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第八話 ついに来やがった。新しい日が

ついに学校が始まります。今日はその朝のお話です。

休み明けの朝。



ジリリリリ!!!


「んっ………」

裕人は眠たい目をこすりながらゆっくりと体を起こした。

長い黒髪が目の前で揺れる。


「やっぱ………戻んなかったか」


そう言いながらベッドを出て、ゆっくりと準備を始める。




顔を洗いに洗面所へ向かう。鏡の前には眠そうにしている涼子の顔。

性別が変わるということは生活から全て変わるのだと裕人は改めて感じた。




「おはよう涼子」

「うん、おはよう」


やはりこの挨拶も慣れないな、と裕人は感じる。

そしてゆっくりと食卓につき、朝食を食べ始める。

頭の中はこれからの学校に対する不安でいっぱいだった。


「上手く………やっていけるのかな」


「どうしたの?朝からそんな悩んだ顔して」


「ううん、なんでもない。あっ!牧野………じゃない裕人と一緒に学校行くの忘れてた!!」


「あら、今日も一緒に行くの?」


「うん」



涼子と裕人は家が近所だったため、小さい頃から一緒に学校に行っていたのだ。

そのため、今日一緒に学校へ行くことも特別なことでは無かった。




ピンポーン


「あ、裕人来たみたい」


「あら、今日は早いわね、裕人君」


「うん。じゃあ行って来ます」


「いってらっしゃい、涼子」



裕人が玄関のドアを開けると、そこには涼子の姿が。


「おはよ、ゆーと」


「ああ、おはよう。牧野」


「じゃ早く行くわよ」

「お、おい!」


涼子は裕人の手を引っ張って走り出す。

傍から見ると、まるで付き合っているように見えるな………と思うと、裕人は恥ずかしくなるのであった。








学校の門の前まで来ると、そこには親友の浩二と信哉がいた。


浩二「おっ、裕人おはよう」


裕人は思わず返事をしようと思ったが、今は涼子の姿をしているのを思い出して思いとどまる。


それを察した涼子が裕人の代わりに返事をする。


涼子「お、おはよう」

信哉「お二人さん仲良く手をつないで登校とは。

ついにそういう関係になったのか」


涼子「ち、違うってば!!!」


信哉「裕人がそんなに強く否定するとは。あやしいなぁ」


浩二「まあとにかく、もうすぐ学校始まるし、教室いこ」


信哉「そうだな。そんじゃお二人さんまたあとで〜」


涼子「うん。あとで〜」








(あー牧野に本気で否定された。)

と、裕人はショックを受け、一人沈んでいた。



涼子「おーい、ゆーと?」


裕人「んなっ!なんだ?」


涼子「ぼーっとしてたけど大丈夫?」


裕人「あ、ああ」


涼子「さ、あたしたちも早く行きましょ」

と、涼子は満面の笑みで裕人に言った。


裕人「ああ」

(牧野、カワイイな………。あーせめて俺の姿じゃなけりゃな………。)

と、一人涼子が裕人の姿になってしまったことを悔やむ裕人であった。







そしてついに学校が始まる………。






続く


キャラクター紹介3は次回行います。



次回、不安を抱えたまま学校スタート!!!

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