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勇者と少女と変化の指輪  作者: 山口瑛史
変化の指輪と勇者
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優しい世界。


リュウとの戦いは、魔法で牽制する私に、魔法を織り混ぜてなんとか間合いを詰めようとするリュウという構図で始まった。


「何かやりたいんじゃ無かったのか?」

リュウが間合いを取り直して聞いてきた。

「本当に、使いこなせているか試したかったので…」

「で、どう思う?」

「全然本気だしていないのに、その動き。大丈夫だと思います。」


「本気じゃないのバレてたか」

「じゃあ、いきますね。」


リュウに氷結魔法を作動させる。

「アブスリュート…ゼロ」

魔法は名付けて発音すると魔法のノリが良いことが最近わかってきた。


絶対零度までは下げれなかったと思うけど、リュウの回りの空気ごと、リュウを凍結させた。


…数秒後。リュウの心臓が止まった。



「それまでだ。ローザ先生早く」

立ち会っている講師が叫ぶ。

「待って下さい。数分間。いや1分で良いです。待って下さい!!!」

今までエリカとして生きてきて、1番大きな声を出した。

1分で向こうの1日位かな。リュウならそれくらいで戻ってこれるはず…




「リュウ。起きなさい」

お母さんの声だ。お母さんの名前は絵里。美人のママだ。

今日は、中学の卒業式だったな。高校は、志望校に合格している。とりあえず、顔洗おう。

洗面所に行くと

「きゃぁ。もう、いきなり開けないでよ!!」

妹の絵梨花だ。中学一年のかわいい妹。下着姿を見てしまった。

朝にシャワーしているんだった。

「ごめん。でも、鍵閉めてけよな」

少し。少しでるとこででてきたかな。朝から目の保養させてもらった。…妹だけどね。可愛いんだよ。

妹…?


リビングには、お父さんが新聞読んでる。

名前は瑛太。警察官で剣道の達人。剣道は中学で全国一位になったんだけど、全然叶わない。お父さんを超えるのが、目標なんだ。

…ん、お父さんを超える?なにか違和感。まぁ良いか…


4人で朝御飯を食べる。僕の卒業が話題になる。

「お兄ちゃんも卒業だね。お兄ちゃんモテモテだから、告白されたりして…」

「お前だって、俺の同級生から告白されるかもよ。」

噂は聞いているぜ。

「えーでもリュウちゃんには、有理ちゃんがいるもんね。絵梨花ちゃんも海くんがいるじゃん」

母さん、なぜそれを、でも有理とはまだそんなんじゃなくて、今日頑張るつもり

「かぃくん?ゴホゴホっ」

父さんががせきこむ。絵梨花のこと大好きだもんね。

「リュウはともかく、絵梨花にはまだはやぃ」

「海くんとはそんなんじゃないもん」

賑やかで幸せな家庭。僕が欲しかったものだ。

ん。僕が欲しかった?


卒業式は、滞りなく終わり、正門の回りで記念撮影したりしている。

「お兄ちゃん。おめでとう。いろいろ鬱陶しいから先帰ってるね!」

卒業生達にコクられまくっているみたい。

「先輩おめでとうございます。自分が送っていきます」

海くんだ。まぁ、コイツなら良いかと思ってる。

キスくらいまではしたっぽいな。先越されてるんだよな。


後輩達に追いかけられてるのは、俺も絵梨花と一緒か。

「有理さんなら、向こうにいたよ。お兄ちゃん頑張ってね」

「うるせーよ」

言われなくても、頑張るつもりだよ。


有理を探しだして、めちゃめちゃ緊張したけど

「有理。好きだ。高校へ行っちゃうから、ちゃんと付き合いたい。お願いします」

有理は一つ下だから離ればなれになる。だから、ちゃんとするんだ。

「はい。私も好きです。」

やった。有理に抱きついた。有理も手を背中に回してくれた。

「これからは有理のことは僕が守るよ。」

ん、守る。誰を守るんだ…有理をまもる…アリを、アリア…

アリアって?有理だろっ


心は上の空だったけど、少しデートして、有理を家に送ってから、自分の家に帰ってきた。

なんだろう。夢見てるのかな。

「逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ」

テレビからアニメ名言集という特番がやっていた。

絵梨花が見ていた。

「へぇー。あんまり知らないけど面白いなぁ」

絵梨花が言う。

あんまり知らない?この手のセリフ、一杯教えてくれたぞ、エリカは。ん、?

「絵梨花。こういうの本当にあまり知らないの?」

「えーだって、私が好きなのアイドルだし」

そうだったな。俺も部活で忙しくあまり詳しくないよ。


「諦めたら」

そこで試合終了だったっけ。


…合ってる。知らないはずなのに…




リュウの理想の世界。


難しいことをしてしまい、後悔ですっ。

何とかしマス…

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