魔王降臨
ヤバい。
いまや魔王となったシャドを私一人が、どうにかできるとは思えない……
ーお兄ちゃん。たいへん。シャドが…
頼りにするのは長男しかいないのよ。
ーエリカか。何してる?敵が総攻撃仕掛けてきた。戻ってこい!
ん、総攻撃?復活に合わせてきた?
ーシャドが復活してる!どうしよう。来てくれる?
ーなんだって?あぁーでも、ダメだ。僕がいないとここがもたない。
通信が途切れる。魔力の余裕が無くなって、通信できなくなったのか……
ーお兄ちゃん?
ダメか。
大局で見ると、あっちでリュウが戦線を支えることより、勇者装備を持つリュウがこっちに飛んで、魔王と戦う方が正しい。
が、仕方がない。リュウが、こっちにきた場合、ソーディアムでは、恐らく少なくない被害が出る。
目の前の人間が死んでしまうという時に、冷静な判断はできない。
まだ十代のリュウにそんな判断はさせられない。でも、この判断をしてしまったこと、そしてそれが間違っていたと気付けば、それはリュウのとっての絶好の成長の機会になる。…かもしれない。
なんて、親っぽいことを考えてみた。
まぁ、今は妹なんだけど…
「誰かと、お話ししていたのかしら?無駄ですわよ!」
やはり復活に併せて、総攻撃掛けたのか!
「あなた達にも、声を飛ばせる手段くらいあると思いましてね!」
基本的には無いよ。私とリュウが話せるだけ…
仕方がない。息子のため。お兄ちゃんのため。今、私が頑張るよ。
じゃあ、やってみるか!
「私が、相手になります。」
絶対零度は、まだまだ隙が多い。だから氷結魔法ぅ!
「面白そうな魔方陣ですこと!」
「コレで黙っていてもらえると………」
シャドは、魔法防御を展開、シャドの前に見えない壁が立ちはだかり、私の魔法が防がれる。
やはり牽制する人がいないと、隙ができず魔法が効かない。
バラック、ロゼ、ラウルは、ソーディアムへ向かっている。
残っているのは、ピーター、ローザ、アリアさん。
今いるメンバーだと難しいか。ピーターならなんとかしてくれるか?
シャドが、魔方陣を描いている。
「それっ!爆裂魔法ですわぁー!」
うぅっ、きた。
「コレで!」
私も爆裂魔法で対抗。相殺できたし、多少押し戻せた感じ。
魔力勝負だと負けてないのか?
「まだまだ、魔王の力が覚醒してませんわねー」
「くっ、」
覚醒とやらをすれば、まだ火力があがるのか?
「わたくしは、退きますわー。魔王の力が目覚めたら、またお会いしましょうね。」
「行かせないよ!」
今、魔力勝負でなら、倒せるかも。
それでピーターが間に合えば、絶対零度の魔法ができる。それで凍らせてみる。
シャドが何か口から吐き出した。
…だから、汚いって。
「コレなーんだ?」
エリスの水晶?
「封印魔法の解き方がわかったから、エリスさん返してあげる。それポイっと」
シャドは、水晶を投げ捨てた。気がそっちに向いてしまう。あれにはエリスが…
見失ったらまずい、拾いに行かないと。
「じゃあねー。愛しのダーリン!」
しまった。目を離した隙に、シャドは空間を歪めて、どこかに行ってしまった。
どこへ行くんだ?
その時リュウから声が聞こえた。
ーエリカ。大丈夫か?
ーお兄ちゃん。お兄ちゃんこそ大丈夫なの?
ーあぁ、バラックさん達が間に合ったのと、それでさっき嘘のように魔物達が退いていった。
ー私の方も、シャドに逃げられた。
ーそうか。まぁ、エリカが無事なら。
ーとりあえず、そちらに行くね
エリスの水晶を拾い、移動魔法を使いソーディアムへ行った。
リュウ君との念話を、ーと改行でやろうとしたら改行が多くなってしまいましたっ。
読みにくかったら、ごめんなさい。




