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チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?  作者: 桜井正宗
新章

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80/100

第80話 七つのレベル投げ

 恐ろしいクリティカルダメージを与え、最後のデスクラウンを撃破した。最近、俺は『レベル投げ:クリティカル』なる新スキルを習得していた。



 これはダメージを強制的に『クリティカル100%』にするスキル。通常のレベル投げよりもダメージが二倍ある。つまり、マルガのアニムスも加わるので四倍(・・)となる。



「しかも、フルクがいるから幸運値が上昇して、更にクリティカルが高まっている。これなら、第五エリアも楽々かもな」


「お役に立てて良かったです。わたし、普段は回復とか支援しか出来ませんし……その、少しでも貢献(こうけん)できているのなら嬉しいです」



「回復だけでも十分だよ。――さて、ドロップアイテムの回収も完了したな。マルガ、カルニもういいか?」



 地面に散乱していたアイテムを拾いまくっていた。ひとつひとつ拾うのは面倒だが、今のところこれしか方法がなかった。いつか、一発で拾えるスキルとか欲しいところだな。特にマルガには、そんなスキルを所持して欲しい。


 彼女はオークションで競り落とした【アイテムボックスを拡張】を持っているし、次にアイテム一括収集スキルなんて習得してくれたら、もっと効率も上がりそうだ。



「主様、今回もかなりのS~SSS級アイテムを拾えました。わたくしの欲しかったSS級カチューシャもありましたし、これ貰っていいですか?」



「もちろん、いいよ。装備強化は推奨しているし、どんどん強くなってくれ」



「ありがとうございます。このSS級『グラウィスカチューシャ』は回避力と完全回避を高めてくれるようなので、助かります」



 へぇ、そんな効果があるんだ。

 回避力が上がればそれほどモンスターからの攻撃を回避できるし、完全回避もかなり貴重なパラメータ。高ければ高い程にダメージを受けにくくなる。



 ――なんて、真面目に考察していると、疲れ切った顔のカルニが背後から抱きついてきた。



「アウルム様、素晴らしい戦闘っぷりでした。あの『レベル投げ:クリティカル』はダメージも大きくて……太くて、固かったです」



 最後はなんだか余計な気がするが、まあ、ダメージという意味では間違ってはいないはずだ!? ていうか、なんで俺の耳元でエロっぽく言うのだ。



「ま、まあね。俺の【レベル投げ】は遠距離物理攻撃の爆発系だけど、その派生がいくつもあるらしいんだ。最近やっとスキル研究が進んでね、これもメディケさんのおかげなんだけど」



 あの闇医者・メディケさんに調べて貰った。

 どうやら、彼はスキル解析にも長けているよう。なので俺の【レベル投げ】をツリー化して貰ったわけだ。今や七種類のレベル投げを確認している。



 ①レベル投げ:爆発

 ②レベル投げ:聖槍生成

 ③レベル投げ:クリティカル

 ④レベル投げ:レベルアップ(未習得)

 ⑤レベル投げ:レベルダウン

 ⑥レベル投げ:武器レベルアップ(未習得)

 ⑦レベル投げ:デストロイ(未習得)



 スキル習得には、とにかくモンスターを倒すしかない。どうやら、モンスター討伐数が影響するようだ。



「素晴らしいです。レベル投げはまだまだ奥の深い(・・・・)スキルなのですね~」

「カルニさん、一部強調する必要あるんですかねえ……」



 すっかりマルガに影響されてしまっているな。こんなにしてしまった張本人は、頬を赤らめ満足気にしているし……おのれぇ、ヘンタイメイド。



 ◆



 アベオの葉を使い、帰還。


 アイテムの管理をマルガとカルニに任せた。



「二人とも、後は任せたよ。モードゥスさんとモエニアによろしく」



「お任せください」

「行って参ります」



 マルガ&カルニは、それぞれ帝国と共和国へ向かった。今回のS~SSS級アイテムを清算する為だ。直ぐに金を作らないと、我が国が傾いてしまうからな。


 今回から、共和国の将軍・モエニアも取引対象に加わった。やはり、以前の魔王軍奇襲が応えたようで、フルクトゥアトとの取引をしたいと申し出があったのだ。以来、金銭による売買が成立した。



「はい、お紅茶です」



 庭で見送っていれば、フルクがお茶を運んで来てくれた。これは最近、共和国から輸入したヤツだ。うん、良い香りがする。



「ありがとう。フルク、こっちおいで」



 手招きして縁側に座った。

 しばらくはお茶を楽しんで、静かな時間が流れた。こうして二人きりなのも久しぶりだな。そうしてマッタリしていると、フルクが口を開く。



「マルガさんもカルニさんも最近は、よく動いてくれますね。二人ともアウルムさんの為……国の為に尽くしてくれています」



「ああ、そうだな。二人には感謝している。だから俺には皆がいないと……ひとりでは国を動かせない。だから、四分統治(テトラルキア)にしたっていうのもあるんだけどね」



 そう会話を重ねていると、自然と見つめ合う形になった。フルクのアクアマリンの瞳が俺を映し出す。……明眸(めいぼう)だ。



 魅入っていると、フルクが頭を傾けてきた。

 察した俺は膝枕(ひざまくら)してあげた。


 当初は俺が膝枕(ひざまくら)して貰っていたけど、最近、こうしてフルクが甘えてくるようになっていた。これはこれで最高に幸せだ。



「……アウルムさんのお(ひざ)、気持ちいです」

「そりゃあ良かった」



 ずっとこんな平和が続けばいい。

 俺や皆の為にこの国『フルクトゥアト』を盤石(ばんじゃく)なものにしていかねば――。



 ()けてしまいそうな銀髪を優しく()でていく。フルクは気持ちよさそうに目を細め、満足気だ。こう幸せそうにされると、守りたいなって心の底から思えた。



 そうだ、俺はこの子も国も守っていく。

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