第五話 よく考えたら、物語の時間が進むのが妙に遅い気がする今日この頃
タイトルにもありますように、短い話を繋げている影響で時間が進むのが遅いです。ご了承下さい。…………………さて、今回は裕人のその後です。決して死んでるわけではございませんのでご安心下さい。
あれ、ここは………花園?
きれいな川が流れてて、その向こうには、見たこともないような世界が広がって………
「………」
誰かが俺を呼んでる………?
「……と」
「?」
「ゆーと!!!」
「ん?牧野か?」
「ゆーと!大丈夫?」
「ああ………」
目の前には心配した顔で覗き込む涼子。裕人は涼子の手によってパジャマを着せられ、ベッドの上に寝せられていた。
「お風呂でいきなり倒れたからびっくりしちゃったじゃない」
そうか。俺は確か風呂に入ってて………牧野に………体を………
「ゆぅーとぉー?」
「どうした?牧野」
「ま、またえっちなこと考えてたでしょ!!!
嘘ついたってわかるんだからね!!!」
「ごめん………」
「と、とにかく!これからは私が体洗うから!」
「なんで?」
「なんでって、そんなこともわからないの?」
「わかんない」
裕人がそう言うと、涼子は顔を真っ赤にして俯いた。
「裸………見られるの嫌だからに決まってるじゃない………」
「ああ、ごめん」
「わかってくれたならいいわよ。
とにかく、明日は学校休みだから、これからのことを話し合いましょ」
「わかった」
「じゃ、じゃあ、また明日ね」
「お、おう」
そう言うと、涼子は入って来た窓から走って帰って行った。
「ふう、疲れた………。でも、悪い気分じゃないな」
と出来事を振り返っていた裕人は、あることに気付いた。
「よーく考えたら、俺の裸、牧野に見られてね?」
そう思うと、無性に恥ずかしくなる裕人であった。
「ま、まあいいや。良くねぇけど」
取りあえず裕人は一旦そのことを忘れ、今日は寝ることにした。
「明日になったら………戻ってたりしてな」
裕人の楽観的思考が功を奏したか、すぐに裕人は深い眠りに落ちて行った………。
続く
キャラクター紹介
大崎 裕人
普通の中学3年生。気の弱い部分もあるが、基本的にはいい性格。友人も多く、成績もそこそこ。涼子とは小学校からの仲で、最近涼子に対して好意を抱いている。
こんな感じの設定です。そういえば裕人の名字初めて出ましたね。はい。大崎と言います。
ではまた次回お会いしましょう。