体内の大悪党
回虫ルパンは今日も十二指腸を駆け回り
お目当てのお宝をゲットしていく
回虫ルパンは人の体内から栄養を盗む大泥棒です
いつもサナダムシたちに追われていますが、そこは世紀の大泥棒。一度も捕まったことがありません
そこでサナダムシたちは十二視庁から助っ人を呼びました。
名探偵サナダユキムラ
ユキムラは入念な調査をし、次の現場が大腸付近になることを突き止めました。
しかも自分の存在を隠してサナダムシたちに任せる事で、ルパンを油断させようとする用心深さ
当日の夜、大腸は土砂降りの大雨。
宿主が昼間飲みすぎたのです。
サナダムシたちはまんまとルパンに逃げられてしまいました。
ユキムラはこっそりルパンの跡をつけます。
サナダムシたちは囮だったのです。
ユキムラはルパンを追って直腸に到達します。そこで彼が見たものは………..
貧しい回虫の子供たちに食べ物を分け与えるルパンの姿でした。
ユキムラは黙ってその場を離れます
3日後にルパンからの予告状が届きました
小腸のとある場所で栄養を頂戴するという内容で
ユキムラはサナダムシたちに厳戒態勢を敷かせ、自分も警備にあたります。
その晩も土砂降りの雨でした。ルパンは警戒網を掻い潜り、見事獲物を奪取します。
ユキムラは直腸への陸路を封鎖させ、自分は港へと向かいました。
そして直腸行きの船の上でルパンを見つけます。やぁ、回虫ルパン君。良い夜だね。
ルパンは慌てずに振り返り尋ねます。どうして私がこの船に乗ると分かったんだい?
ユキムラは答えます。君が直腸に向かうことは分かってた。だから僕はこの船を用意したんだ。船員はみんな警官さ
ルパンはかぶりをふります。とうとう年貢の納め時か。誇りたまえ。君は史上最高の怪盗を捕まえたのだよ。
ユキムラはこう答えます。僕は君が盗む理由を知っている。ここで君を捕まえたらどうなるかもね。