教室の魔王
魔王様や魔王軍が魔力とか無くされて普通の人間になっちゃったら、どんな感じなのかな?とか思って書いた作品です。
「は◯らく魔王さま!!」みたいに魔力が戻るみたいな展開はありません!!
大抵、魔王様の日常を書くので敵とドンパチしたりはないです。
01
世界には魔王がいた。
圧倒的な力とカリスマ性で人々を500年もの苦しめた。
だが長年の勇者達の活躍で魔王率いる魔王軍を遂に倒すことに成功し、世界は平和になった。
そしてその世界での英雄譚は終わりを告げた。
舞台は変わり日本。
1人の子供が産声をあげた。
この世界に魔王が誕生したのだ。
そして魔王の誕生と共に眷属達も誕生した。
この見知らぬ地で魔王達が人間を征服する物語.......になる予定だった。
02
17年後
「今日から高校2年生だぞ」
「そうですね、魔王様」
すると魔王と呼ばれる少女はプルプルと体をふるわす。
「........この17年間、世界征服のことを何も進めてないでは無いかーー!!」
彼女は真桜 茜、少し身長が小さいのがコンプレックスな普通の女子高生だ。
「とは言いましても.....体力も魔力も全盛期の頃に比べると豆粒くらいしかあります。」
「そんなぁ!?」
彼女を魔王と呼んでいる少女は岸 葵、頭脳明晰、スポーツも得意、どこをとっても完璧な生徒会長様だ。
「ですけど......私は今の.....魔王様も好き....ですよ?」
「真帆.....慰めるな」
こっちのコミ障な文学少女は真帆、森 真帆だ。
「そう言えば、桜花はどこでしょうか?」
「アイツなら男といるんだろう」
岸の質問に茜が、そう呆れながら言う少女は亜球磨 謳歌、ビッチだ。
「それで、さっきからなんで私らの顔を見てるんだ?」
「私?いや、なんとなく」
「あと、さっきからタバコ臭いんだよう!!」
「しょうがないじゃん、私の生きがいだぞ?煙草は」
「もっと違う生きがいみつけろよ!!」
茜がそう言うが、事実やめれないものはしょうがない。
煙草と私は運命共同体だからな。
おっと、私の名は美樹 杏奈、ヤニカスだ。
「まったく」
そう言って魔王もとい、茜がリュックサックから菓子を出す。
「どうした?」
パリパリと心地が良い音を立てながら茜はポテチを食べる。
「どうした?じゃねーよ。何、食ってんだ?」
「うっ.......お菓子だ。」
「朝から?」
「お腹が空いてたんだ!!」
「太るぞ?お前」
「杏奈!!魔王様に失礼だぞ!!」
葵が机を叩いて言った。
「太る!?」と茜はショックを受け、机に手を置く。
「本当の事だろうが」
キッと葵が私を睨みつける。
「杏奈.....言わせてもらうが、煙草は菓子より体に悪いぞ。」
「んな事はわかってるわ、でも止められない、止まらない」
「病院に行け!!」
かっぱえびせん感覚でタバコを吸うなと葵が怒ってきた。
「ふ、太る.......嫌だぁぁぁーー!!」
ギャーギャーと泣き叫ぶ茜。
「ま、魔王様.....き、気を確かに」
「泣くなよ、女々しい」
「「お前のせいだからな!!」」
泣き混じりの声とただただうるさい声が耳に響く。
あまりのうるささに耳を塞いでいると、無駄に元気よくクラスの扉が開いた。
私達は後ろを振り向くと「げっ!?」と呟くのだった。
ピンク色の魔改造された制服、そして綺麗な黒髪を棚びかせながら元気よく私達に挨拶してくる野郎が亜球磨 桜香だ。
「おっはよー!!今日も良い天気だねー!!4人諸君!!」
「お勤めご苦労様だな、ビッチ」
「酷いな〜、今日はまだ〇女だよ」
「全国の〇女の皆さんに謝れ!!」
fuckYou!!と中指を立てながら魔王様が言う。
「ブーメランじゃね?それ?」
すると私の頬から涙が流れた。
あっ、私もだったか.......。
煙草を1本、口に含みライターをつける。
私らは高校生、いわゆる普通?のJKだが前世の記憶がある。
人間達を恐怖させてきた魔王軍幹部とその魔王。
いうならば、この地球に転生してきた元魔王軍だ。
真桜 茜 元魔王
岸 葵 元騎士で魔王の側近
亜球磨 桜香 元サキュバス
森 真帆 元魔術師
そして私、美樹 杏奈は元アサシン。
JKになってしまった魔王軍の日常だ。
興味あったら見ろ、馬鹿野郎共。
語り手は話によって変わることはありますが、大抵は杏奈になります。
まぁ、主人公は魔王様もとい茜ちゃんですが。
にしても、ちびっ子魔王様と魔王軍の連中が学校とかで駄弁っているだけの作品なので、絵面は映えません!!
めっちゃ地味な作品、作ってしまったと後悔してます。
ノリだけで作品なんて作らないほうが良いですよ!!