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計画  作者: 尚文産商堂
20/24

最後の一撃

「あと1分、60EHz(エクサヘルツ)です」

欧州連盟の代表によって、残り時間が提示される。

「それじゃあ、ラストスパートかけちゃおうか」

影法師が言う。

それに呼応するようにして、周囲の空間が変化していく。

まるで大きな体育館のような雰囲気だ。

「こちらも、ね」

ゲンガーがさらにそこに草をはやす。

草原の体育館というのは、なかなか雰囲気がある。

まるで屋根がしっかりしている廃墟や、芝生を一面に張り付けた体育館という感覚だ。

何も言わなくても、影奉仕の周囲に突然銀色の矢が出現する。

それは、一本一本が意志を持っているかのように、ゲンガーのところへと殺到する。

「まだまだぁっ」

その一本ずつに合わせるようにして、小さな球が表示される。

球体は、瞬く間に矢を取り囲み、わずかな煙とともに破裂する。

「ほう」

影法師が驚嘆の声を上げる。

「ここまで耐えて、さらにその集中力。さすがは我が敵。さすがだ」

影法師が褒めると、ゲンガーはニヤッと笑う。

「褒めても、何もでねぇけどな。じゃあ、今度はこっちが行くぜ」

マスケット銃が影法師の周囲を取り囲む。

おおよそ5メートルほどの距離から離れたところから、わずかな感覚で撃ってくる。

「………勝ったか?」

銃の発砲煙が漂う中で、ゲンガーが口走る。

「それ、フラグだからな」

影法師の声が、煙の中から聞こえる。

「…だよな」

知ってて言っているようだ。

影法師の体は傷一つなく、煙とともに、弾も銃も蒸発した。

そのさなか、淡々とした口調で、残り秒数が読み上げられる。

「残り、1EHz」

「最後だな」

「ああ」

欧州連盟代表の声に、そう双方は答える。

最後の力、ということもあり、影法師は超巨大なパラボラアンテナを空間に作り上げ、ゲンガーは何メートルという口径を持つ砲台を空間に出現させた。

「いっけぇーっ」

アンテナからは緑色をしたパルス状態の電波が、砲台からは物理的にはありえないはずの巨大な弾頭が、それぞれ同時に発射された。

弾頭もほぼパルスと同じ速度で飛んでいき、互いの中心点で激突、そのまま一瞬だけ粘液のように混じり合うと、爆発を引き起こした。

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