第4話 今後のプラン
フルクトゥアト。
彼女は銀髪でアクアマリンの瞳をしていた。
綺麗で豪華な礼服に身を包み、スタイルも抜群。これほどの女の子が教会にずっと閉じ込められていたらしい。
けれど、神託が運命を変えた。
「神託……か」
俺は外に出ていた。
夜空に広がる星雲を眺め、今後のプランを練っていた。
最強スキルと思われる【レベル投げ】……今まで俺は勇者として剣技を極め、剣スキル一筋で頑張って来たけど、今は別次元のスキルを習得した。
この力と運があれば、圧倒的だ。
ちょっと投げただけで大爆発だった。
「この力でダンジョンを攻略しまくって……あの第二勇者にギャフンと言わせてやれそうだな。それと俺を裏切り、棄てやがったルードス。ヤツを絶対に許さん」
ルードスには、ボコボコされた恨みがある。
ヤツのせいで死にかけた。
地獄のような苦痛を味わい、今はなんとか村の小屋暮らし。ここから成り上がってやる……。
「お前たちの捨てた勇者は、確かに勇者ではなかったよ。いいさ、俺はダンジョン攻略の鬼となる……」
星に向かって誓っていれば、眠っていたはずのフルクが扉から顔を覗かせた。
「アウルム・キルクルスさん?」
「ああ……俺の事はアウルムでいいよ」
「……アウルムさん」
なんだか照れくさそうに俺の名を呼ぶ。
「うん」
「ダンジョン攻略頑張りましょうね」
「ああ……頑張ろう」
フルクは「おやすみです」と挨拶して小屋へ戻った。俺は小屋の前にあるベンチに横になった。
――逆襲開始だ。
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