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2.目覚め
早速第2話です。
話の進みは遅いですが、
よろしくお願いします。
目が覚めた私は飛び起きた。
高波に攫われて死を覚悟したのに生きている不思議。
そしてここはどこなのだろうと。
青を基調とした調度品の中に白のアクセントが目立つこの部屋は、
決して海優の部屋ではない。
クイーンサイズの天蓋付きベッドなんて縁がない人生だ。
(というか、日本ぽくもない……海外まで流された?)
そんな現実逃避をしながら辺りを見回すと、
ベッドから少し離れたところにか鏡があった。
短い足を伸ばしベッドから降りて鏡に近づいた。
(待って?なんでベッドから降りるのに足がつかなかったんだろう……)
ベッドと言っても高さは知れてるのに。
その疑問は全て鏡が解決してくれた。
「えっ、これ……私……!?」
輝く青の髪に金色の目、黒髪黒目だった自分とは似ても似つかない容姿。そしてなにより、
「完全に幼女じゃん……」
その全身鏡に映ったのは、5歳くらいの少女だった。