第十六話 全て丸くおさまったようです
今日二回目の更新です。
そしてついに音楽のテストがやってきた。
涼子は精一杯練習してきた。しかし音痴は簡単に直るはずもなく、不安を抱えたままテストに臨むことになった。
涼子「あたし………ホントに上手く出来るかな………」
裕人「だ、大丈夫だよ。牧野なら出来るって」
涼子「そ、そう………?」
そう聞き返す涼子の顔には緊張の表情が浮かんでいた。
そして無事裕人はテストをこなし、ついに涼子の出番になった。
先生「次、牧野」
涼子「はいっ」
そう返事をすると涼子はテストの会場へ向かって行った。
愛絵「まあ裕人、今回はあきらめなさい」
裕人「まあ、正直そのつもりだ」
裕人も理解していた。いくら努力家の涼子でも、カバー出来ることには限界がある。
成績が低くても、絶対涼子を責めてはいけない。それはしょうがないことなのだから。
そして、テストの成績内示の日。
裕人と涼子は、お互いに憂鬱そうな顔をして登校していた。
愛絵「どーしたの、お二人さん?そんな顔して」
裕人「こればっかりは、察してくれよ………」
愛絵「ま、まあ大丈夫よ!人生なんとかなるってば!」
裕人「まあ、なんとかなりゃいいけどな………」
愛絵「………」
いつも明るい愛絵だったが、この時ばかりはこの雰囲気を変えることが出来無かった。
しかし、その数時間後には二人は笑顔になっていた。
愛絵「あんたたち、どれだけ感情の起伏が凄いのよ………」
涼子「だって………ねえ?」
裕人「おう!」
愛絵「まったくもう………」
予想に反してテストの結果は良かったようで、二人とも大喜びであった。
愛絵「はいはいお二人さん、喜んでるのもいいけど、あのイベントも忘れちゃだめよ〜」
涼子「あのイベント?」
裕人「なんだったっけ?」
愛絵「完全に忘れてるよ………」
次回、あのイベントが姿を現す!?
続く
あのイベントが、次回やってきます。そのイベントが、二人を大きく動かすかもしれませんが、それはまた………