表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者と少女と変化の指輪  作者: 山口瑛史
変化の指輪と勇者
73/75

やった。のか?


ロゼとラウルが上手くシャドの動きを止めていた。


アリアさんが、回復してくれた。


クラスのみんなが、魔力をくれた。


ゴートが結界を維持しながらも、数々の術で牽制してくれている。


リュウが後で控えてくれている。万が一失敗しても、このお兄ちゃんは、何とかしてくれる。


何も、問題はない。何の心配もない。思いきってやれる!


エリカっ。行きます!


私がこの2年で試行錯誤して作った魔法。

とうとう絶対零度まで到達した魔法。すべての魔力を込める。


シャドの足元から、すべての物質が凍っていく。

「ぐぁ、ガハッ。これは?」

シャドが叫び、シャドはすべての力を、私の魔法のレジストに使う。凍っていくスピードが鈍る。止められる!

でも、その対応は、シャドを隙だらけにする。そこにロゼが斬りつける。

致命傷とも言える傷がつくが、傷がすぐ塞がっていく!やはり勇者の剣が必要なのか。

シャドは倒れない。が、もう、シャドができる事は何もない!


そこに、すべての力を溜めたリュウが、最後の一撃をシャドに向ける。


バシュッ!


やった。のか?

剣戟、魔法の影響もある。巨大な物体であるシャドが倒れたことで、砂ぼこりが立ち上ぼり、見えない!


「今度こそ、手応えはあった!やったのか?」

リュウ君、君は異世界育ちで知らないかもしれないが、それは、戦いが続くフラグというものだよ。


リュウが、砂ぼこりのなかに突っ込んでいく。

「止めを!」

キンっ!金属音が鳴り響く



砂ぼこりが、落ち着き、視界が開ける。


そこには、もとの姿に戻って倒れているシャドがいた。

リュウが止めを刺そうとしているが、ロゼが…


「ロゼっ。なんで?」


ロゼがリュウの剣を、ドラゴンの剣で受け止めていた。


「ロゼ!どいてくれ!ソイツは!」

「リュウさん。わかってる。でも、」

ロゼは、こちらを見る、

「エリカ!これで良いんだよな?」


えっ、私?

魔王は倒さないと、だよ。


回りを見渡すと、4人の魔族達も生きている!

不殺の誓い?なのかな。


アーシャさんの涙を思い出す。ロゼも聞いていた。大好きなお母さんの涙も見ている。

ロゼなりに考えていたんだ!


私は、シャドの方へ歩いていく。

「ふん、殺しなさい。負けましたわ!」

リュウの剣が首筋にあたる。それをロゼが食い止めている。

リュウの方が、純粋な力が強い分、少しづつリュウの剣がシャドに近づいていく。

「お兄ちゃん。ちょっと待って!」

「なんで?コイツは。」

「いいから!ちょっとだけで良いから!」

リュウは、なんだかんだ言って、いつも私のいうことを聞いてくれる。


「何かしら?ダーリン。あ、でも、最後にあなたと話せてうれしいわ!」

シャドは、もう諦めたような顔をしている。

「最後になるかは、あなた次第よ。先ずは、アレ返してくれない?」


「…わかったわ。あなたと一緒に逝くのも悪くないかなって思ってたんだけど。」

口から水晶を舌に乗せて出す。


…だから汚いって!まぁ、仕方ないけど!


それを受け取り、魔力を込める。

使うにはしっかり握らないと、汚いなぁ、もうっ!

魔力はすべて使ったつもりだったけど、クラスのみんなからの魔力補助がまだ少し残ってて、変化に使えるくらいは戻っていた。


そして、久々に、もとの姿に戻った。


久々なので、すごい違和感。まぁ、仕方ないっ。

なんというか、シャドと話をするには、この姿(エイタ)に戻る必要がある気がしたんだ。


「久しぶりだな!シャド!」

「あぁ、ダーリン!やっぱり素敵っ!会いたかったわ。最期にあなたの姿見れて良かったわ。」

最期にはしない。するべきじゃない!


「な、なんで…父さん…だったの?」

「あ、リュウ!ごめんな。俺だったのね。さっき言ってた私の秘密ってやつだよ」

片目をつぶって、ウインクしてやる。

リュウは力が抜けてしまってた。


「うわー。まじか?エイタさんだったのか!」

と、ゴート!

「私は、何となくだけど、そうかなって思ってた!」

えっ、ロゼ?ホントに?やっぱこの子、侮れないな。


あれ、ていうことは、(エイタ)かもしれないと思いながら、過剰なスキンシップしてたってこと?

あんなことや、こんなことまで…


……なんか、なんかごめんなさいっ!





魔王戦、終わりました。


あと2話です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ