エピローグ
何十年という月日が経ち、全てのダンジョンが踏破され、星の滅びの歴史が解読された。星の滅びを防ぐために戦争をしてはならないと全世界に周知され、世界を牽引する大国の憲法には武力の放棄が組み込まれた。
冒険者ギルドには保存食のクレアの名が語り継がれている。冒険者のために長期保存出来る食品を次々に開発し、冒険者へ安く提供するために情報提供を格安にした彼女は、その情報提供料でさえ貧困で苦しむ国の支援にあてたという。心優しい女性だった。貧困を無くせば争いはなくなると生涯支援を続けた。
ダンジョンへ星の滅びの記憶を調査しに行く冒険者には無償で保存食を提供した。
彼女がいなければ保存食が開発されず、星の記憶の調査も捗らず、ダンジョンの踏破より早く戦争が激化し、星が滅んでいたかもしれないと語る人もいる。
一説によると、滅びを回避するためにこの世界に生まれ変わった女神のような女性だという逸話もあった。
いつしかクレアの名ではなくクレアの代名詞として、こう語り継がれるようになる。
『ダンジョンの女神様』 完結
本編はここまでになります。
最後までお付き合いありがとうございました。
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そして最後に
【誕生日に誰と会いますか?】
ヴィンセント →33ページ
シミリス →34ページ
セオドア →35ページ




