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ウィスパー寄稿文店主の憂鬱 Ⅱ

作者:畑々 端子
レイチェル・ドアーが持ち帰ってくる経費の領収書は毎月毎月エマの頭を悩ませていた。

「ねぇ、レイチェル。この経費、もう少しどうにかならない?」

「無理」
 
 ソファに寝っ転がりながら、即答するレイチェル

「即答しないでよっ!経費申請したら、毎回、『アイスココアとハニートーストってなんですか?』って経理から電話かかってくるんだからっ!」

「あはは、アイスココアとハニーとストもわっかんないなんて、経理もアホな子そろいだねぇ」

「そう言う意味じゃないっ‼何のために必要だったのかってことよっ!」

「そりゃ、カフェに居座るのに、何にも注文しないわけにいかないじゃん?エマは鬼ですか?私はそこまで鬼にはなれないかな~」

「なんで?今なんで私が鬼扱いされたの⁉別にカフェでなくても……図書館とかでなんとかならない?」

「ならない‼」

「もう、そこ自慢しないでよぉ」

「まぁまぁ、そのうち、私が伊達にアイスココアとハニートーストを飲み食いしてたんじゃないって、思い知る時がくるから。うんうん。きっとくるよ」

「本当かなぁ」

 いつも通り、ちょろエマを丸め込んで、レイチェルはニカニカと笑う。

 記事にできない金持ちのスキャンダルのストックはいくらかある。情事ネタや遺恨ネタはそう簡単に風化するものではないから、いざという時に大いに役に立つことだろう。

 ……主に、恐喝にとか…?

「うへぇ……」

 レイチェルは、頬をポリポリと指で掻いた。
プロローグ
2016/08/29 20:02
2016/08/29 20:05
2016/08/29 20:05
2016/08/29 20:06
2016/08/29 20:07
2016/08/29 20:07
2016/08/29 20:08
エピローグ
2016/08/29 20:09
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