第7話 EXダンジョン攻略開始
「フルク、俺やったよ」
「おめでとうございます、アウルムさん!」
二人で喜びを分かち合った。
このEXダンジョンは俺とフルクの二人で手に入れたもの。これから、二人だけでダンジョンを攻略していく!
「凄いな……こんな巨大遺跡を二人で独占できるとか」
「はい。世界でアウルムさんだけが使用を許された専用ダンジョンです」
そりゃあ最高だな。
レアアイテムとかも全部独占できるわけだ。売りさばけば、一気に金持ち。不自由のない生活が送れる。
「よし、さっそく中へ入ってみよう」
「気を付けて下さい。EX級ですから、強いモンスターがたくさんいると思います。ボスモンスターも通常と比べ物にならないほど強いはず」
「大丈夫さ。フルクがくれた【レベル投げ】があれば勝てる。この力は、こういう隠しダンジョンを制覇する為の力なんじゃないかって俺は思うんだ」
まだ完全に能力を使いこなせているワケではないけれど、俺はこの力さえあれば、どこまでも行ける気がしていた。
「そうですね、その力は世界唯一のあなただけの力です。あの第二勇者をも超えるパワーとなりましょう」
行こう、っとフルクは手を引っ張ってくれた。俺はついていく。
◆
EXダンジョン内部へ侵入していく。
まるで巨人専用ではないかと見紛う程に天井が高く、幅も広かった。地下階段もどこまで続いているんだ? すごい階段だぞ。
「気を付けて、フルク」
「ええ」
転ばないよう下へ降りていく。
階段を下りると奥には巨大な扉。
「そうか。こんな空間はありえない。魔力で編まれているのか」
「そうみたいですね。外観と内部が一致しませんから」
あまりに広すぎる。
いったい誰がこんなダンジョンを作ったのか分からんが、ガチでレアアイテムというか、神器級が眠っていそうだ。
「この巨大扉をオープンするぞ」
「了解です」
どうやら所有権のある者が『オープン』と叫ぶだけで、巨大扉は開かれるらしい。そこんとこセキュリティもしっかりしているんだな。
ゴゴゴゴ……と轟音を立てて、扉は開く。
この中がダンジョン……!
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