道化師の末路
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「クソッ!ふざけるなよ…せっかく積み上げた俺の地位と名声が…」
昨夜の事件はまたたく間にイルージュ国内に広がった。それに加えて、クレハが被害を受けていたことを告白したらしく俺の評価は4等貴族家の期待の新星から性犯罪者へと右肩下がりだ。幸いなことに実行には至っておらず、未遂を証明する方法も存在しないので罪に問われて牢獄に打ち込まれるなんてことにはならなかったが…
「もしかして…あの無能の仕業ってことは…」
いやいや、まさかな。ただ、そう思えば思うほど信憑性が増してくる。恐らくだがテスタロッサはセピアに会っているだろうから…セピアの差金だと思われても不思議じゃない行動をしている。こうなれば…
「万が一あの無能のせいじゃないとしても、事実をもみ消せばいいだけだ。よし…あいつを殺す」
ここ最近のアランは、(全て自分が招いたとはいえ)不幸続きだった結果冷静な判断が難しい状況にあった。まあ、もともと出来の良い頭をしているとは思えないが…そんなわけで、アランは自暴自棄になっていた。その結果、ただムカつくという理由で実の兄を殺すなんていう思考に居至ったわけだ。
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「久しぶりにこの別邸に来たが…前見たときと外観とか変わり過ぎじゃないか?」
それもそのはず、アランは見ていたのはすでに使われなくなった頃の別邸のはずで、アラン的には未だにその頃の荒んだ屋敷で生活しているとばかり思っていたが…セピア本人やアリスの頑張りによって、大きさ以外は本邸に勝るとも劣らない見た目をしていた。
「そんなことはどうでもいい。どうしようか…」
取り敢えずセピアを殺すという決定を行ったはいいものの、何も計画らしい計画を立てていなかった。それもそのはず、そもそもアランに計画性なんてものは存在せず、普段からのパーティー連携はクレハが担っていたほどだ。それほどに戦術に疎いアランなわけで、推定自分より強いであろう人物の殺害を目論んでいるにも関わらず無計画で来てしまったわけだ。
「手っ取り早く…屋敷ごと燃やしてしまうか」
実は最近、国内の研究班のお陰で新たな魔導書の解読に成功していた。勿論昔は普通に流通していたわけだが、この現代においては大きな功績となるわけだ。そしてその魔法の内容は…『追跡者』。効果内容は…魔法が放たれた跡地もしくは掛けられた人に対して発動することで、その魔法の使用者の現在地がわかるという代物だ。当時も衛兵が捜索用に使っていただろう。効果時間は魔法の発動から一日と短いが、一度位置がわかってしまえばその後10日間は魔法の使用者だけ透過して位置がわかってしまう。つまり、魔法を一度使われてしまえば逃げることがほぼ不可能になってしまうわけだ。この効果のため、勿論魔力消費量は桁違うなのだが…過去も現代も衛兵以外の所持が禁止されている。とまあ、この魔法の存在を完全に忘れていたアランは、この時点で絶望的なわけだが…神はよほどアランが嫌いらしい。さらなる不幸がアランを襲う…
「『地獄の開幕』!!」
アランの放った特級魔法が、フリューゲル家別邸を襲う…
お疲れ様です。
良ければブクマと評価よろしくお願いします。
今回地の文めっちゃ長いですね…苦手な人にとっては読みづらいかもしれません、僕ってたまにこういう現象起こるんですよね…




