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SNOW TOWN
海を越えるあなたの声は
ため息が聞こえるほど近いのに
そばにいない それだけで
不安に押しつぶされそうなわたし
笑顔さえ忘れてしまいそうで
いらだつこの気持ち
言葉からも伝わるわね
あなたを責めるばかり
信じられないのは
たぶん 自分自身よ
どんなに思い焦がれても
どんなに愛を口にしても
遠くて……あなたがわからなくなる
どんなに夢見ても
どんなに名前さけんでも
遠くて……あなたの影薄れてゆく
白く染まるその街で
カップを傾けるあなたさえ知らない
何気ない日常を
別々の場所で繰り返す
角砂糖の数は忘れないけど
いつも口ずさんでいたメロディーは
すぐには浮かばない
最近では……
何気ない日常のあなたが
なぜなの?
恋しくてたまらない
どんなに言葉交わしても
どんなに約束交わしても
遠くて……あなたがわからなくなる
どんなに夢見ても
こんなに心せつなくても
遠くて……自分がわからなくなる
「距離になんか負けはしない」
強がりじゃなく言えたのに
このごろは少し勇気が必要になってきた……




