やめろよ」
そう言いながら魔王様は机を漁る、まだやるのかよ…と思いながらも魔王様を眺めていると「んっ?」と魔王様は何かを見つける。
これはなんだ?と言った感じに私の愛読している「月刊マーガ◯ット」を机から出した。
「ッ〜〜〜//////!!」
「なんだ!?うわぁ!!」
私は顔を真っ赤にしながらマーガレットを抱え、魔王様を睨みつけた。
「見るな………見るなァ/////!!」
「おやおや〜?少女漫画とは……まさか、杏奈さんにこんな一面があったとは」
「うるさい!!ビッチ!!」
「なぁんだ、てっきりプリントかと思ったぞ」
ため息をついて魔王様は私の元から離れていった。
「いつかぶっ殺してやる//////あのクソガキ/////」
男子たちがそんな涙目の私を見ている、見世物ちゃうぞコラァ。
(なるほど、ギャップ萌えですか……ありかも)
ふむふむと何か分析しているあのクソビッチ。
するとそこの馬鹿の机を魔王様はいじりだした。
案の定、ピンクな玩具が出てくる。
「きゃぁーー!!やめて!!出さないでくださーい!!…………って、無視かコラァ!!」
なにやら思惑が外れたみたいだ。
何かは知らんがざまぁーみろ。
「やっぱり無いぞーーー!!なぁ、真帆知らないか?」
机に座って読書中の真帆にもたれかかる魔王様、真帆は急に身体にもたれ掛かられた為、「きゃあ!?」と驚く。
「えっ!?わ、私ですか?し……知りません、ご、ごめんなさい!!」
「いや、良いんだ。知らないなら知らないで」
どこにあるかなー?って探し始める魔王様。
「おい…………私とは扱いがあまりにも違うな」
「だって、お前らとは違って真帆がそんな事するわけないだろ?」
それくらいわかれよななどと言ってきた。
「や、やめろぉぉぉ!!私の自慢のツインテールを引っ張るなぁぁぁーー!!いーやーだーーー!!」
「うりうり!!うりうり!!」
魔王様のムカついた態度を見て腹が立った為、おしおきしていると。
「魔王様をいじめるな!!杏奈!!」
ツインテールを引っ張って遊んでいる私の様子を見て腹が立ったのか、葵が私を止める。
「うわぁーーーーん!!あおいーー!!」
プルプルと身体を震わせながら葵に抱きつく魔王様。
どことなく小動物、ハムスターみたい。
「ハムスターみたいですねー。」
「あれでも、元魔王なんだぜ?信じれるか?」
ビッチも同じことを思ったらしい。
「おい!!さっきから魔王様をいじめたり!!ハムスター扱いして!!この方は我々の主だぞ!!」
「ごめん、可愛いからつい〜反省してまーす」
「衝動だよね、好きな子はいじめたくなっちゃう、みたいな感じ?」
私達は二人とも、反省してるような素振りは一切出さなかった。
まるで本当に反省してないみたいだろ?
あたりだ、反省なんてしていない。後悔もしていない。
あのマスコット魔王様がかわいすぎるのがいけないんだ。
「結局、どこにいったんだ〜?私の提出物は」
涙目でまたリュックサックの中を探す魔王様。
「あれ?」
そう言うと、魔王様がめちゃくちゃ良い笑顔で紙を出す。
「やったーー!!あったぞーーー!!」
「嬉しいな〜♪」とスキップしながら机へ向かう魔王様。
「人騒がせなヤツだな」
「まぁ、魔王様ですもんね〜」
「おい、桜香。魔王様の名を「人騒がせな子供」みたいなに使うな!!」
そんな、葵のツッコミは置いておくとして私は疑問に思った。
「あれ?今日、提出だっけ?あれ?」
「私は違った気がしますよ?」
なんてビッチと話していると、真帆が「あ、あの!!」と少し震えた口調で言った。
「き、今日だよ?提出日」
「………」
「………」
ビッチと私はその言葉を聞き、めっちゃ焦る。
だってあの先生、怒らせるとまじでやばいもん。
「魔王様!!貸して!!」
「自分でやれ」
そうだった!!この人、昔から部下に甘くなかった!!
自分のケツは自分で拭けを体現してるような人だった!!
「それじゃあ、私は友達に借りてきますね」
「待てぇ!?それはないだろ?一緒に見ようぜ?地獄?赤信号皆で渡れば怖くない理論だ!!教師に2人で怒られれば意外と怖くないかもしれないだろ!?」
「嫌ですよ!!他を渡ってください!!」
「男に迫られるの好きだろ!?」
「それとこれでは別です!!だから、離しやがれです!!」
キーンコーンカーンコーン
「「あっ」」
足音が近づいてくる、私達は静かに椅子に座ると授業の用意をした。
「授業を始める」
そう言って入ってきた教師を見て私達は手を挙げた。
「どうした?亜球磨、美樹」
「「体調悪いので、保健室行ってきます」」
「そうか、なら宿題だけ出していけ」
「「ありません♪」」
1分後、教室内に怒声が響いた。
くそぉ…こんなことなら放課の時点で保健室に言っとくべきだったと後悔する私たちなのであった。
好きなキャラ話 その2
杏奈が2番目に好きだ。
ヤニカスで馬鹿でめんどくさがり屋で喧嘩がめっぽう強い不良少女、だが情には熱い女だ。
『今日から俺は!』の三橋を思い浮かべて作ったキャラで、ヒキョーで生意気で馬鹿だけど……情が熱い男。
そんな彼が私は好きだ。
今井をいじめ、良を殴り、伊藤をディスる。
しかし、それでも彼らには友情があるのだ。
男の友情が……。
だが、しかし………何故か私は桜香が一番のお気入りだ。
結局、エロが最強って事なのかな?えっ?嫌なんだけど!?