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勇者と少女と変化の指輪  作者: 山口瑛史
変化の指輪と勇者
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魔王戦開始!


「あなたは?」

シャドが聞いてきた。

「僕は勇者エイタの息子だ!」

勇者の剣を掲げる。


初めてかな?エイタの息子って言ってくれた。

父親として何一つやってあげたことはないのに。なんか、ありがとう。ちょっと嬉しいよ


…妹としては、色々やってきたけどね!

一緒にお風呂入ったり、アリアさんとの恋路を応援したり、邪魔したり…

主に邪魔してたな!ごめんなさい、お兄ちゃん!


シャドが剣を見る。

「そ、その剣は、ダーリンの?」

「わかるか?勇者の剣だよ!」


シャドの顔色が変わる。

「なななっ!一旦、にげっ」

リュウが来たので、ゴートの結界が作動している。空間魔法は使えないはず。

シャドは、エイタを封じた。勇者の剣の使用者をこの世から消すために…

勇者の剣を使える人間は、エイタを封じた今いないはずだもんね。それを確認してから魔王になったのにね!

でも、お兄ちゃんは、半分しかない勇者の血を、人並み外れた努力で克服したんだよ!


でも、シャドが取り乱したのは、一瞬だった。

目の前にいるのは、戦闘経験の乏しいと考えられる若造だけ…

加えてシャドは魔王になり、魔力が格段に上がっていることで

強さへの自信もある。

「まぁ、良いでしょう!その剣を使いこなせているとは、思えませんし。魔王の力見せてあげましょう。」

魔方陣が展開される。


「ラウル!」

「任せろ!」

魔方陣から発せられる魔法は魔王の魔法だけあって強力だが、ラウルのスキル防御フィールドで威力が拡散され、防ぐことができている。

「私が!」

絶対零度の魔方陣!

「させませんわ!」

シャドから魔力が、私の魔方陣に発せられる。

「魔王となって、こんなこともできるようになったのよ!」

魔方陣を阻害してくる。魔方陣が使えない!

でも、隙ができたはず。そこに

「やぁー」

とリュウが勇者の剣で斬りかかる。

「ふんっ、甘いですわー」

魔力の塊で剣が押し返される。

「「ぬぬぬぬっ!」」

リュウも魔力を込めて、押し戻す。


発動時間のほぼ無い魔弾なら、阻害はされないはず。

「サブ魔弾ガン!」

マシンガンのように連打できる。

ドドドドドッ!

威力はないが、シャドの集中力を乱すくらいはできる。


シャドの魔力の盾の薄いところへ撃ち込んでいく!

「まだまだっー」

今の魔力なら何十発でも、何百発でも撃てる!


魔力の盾の形が、歪み出す!

「エリカ。良くやった!」

リュウが叫ぶと、一閃。シャドの魔力の盾を斬った。

リュウはそのまま、シャドに迫りたかったが、シャドがバックステップで距離を取ろうとする。


と、そのときシャドの背中で爆発があり、シャドはリュウの前に押し戻される。

「ごふっ。何を?」

シャドの声、ダメージは無いがビックリはしたみたい。


ふと見渡すと、ゴートが親指をたてている。結界を維持しながらも、いい仕事をやってくれる。


よし、今しかない。

絶対零度の魔方陣を作動。この杖があればいける!

シャドが凍っていく!動けなくなっているはず

「お兄ちゃん!」

リュウが、動けないシャドを勇者の剣で斬りつける!


ザシュッ!

致命傷を負わせた!


「やった。手応えはあった!」

リュウが言う。

私だけでもなく、リュウだけでもない、皆の力で勝ったんだ。

みんなを見渡すと、満足感溢れる表情で頷きあってた。

終わったんだな。


その向こうでは、ロゼが4人の魔族達を押切り、倒していた。止めは刺していないようだったが。

「ロゼっ!」

「こっちも片付いたよ!コイツらはもう戦えない!」


「ゴート!もう大丈夫なんじゃない?」

結界を解いても良いかな。

「ちょっと待て、なにか変だ!」


ロゼが敵を引き付けて、

ラウルが攻撃を全部防いで、

ゴートが隙を作って、

私の魔法で凍らせて、

リュウの剣で、斬ったはず!

致命傷を負わせたはず…



なのに、シャドは立っている。

禍々しくも巨大な魔力を発しながら。





残り少なくなってきました。

もう一頑張りです。

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