フィールド2,人間の街、その1.
猫山ことりです。
ここから「フィールド2、人間の街」が始まります。
現実世界の日向ワタルは突然トリップします。
異世界に迷い込んだワタルと最初に出会った大蛇のビルディ・ララ。
彼女が「行きたくない」といった街に好奇心に勝てず、向かうワタル。
そこでワタルが目にしたものとは?
この北の街はノーザンシティ。またはノーザイルと呼ばれる。
ノースとザイル。北の縄という意味だ。
粉塵が石粒に交じって、降り注いだ。
砕けた城壁の一部が大きく積み重なる形で、街の外側に雪崩のように
崩れ落ちてゆく。
城壁は3階建てくらいの高さがある。
その城壁を砕いてまで、何かが外に出ようとしている。
まるで縄から抜け出そうとするかのように。
ワタルは瓦礫をよじ登って、城壁越しに街を見た。
整然とした街並みが放射線状に、円を描いて広がる。
高い城壁越し市街の全てが、大きくひそやかにたたずんで、
そこら中から黒煙が上がっていた。
黒いひときわ大きな煙。
火炎が赤い舌を出し、黒煙ごしちらちら見える。
街道を逃げ惑う、人の群れ。悲鳴。そして戸惑い。
ワタルは飛び出した。
一部が崩れ瓦礫と化した足元の城壁を、半分転がるように滑り降りる。
人々の悲鳴と逆に、銀の甲冑を乗せた騎士団の様な、
騎馬たちが風のように何かを追っている。
街道を逃げる人々とは、逆方向に走るワタル。
黒煙を上げた屋根の上だ!
人だかりのの中ワタルにも、その何かは見えた。
ローブ姿の派手な刺繡をあしらった人々が、人間とは
思えない素早さで屋根を走り逃げる。
火柱が天井を貫き、その時上がった。




