第六話 新しい朝が来た。希望の朝………ではないが
話がなかなか進まないのが気掛かりですが、更新回数で稼げるよう頑張って行きたいと思いますのでこれからもよろしくお願いします。
そして………朝。
「んんっ」
裕人が目覚めて最初に見たもの。それは艶のある長い髪だった。
「やっぱ………戻ってないか」
今戻ったら最終回になっちまうしな………と裕人は大人の事情的なことも考えつつ、涼子の体になった裕人の生活2日目が始まる………。
「あらおはよう涼子。今日は早いわね」
「お、おはよ………」
早いって………もう8時半だぞ………。
「さ、朝ご飯出来てるから食べなさい」
「はい………」
会話もままならないまま、裕人は食卓につく。
「昨日の文化祭どうだったの?」
「うん、楽しかった………よ」
会話のしかたがわからねぇ………。
「そう。それはよかったわね」
涼子のお母さんはそう言うと、何か用事があるのか、隣りの部屋に行ってしまった。
「ふぅ………。牧野、うまくやってるかな」
まあ、牧野のことだから心配ないだろうと、急いで食事をとり、裕人は涼子との待ち合わせ場所に向かうために着替えることにした。
「って、着替えどこだよ………」
昨日結果的に涼子によって着替えさせられたため、裕人は着替えの場所がわからなかった。
「ん、ここか………?」
裕人は引き出しを見つけ、そこを開けてみた。そこには、涼子の下着が入っていた。「なっ………」
声にならない声を上げた裕人は、急いで引き出しを閉める。
そして一度深呼吸。
「着替え…なきゃいけないし………な」
一旦落ち着いて、再び引き出しを開けた。
「これ………どうやって着るんだ?」
そう言いながら裕人が取り出したのはブラジャーだった。
「こう………でいいのか」
顔から火が出るほどの恥ずかしさを抑えながら、裕人はブラジャーを着けた。
「しかし牧野って以外と胸………」
いかんいかんいかん!!!
そして上の引き出しを開け、なんとかキャミソールを着けスカートを穿き、一応の格好は整ったところで、裕人はタンスを開けて上着を探し始めた。
女子のファッションなど裕人は当然知るはずもなく、ひとまず近くにあったTシャツにカーディガンを羽織り、裕人は待ち合わせ場所へと急いだ。
続く
今回はほぼ裕人しか出て来ませんでしたが、キャラクター紹介は涼子です。
次回は多分新キャラが出ます。第7話にしてやっとで大変申し訳ないのですが。
キャラクター紹介2
牧野 涼子
思ったらすぐ行動する活動的なタイプ。
少し怖がりなところがある。
努力家でありクラスでも成績はトップクラスで、スポーツも得意。
学級委員を引き受けるなど、リーダーシップを見せる機会も多い。
親友である裕人のことを気にしているが、それが好意なのかは不明。
唯一の弱点は音感がないこと。