冒険者生活の始まりです。
昼の12時って投稿する人が多い割に、みなさん見れない時間なんですかね?
お昼休憩とかが噛み合っているのかなんなのか…
結局、あれから1週間ほど魔導書の作成に使ってしまった。当然失敗することの方が多いので、作った魔導書の数に比べて疲労の溜まり方が半端じゃない。必要がない限り作成はしたくないな…
「セピア様、納得のいく魔導書は作れましたか?」
「うん、これだけあれば少なくとも死ぬことはないんじゃないかな?」
とは言っても、絶対が存在しないのが冒険者という職業だ。細心の注意を払いつつ行動していこう。
「それでは、冒険者登録のためギルドに向かいましょうか」
「うん」
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登録のためにギルドまでやってきた。別邸だけあって遠いな、別邸からギルド間の移動はあまりしたくないな。
「あの、すいません。新規冒険者登録をしたいんですが」
「こちらの用紙、必要事項をお書きください」
渡された用紙には生年月日とか名前とか、魔力量とかユニークスキルとか書く欄がある。
「姓はどうしようか?」
「一応追放という形ですし、貴族の名は捨てていいんじゃないですか?」
ということで、今日この瞬間をもって僕はただの『セピア』になったわけだ。原則姓を持っているのは貴族だけなので、世の中的には平民という括りになる訳だ。
「あの、魔力量Eとは…」
「そのままの意味ですが」
「その、冒険者にはある程度の戦闘能力が必要なんです。なので、少し心配で」
なるほど、要は「死ぬかもしれんぞ?」ってことらしい。確かに、魔力量Eの奴が冒険者になりたいと言い出したらそうなるだろう。
「大丈夫です。それなりの戦闘術は持っているので」
「分かりました。今ギルド内にいる冒険者と模擬戦を行ってもらいます。その結果次第で登録させて頂きます」
「なるほど、分かりました」
どうやら、本人の意見だけでは判断できないらしく実力を見ようということらしい。あてがわれたのはB級冒険者の『ランザ』という男性冒険者。ちなみにギルド規定の冒険者ランクはE〜Sまである。特にランクによって活動に支障が出ることはないが、各種サービス(宿とか消耗品の値段とか)で優遇されたりする。ただ、ランクアップするには設定された『昇格試験』をクリアしなければいけないので、ハイランクになればなる程人数は減っていく。ちなみにこの規定とかはどの国でも同様なので、他国に行っても問題なく冒険者として活動できる。
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「おいガキ、俺様は忙しいんだ。下手に抵抗せずにやられた方が身のためだと思うぜ?」
「この男、セピア様を貶しておいてタダで済むと思うなよ…」
「アリス、それはもうしょうがないよ。今の僕は単なる新米冒険者(予定)なんだから」
「そうですか…」
僕のために怒ってくれるのは有難いけど。
「おいおい、なにイチャついてんだ!来ねえなら、こっちから行くぞ!『火の雨』」
いきなり中級魔法か。別に避けれると言えば避けれるんだけど、今回は固有魔法を試すという意味でも魔法で迎撃してみよう。
「『氷の大地』」
僕の固有氷属性魔法。僕の周囲10mを氷漬けにしつつ、気温を−5°まで持っていく。これを発動しておけば、大抵の火属性魔法は無効にできるだろう。
「なんだ、この魔法は⁉︎俺の魔法が掻き消されたぞ…」
「見たことない…もしかして、ユニークスキルが関係しているのか…」
ギルド職員の人も驚いている。そりゃそうだろう。この現代において初見の魔法というのは理論上存在しない。当然、特級魔法などの上位魔法は目にする機会も少ないだろうが、成人していれば何かしらの知識があって然るべきなのだ。しかもギルド職員ともなれば、知らない魔法などあるはずも無いのだ。
「おい、どんな不正をしたんだ!」
「不正もなにも、僕は魔導書を使って魔法を発動しただけですよ?」
こんな澄ました顔しているが、実際はかなりキツイ。この魔法は僕の魔力量の8割ほどを消費してしまうため、軽い魔力切れのような状態になっている。ただ…
「流石にキツイね…『全回復省魔力・制限解除ver』」
これが僕の秘策。『全回復』は元々魔力の全回復、身体の欠損修復(手足がなくなっていたり、刃物等が刺さっていた場合も回復)を効果とする光属性魔法だが、これだけの効果を持っているだけあって消費魔力も桁違いだ。それを僕のユニークスキルで消費魔力量を極限まで抑えつつ、適性を不必要にしたものというわけだ。これがあれば、理論上永遠に戦い続けられるが、そう甘くない。なにせ、極限まで抑えたとはいえ(僕基準で)全体の1割ほどの魔力を消費するので、魔力切れになってから発動しても遅いのだ。実戦では回復ポーションの方をメインで使っていくことになるだろう。
「折角だし、重い一撃を入れてみるか。『不死鳥の弓』」
僕の固有火属性魔法。不死鳥をモチーフとした炎の弓を出現させ、相手に向かって放つ。あと、出来心でつけた追尾機能が結構優秀だった。相手によっては当たらないこともあるだろうが、今この瞬間においては必中だろう。僕の保有魔力の殆どを消費して放つ現状最大火力の1撃。
「おいおいおいおいおいおい‼︎嘘だろ⁉︎」
残念ながら本当なんだな。ちなみに模擬戦中に人が死ぬことはない。模擬戦には闘技場を使用するのだが、闘技場には命を落とさない程度に守ってくれる魔法(?)がかかっている。これも魔導書同様古の解読不可現象と言うわけだ。
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「疑ってしまって申し訳ございませんでした。こちら、冒険者カードとなっています。こちらで現在の冒険者ランクや残金、依頼達成数などが表示されていきます。依頼を受ける際もこちらが必要なので、無くさないでくださいね」
うわ、こんなに減っていたのか。アリスに実験用で魔導書を関係で、僕の残高は悲惨な数字になってた。ちなみにアリスも冒険者登録したんだが、魔力量Aだった。僕も知らなかったよ…ウチの使用人が優秀でした。
お疲れ様です。
是非、ブクマと評価よろしくお願いします。
あと、当て字にまだ慣れていないのでミスとかあるかも知れません。発見された場合は誤字報告くださると助かります!




