初手から確定演出
も一回アラン回です。
「今日はBランク依頼をこなすぞ。内容は『モンスターが住み着いてしまった洞窟の安全化』、要はモンスターたちを殲滅すればいいんだな?」
「それで、あなたはそんな依頼を特に準備もしないで受けるつもり?その頭には蟹味噌でも入ってるのかしら」
「別にいいだろ!俺レベルになると、アイテムなんていらないんだよ」
「そうかしら?見たところ、私より強いとは思えないんだけど。私でも最低限のポーションとかは用意するんだけど、あなたは冒険者としての基礎すらわかってないのね」
「ああわかったよ!ギルドに寄ればいいんだろ!…ったく、準備がしたいなら素直にそう言えばいいのに」
「面倒だから、そういうことにしておいてあげる」
この女、本当に腹が立つ!フリューゲル家より等級が高いからって、調子に乗りやがって。ただ、俺が準備不足だったというのも事実だし…
「本当に、なんであの男が次期当主なのかしら?確か兄がいたはずだけど」
「そうだよね。うんざりだよ」
「アンタ、もう二度と私に近付かないでくれる?同情してる風を装ってるのがバレバレなのよ」
「…ひどいなぁ」
カイトの笑みが不気味だというのは俺も同意だが…これは使えるかもな。なんとかしてカケルにフレンの相手をしてもらえれば、俺は安心してクレハとの関係を築ける。身分の関係で正妻に迎え入れることはできないが、いずれクレハには側室になってもらおう。
「クレハ、行こうか」
「あの…あれは放っておいていいんでしょうか?」
「別にいいだろ。いずれ解決する」
いちいちメンバー間の問題を対処するほど暇じゃない。そしてカイト…くれぐれも俺の邪魔はするなよ?
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実際戦闘になると、父が集めただけあってかなり優秀だった。ただ…
「ちょっとカケル!もう少し前に出なさいよ。こっちに攻撃が飛んできてるわ!」
「嫌に決まってるだろ?痛いのは嫌いなんだ」
「あの、私が回復しますので…」
「おい、俺が攻撃しやすいように隙を作れって言ってるだろ!」
このように、双方対立してしまうのだ。特にカケルとフレンが良くない、カイトは『守護者』持ちのくせに全然前線に出ようとしないし、フレンは指示が上から目線で誰も聞きたがらないだろ。
この「指示が上から目線」という指摘はある意味正しいのだが…ブーメランが刺さっているという点にアランは気付きもしない。
「ああもう、お前らもう少しまともに動けよ!『地獄の開幕』!」
しょうがないので特級魔法を闇雲に打つ。モンスターがドラゴンということもあって的が大きいので、結構当たった。俺の活躍のお陰で、なんとか依頼をこなすことができたというわけだ。
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「あなた、結局最後に魔法を使っただけじゃない!何も仕事をしていないくせして報酬を受け取るなんてどうかと思うわ」
「お前には攻撃の隙を作れという指示をしていたはずなんだが?一切実行出来てないじゃないか」
「それは、カケルが前線に出ないからじゃない!」
「だって、モンスターが目の前にいるんだよ?わざわざ攻撃を食らいに行く馬鹿はいないだろ?」
これ、パーティーとして機能してないんじゃないか?まあいいか、取り敢えず今日は…
「クレハ、ちょっと来てくれ」
「は、はい」
クレハを俺のものにするのが第一だ。
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「あ、あの…これから何するつもりですか?」
「何って、本当はわかってるんだろ?」
「なんのことですか」
夜に男と二人で防音魔法がかかった宿屋、もうこれは何するかわかるだろ。
「ほら、こっちこいよ」
「い、いゃ…やめてください」
「まあまあ、そう言わずに」
嫌よ嫌よも好きなうち、っていうだろ?
お疲れ様です。
是非、ブクマと評価よろしくお願いします。




