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冤罪ってやつじゃないすか vol1

まーたシリーズです。

戦争が終わり、一通り手がかかる事象は終わったと思っていたわけだけど、一つ問題が出た。


「セピア君、もっと褒めてー」

「自分の実績を振りかざす人は、嫌われるってなんかの本で読んだぞ?」

「私は人じゃないからセーフ!」

「そんな無茶苦茶な…」


そう、ユーリがこれ以上ないぐらいダル絡みしてくる。僕が思うには今回のMVPと言っても過言ではないと思っているので多少は許していたのだが…ちょっとこれは酷い。魔王幹部としての威厳なんてかけらもないじゃないか。しかもどうやらお酒が入っているみたいだ。僕は20歳未満なので当然飲んでいないが…ユーリは果たして何歳なんだろうか。…いや、女性に年齢を聞くのは禁忌と言われているのでやめておこう。


「セピアくーん!」

「わかったわかった!」


酔っているのか知らないが、やたら僕に頭をなでるよう要求してくる。それ自体はまあ問題ないのだが、アリスがすごく不機嫌になっているのでできればやめていただきたい。


「セピア様、随分と楽しそうですねー」

「ど、どうしたんだ?目が笑ってないが…」

「フフフ、気のせいですよ」


木のせいなんだろうな。うん、アリスがそういうなら気のせいなんだろう。うんきっとそうに違いない、はず…


〈何やらマスターが窮地にさらされている気がします…〉

〈まあ間違ってはないんだけどさ…〉


この状況の表現として『窮地』とはこれ如何に。ただ、実際僕の手ではどうにもならないことになっているので案外的を得てるのかもしれない…

などとあらぬ方向に思考を泳がせていると


「もういいです!セピア様、私に膝枕されてください」

「普通、僕が頼むシチュエーションだと思うんだけど…」

「じゃあ、セピア様は自主的にそういうことをしてくれるですか?」

「まさか」

「つまりそういうことです」


なるほど?


「ほら、こっちへ来てください」


これは勝ったと思ったのか、途端に声が甘くなる。…冷静に考えると勝つってなんだ?もうよくわからないよ。


「…はい、これでどう?」

「もう、私が感想を聞くまで待っていてくださいよ…」

「そんなこと言われたって…」

「セピア様、お加減どうですか?」


どうやら僕の質問に答えるつもりはないらしい。


「あまり言いたくはないけど…すごく気持ちいいよ」

「そうでしょうそうでしょう!」

「セピア君、この女腹立つ」

「それには同意するよ」


少し酔いがさめてきたのか、ユーリの呂律が復活してきた。

その後、しばらくこの謎の時間を過ごしていると…


「ベルが…」

「私のこの時間を妨げますか。これは余程の要件があるんでしょうえねぇ?」

「圧がすごいのよ」

「私、来客者に同情しちゃうな…」


言いがかりもいいところだろ…アリスが変なこと口走らないか不安に思いつつ扉を開けると…


「セピア・フリューゲルだな?」

「…人違いです」

「まあなんでもいい。貴様にはとある罪の疑いがある。早急に王城まで来てもらう」


なんだそれ。何のための本人確認なんだよ…


「ちなみにですが、その罪とやらの内容をお聞きしても?」


アリス、何とか怒りを抑えようとしているみたいだ。僕としても法を犯した自覚なんてない。


「具体的な罪名はないが…戦争での不当指揮、及び被害責任だ」

「…はぁ?」

「何言ってるの?あなた」

「ちょっと落ち着いて…」

「落ち着くも何も、セピアさ案が居なければ全然負けていたじゃないですか?」

「あの勇者は、とてもじゃないけどまともな指示を出せていなかった。むしろ、セピア君に感謝すべき」


確かにそうだ。はっきり言って、あの勇者は指揮なんて行ってはいなかった。僕が勝手に指示を出したのは確かに迂闊だったが、勇者が指示を出すよりははるかによかったと断言できる。


「何を言い出すんだ!勇者様本人から『イルージュのセピアが勝手に指揮を執り、その結果ここまで被害が出てしまった』と言われているんだ!」

「そんな馬鹿な…」


ふざけるな。さては、あの勇者自身の保身のために僕を売ったな?勇者が言っているとなれば、無条件で信用されるだろうし…


〈ハピネス、僕らを連れて逃げれるか?〉

〈マスターのご命令とあらば〉


これは、ついていったらマズい奴だ。間違いなく事実を捻じ曲げられ、犯罪者に仕立て上げられる未来が見える。幸いにも、冒険者カードは他国でも使えるのでお金の出し入れはできるはずだ。


〈マスター、行きますよ!〉


白竜の姿になったハピネスが、僕らを乗せて空高く舞い上がる…

お疲れ様です。

是非、ブクマと評価、作者のお気に入り登録もよろしくお願いします!

そろそろ春休みが終わってしまうという事実に驚きが隠せない…

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